Vol.1 ― キム・ユンジン「お隣からお砂糖借りる…今は想像もできない」

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映画「隣人」で娘を失った母親役を演じるキム・ユンジン

アメリカと韓国を行き来しながら活発に活動している女優キム・ユンジン。8月にはサスペンス・スリラー映画「隣人」(キム・フィ監督)のヒロインとなり、韓国の観客のもとを訪れる。

人気漫画家カン・プルの同名オンライン漫画を映画化した「隣人」は、同じマンションに暮らしながらも互いの立場と生活の違いから特にかかわることがなかったお隣同士が、正体不明の殺人犯によって少しずつ周りを見るようになる過程を描いた作品だ。同映画でキム・ユンジンは、連続殺人鬼の手により娘を失い、罪責に苛まれ苦しむ女性ギョンヒを演じる。

キム・ユンジンは「この作品に出演することにしてから、ニュースに出てくる殺人事件がより多く目に入り始めた。バラバラ殺人など、残酷な事件が起きるのを見て本当に辛かった」と切り出した。

「今の社会においての最大の問題は、“無関心”だと思います。社会的に殺人事件だけでなく、いじめの問題も深刻ですし。弱者は皆が守らなければならないのが当たり前なのに、私たちは無関心極まりないし、反対に暴力的に対応する傾向もあるようにみえます。また、韓国は他人のことに関わるのが好きな国のように見えますが、実際のところ無関心な部分も多いと思います」

キム・ユンジンは一例として、自分の幼いころを回想した。幼稚園に通っていたころは、母から「ユンジンちゃん、お隣に行って砂糖を借りてきて」と言われていたころがあったと言う。しかし今では、「想像もできないことになってしまった」と苦悶した。

「今私たちは、同じマンションに暮らしていてもエレベータで会ったら挨拶もしないで、かえってぎこちない雰囲気になります。お隣の家に何かを借りに行くなんて、想像もできなくなりました。次第に隣人とのコミュニケーションがなくなっているようです。どうしてこうなったのか、とても残念です」

キム・ユンジンは最後に、映画「隣人」が伝える“コミュニケーション”というメッセージを強調した。彼女は、「私は映画について話すとき、特定のメッセージを強調しない方だが、今回の『隣人』を通じてはお隣との断絶、コミュニケーション不足などをもう一度考えていただきたい」と促した。


記者 : イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ