イ・キチャン、カムバックコンサートを開催…音楽でヒーリングを届ける

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写真=SOLエンターテインメント
「傷付いたり、傷付けた方にはヒーリング(癒し)が必要だ。今日の温かい時間を通じて、傷を治すことができたらと思う」

歌手イ・キチャンが10日午後、ソウル松坡(ソンパ)区ロッテホテルのクリスタルボールルームで「心肺蘇生音楽会」というタイトルでカムバックコンサートを行った。2003年以降、初となる単独コンサートを開催したイ・キチャンは新曲「深夜1時」をはじめ「風邪」「また恋は過ぎ去って」「PLEASE」「美人」などの楽曲と先輩アーティストらのヒット曲メドレーを歌い上げ、2時間にわたってライブバンドと共にステージを披露した。

華やかなアドリブでコンサートの幕を開けたイ・キチャンはシンプルなダンディスタイルの衣装でファンの前に立った。最初にヒット曲「風邪」を歌ったイ・キチャンはピアノの前に座り、甘い旋律を奏でた。自らピアノを演奏し、イ・キチャンは「深夜1時」と「別れるのか」で感性溢れるステージを披露した。

イ・キチャンは「ほぼ10年ぶりの単独コンサートだ。アルバムは引き続き出していたが、ライブをする機会がなかった。新曲を発売することに合わせ、教養のあるコンサートを用意した。他の会場の照明とは違ってここにはシャンデリアが設置されている。みなさんの格に相応しい場所だ」と愉快にコンサートを紹介した。

この日、イ・キチャンは久しぶりの活動再開で緊張していた。本人も「久しぶりに活動を再開するので、とても感慨深い。これからどうすればいいのか心配もある。人々が共感できる楽曲と歌詞を書くために努力した。どんな番組に出たら昔のようにみんなが好きになってくれるだろう、思い出を共有できる歌手になれるだろうと悩んだ」と伝えた。

また「1回のみの公演だが、物足りなさを感じないようにとても多くのものを用意した。今回のコンサートのタイトルは『心肺蘇生』に決めた。傷付いたり、傷付けた方にはヒーリングが必要だ。今日の温かい時間を通じて、傷を治すことができたらと思う」とコンサートの企画意図を述べた。

この日の公演には歌手ソヒャンと俳優キム・ヨンホが登場し、新鮮な雰囲気を届けた。第1部の最後にステージに立ったソヒャンはイ・キチャンと映画「美女と野獣」のOST(劇中歌)を歌った後、自身の曲を披露し、喝采を浴びた。また第2部の最初にはイ・キチャンと普段から親しみのあるキム・ヨンホが登場し、「Mama」(原曲:Bobby Kim)と「一人になるということ」(原曲:ピョン・ジンソプ)を熱唱し、爆発的な歌唱力を披露した。

公演の序盤、イ・キチャンは「僕が2時間もずっとみなさんを盛り上げることはできない。僕はバラード曲しか持っていない。ジャンプでもしながら汗をかくことでのヒーリングを期待していた方もいるだろう。だけど、僕にはそういうものはない ただ、何か(心が)軽くなれそうな時間を作りたい」と話した。

しかし、第2部の中盤になるとイ・キチャンは強烈なステージを見せ、ファンはスタンディングオベーションとなった。イ・キチャンは自身の曲「ビバ僕の愛」を皮切りに「夜ごとに」「旅に出よう」「赤い夕焼け」のメドレーを披露し、会場を盛り上げた。

イ・キチャンは「この間、日本でニューシングルを発売し、プロモーションを行った。2005年にもアルバムを出したが、誰も気付いてくれなかった。詐欺に遭い、紆余曲折もあった。日本での活動のために引き続き準備をしている。常に準備をしていれば、チャンスは回ってくると思う。だからこそ、人は夢を見るのだろう。“チャン様”になる日まで努力したい」と抱負を語った。

エンディング曲として「また恋は過ぎ去って」を選曲したイ・キチャンは会場を離れないファンのためにアンコール曲として「美人」を熱唱した。観客全員に“ヒーリング”をプレゼントすると宣言したイ・キチャンは汗まみれになった姿で明るく笑い、次回のコンサートを約束した。

記者 : キム・イェナ