「海雲台の恋人たち」ヤクザの娘に検事、出生の秘密まで…斬新になり得るか

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セクシーコードでいっぱいの「海雲台の恋人たち」…でも愉快だった

釜山(プサン)の海雲台(ヘウンデ)。ある人には韓国の海水浴場の一つでしかないかもしれないが、ある人には切ない思い出の場所かもしれないし、または忘れたい記憶の場所かもしれない。KBS 2TVの新月火ドラマ「海雲台の恋人たち」のコ・ソラ(チョ・ヨジョン)にとっての海雲台は、暮らしの基盤であると同時に、必ず取り戻したい何かが残っている所といえる。

ヤクザファミリーの一人娘とエリート検事の出会いという題材は、映画やドラマでたびたび登場していた題材である。しかし、新婚旅行を後伸ばしにしてでも麻薬密貿易の犯人を捕まえようという検事イ・テソン(キム・ガンウ)には出生の秘密がある。第1話から登場した出生の秘密は、これからのイ・テソンとコ・ソラの隠された縁を覗かせる。

写真=KBS
家出した妹イ・グァンスン(T-ARA ソヨン)の代わりにセクシーショーに出たコ・ソラと、パフォーマーに扮してナイトクラブに潜入したイ・テソンのことはさておき、チョ・ヨジョンとキム・ガンウ、チョン・ソグォンの演技は滑らかなものだった。コ・ソラの心を支える「サムチョン(おじさん)水産」の人たち(イム・ハリョン、イ・ジェヨン、パク・サンミョン、超新星 ゴニル)も温かい姿で、ホテルの女将ユク・タムヒ役のキム・ヘウンもドラマにうまく溶けこんでいた。ただ、あちこちに組みこまれた俳優たちの少しぎこちない釜山訛りは、もうすこし鍛える必要がありそうだ。

水木ドラマは「赤道の男」から「カクシタル」まで逆転勝ちしたが、2012年に入って放送されたKBS 2TVの月火ドラマは視聴率で苦戦を免れないでいた。“兄より優れた弟”を夢見た「ドリームハイ2」も、“韓流スターチャン・グンソク”を起用して久しぶりに帰還したユン・ソクホ監督の「ラブレイン」も、“ヒットメーカーホン姉妹”を前面に出した「ビッグ~愛は奇跡<ミラクル>~」も期待を下回る成績となった。

「海雲台の恋人たち」はもしかすると前作たちに比べあまり期待されない作品かも知れない。しかし、伏兵の方が怖いのは世の中の決まり。「海雲台の恋人たち」は、第1話で9.8%(AGBニールセン・メディアリサーチ、全国基準)の視聴率を記録し、反騰の可能性を開いた。これは「ビッグ~愛は奇跡<ミラクル>~」が初放送で記録した視聴率7.9%、平均視聴率8.5%より高い数値である。

もちろん、変数はある。ロンドン五輪期間ということで、正常放送されたのはMBC「ゴールデンタイム」だけで、SBSの新月火ドラマはまだ放送されていないのだ。SBSはキム・ヒソン、イ・ミンホの「シンイ-信義-」を挙げて視聴率1位だった「追跡者 THE CHASER」の後を継ぐ様相だ。「海雲台の恋人たち」が医者たちの攻勢に立ち向かい、低迷しているKBS 2TV月火ドラマを生かすことができるか、今後が注目される。

記者 : イ・オンヒョク 写真 : イ・ジョンミン