「馬医」月火ドラマ競争で生き残れるか?

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写真=MBC

“優しいドラマ”を掲げたが……「ウララ・カップル」「ドラマの帝王」の追い上げが激しい

5日、MBC月火ドラマ「馬医」11話が放送された。ペク・クァンヒョン(チョ・スンウ)は、カン・ジニョン(イ・ヨウォン)の身分を知ることになり、スクフィ姫(キム・ソウン)はペク・クァンヒョンを恋しがる。続いて、ペク・クァンヒョンは動物ではなく人間に初めて針を打ち、そのため彼の前途は再び危機に置かれることになる。

この日の放送では、14.7%(AGBニールセン・メディアリサーチ全国基準)の視聴率で、月火ドラマ1位となった。KBS 2TV「ウララ・カップル」は11.5%を、「ドラマの帝王」第1話は6.5%にとどまった。

「馬医」静かな展開は諸刃の剣

ドラマは事件の展開とともに主人公のラブストーリーで駆け引きが最高潮に達した時に視聴者の注目を集める。しかし、強烈に感情移入させる展開は、見る人の感情を消耗させる。そして、それが限られた視聴層の“マニアドラマ”と幅広い視聴層の“国民ドラマ”を分ける分岐点にもなる。

昨日から始まったことではないが、最近のドラマは善悪の明確な対比を中心に、強烈で刺激的な題材を取り入れる。この前話題になった「追跡者 THE CHASER」「ファントム」「ゴールデンタイム」のように、強烈な主題のあるドラマは今の所見当たらない。

「馬医」は、毎回の展開が比較的に穏やかである。好き嫌いはあるだろうが、「馬医」が伝えるメッセージに同意するのは難しくない。それが「馬医」が全世代を網羅できる理由だ。視聴者は昔話を聞くように気楽に鑑賞でき、危機が忍び寄る際に登場する専門知識は好奇心を満たす。

主人公は逆境に遭うが、葛藤と苦難を乗り越え突き進んでいくというストーリーも過去のイ・ビョンフンプロデューサーが作ってきた時代劇と一脈相通ずる。ラブラインも簡潔で、登場人物は感情をストレートに話し、対立の構造は極めて単純だ。


「ドラマの帝王」が加わった月火ドラマ戦争で生き残れるか?

「馬医」で事件のからくりより重要なのは、仕事に対する主人公の情熱と人間の勝利である。善良な意図と実力を兼ね備えた人物が周りの悪人、逆境と戦い、最後は成果を勝ち取るというのは視聴者にもカタルシスを与える。

主人公ペク・クァンヒョンが“馬医”から“御医(オイ:王の主治医)”になるという最終的な展開はすでに公開されている。また、様々な事件の葛藤が最高潮に達した後は必ず解決される。多少あっけないかも知れないが、その単純な展開は一人の人間の年代記を語ろうとするこのドラマのテーマには適切な方法だと言える。

しかし、5日からキム・ミョンミン主演の「ドラマの帝王」が始まった。そして、「ウララ・カップル」は奪われた月火ドラマの王座を取り戻すために追い上げている。「馬医」が今のような遅くて単純な展開では、今後視聴率競争で苦戦しかねないという予想も出ている。

「馬医」が名実ともに“国民のドラマ”といえる作品が追求していた方法を依然として貫こうとしている点も盲点である。前に並べた美徳は、すでに「宮廷女官チャングムの誓い」や「ホジュン~宮廷医官への道~」でも使われたもので「馬医」に以前の方法を用いても何も発展がないのは大きな問題であるためだ。

“優しい主人公”の“優しいメッセージ”を盛り込んだ「馬医」が月火ドラマの戦争で生き残れるかどうかが注目される。

記者 : ハン・ギョンヒ