「ファミリー」チェ・ウシク“理想のタイプ蒼井優と映画を撮りたい”

TVREPORT |


俳優チェ・ウシク(23)は、最近放送終了となったKBS 2TVシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)で、劣性家族の長男ヨル・ウボンを演じた。ウボンは学校ではいじめられるが、家では駄々をこねるのが特技の“面倒くさい奴”。下の階に住むチャ・ソジュン(パク・ソジュン)と“おバカコンビ”のような姿で、視聴者に笑いを届けた。

「ファミリー」最終回の翌日、TVレポートとインタビューを行ったチェ・ウシクは、「撮影は2週間前に終わった。2週間前からウボンと別れるということで、胸が痛かったけれど、最終回を見ながら本当に憂うつになった」と名残惜しそうに放送終了の感想を明かした。

「ウボンとして生きることはもう出来ないということと、本当の家族のように仲良くなった『ファミリー』のみんなと別れると思うと、とても寂しかった。しかし、一つの作品を半年間、何の問題もなくやり遂げたという喜びがある。『ファミリー』が人気を得てから別れることが出来て、本当によかった(笑)」

チェ・ウシクが考える「ファミリー」の人気要因

チェ・ウシクの言葉のように「ファミリー」は前番組「天女がいなきゃ?!」の振るわぬ成績のため、あまり期待を集めることが出来なかった。多くの登場人物が居場所を見つけていく序盤部分は、ストーリーが散漫だという指摘も受けた。視聴率も3~4%台だった。しかし、中盤から人気が出始めた。「ファミリー」のマニアもどんどん増えた。視聴率も10%を越え、KBSに“シットコム王国”のタイトルを与えた人気シットコムに変わっていった。

チェ・ウシクは「視聴率があまり良くなかったときは、シム・ジホ(チャ・ジホ)さんの出番もあまりなく、家族の物語しかなかったので、あまり興味を引くことが出来なかったみたいだ」とし、最初「ファミリー」の視聴率が低かった理由を指摘した。しかし、彼は「台本も良かったし、僕たち俳優さえちゃんとやればいいという覚悟で頑張ったら、視聴者も分かってくれたようだ」と嬉しそうに話した。

チェ・ウシクが考える「ファミリー」の人気の要因はなんだろうか。彼は様々な理由を話しながら「一番大きいのは“ボンジカップル(ヨル・ヒボン、チャ・ジホ)がすごく良かった」と親指を立てた。彼は「イケている男と、イケていない女のラブストーリーは、多くの作品でよく登場するが、彼らとボンジカップルはまた違う」と強調した。

「特にパク・ヒボンさんが本当に頑張っていた。自分を完全に捨てた。ボンジカップルが人気を得て、周辺の登場人物たちの活躍が合わさり、適切な笑いを誘った。こう言うのは恥ずかしいけれど、キャスティングも本当に完璧に近いと思う。特にパク・ソジュン(チャ・ソジュン役)を見ながら、ハンサムな人でも上手におバカな演技が出来ることに衝撃を受けた。おバカな演技にライバル心まで生まれた(笑)」


ヨル・ウボンと違うチェ・ウシクの実際の姿

チェ・ウシクはヨル・ウボンと100%に近いシンクロ率の演技を披露したと評価された。しかし、実際のチェ・ウシクは、ウボンとは違うと力説した。彼は「イタズラ好きで、少し抜けている部分はウボンと似ている。でも、臆病で、勇気がなくて、融通の利かないところは僕と似ていない。僕でさえもウボンを見ているとイライラするほどだった」と眉間にシワを寄せた。

特に、いじめられっこの演技はリアルだと評価されている。実際の経験がにじみ出ているのではないかという疑いさえもある。しかし、チェ・ウシクは「いじめはおろか、あんなに多いという人種差別(チェ・ウシクは11歳のときからカナダに住んでいた)もされたことがない」と頭を横に振った。彼は「小学校のときの友達と10年以上一緒に遊んでいた。学生時代はとても楽しい思い出だ」と特有の笑顔を見せた。

ウボンは成績が最下位だったが、チェ・ウシクは自分でも優秀だったといえるほど勉強が出来た。彼は「全校上位圏と言えるほど優れた成績ではなかったが、本当にがんばって勉強した。遊ぶときは遊んで、勉強するときは連絡も断って勉強に邁進する学生だった。父と母が“あなたが本当に馬鹿だと思われたらどうしよう”と心配していた」と残念そうな表情をした。

チェ・ウシクはOCN「特殊事件担当班TEN」のパク・ミンホ、SBS「屋根部屋のプリンス」のト・チサンに続き、「ファミリー」のヨル・ウボンまで、明るいイメージを構築することに成功した。しかし、これは俳優のイメージを片方に偏らせがちだと懸念される。彼は「今度の『TENシーズン2』でもおバカなキャラクターを演じるが、真剣な姿を見せ、そのような懸念をなくそうと思う」とし、余裕のある笑みを見せた。

ユ・ジテのように演出もできる俳優が目標

チェ・ウシクは韓国に来る前にカナダで演出を専攻した大学生だった。彼は「映像を作るのが好きだった。韓国に来ても、友達と短編ドラマを作ったりもした」と演出への変わらぬ情熱を表した。チェ・ウシクは撮影現場で演技の勉強だけでなく、演出の勉強も一緒にやっている。彼は「後で、僕もユ・ジテ先輩のように演技しながら演出もできる俳優になりたい」と明かした。

また彼は「人々が見て、共感できるリアリティのあるラブストーリーに出演してみたい。高校生役をまたやることになってもいい。初恋に落ちた姿を一度表現してみたい」と話し、想像しただけで幸せになったのか、顔をうっすら赤くした。

ネイティブに近い英語の実力を持つチェ・ウシクには、海外進出の可能性が開いている。チェ・ウシクも「日本とアメリカに進出したい」と、海外進出への意欲を隠さなかった。特に日本ドラマについて語りながら熱を上げた彼は「日本のドラマと映画は、カナダに住んでいたときから好きだった。理想のタイプである蒼井優が出演した『ホノカアボーイ』のような映画に出演できたらどれだけいいか、想像しただけでも幸せだ」と笑った。

また、「アメリカのシットコムに必ずチャレンジする」と拳を握ったチェ・ウシク。彼は「『モダン・ファミリー』や『New Girl ~ダサかわ女子と三銃士』のようなアメリカのシットコムはコメディ映画よりも好きだ」と楽しそうに話した。相手に楽しいファンタジーを抱かせる俳優チェ・ウシクの未来が気になる。

記者 : イ・ウイン、写真 : キム・ジェチャン