Vol.2 ― キム・ユンジン「“縁故出演”って不公平だと思いませんか?オーディション受けましょうよ」

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「主演俳優がいたら、彼と一緒の所属事務所の俳優たちがキャスティングされるなんて、不公平だと思いませんか?」

女優キム・ユンジンがアメリカで活動するときは、毎回オーディションで役を獲得する立場であるため、韓国の芸能界で慣例となってしまった“俳優の縁故出演”について意識するようになったと言う。

最近キム・ユンジンは、厳しいオーディションの末、来年5月に米ABCで放送されるドラマ「Mistresses」にキャスティングされた。

「Mistresses」は、30代になった大学の同級生4人が偶然再会して経験する恋と友情を描いたドラマ。キム・ユンジンは2番目の主人公で、死んだ不倫相手の息子と新しい恋に落ちる精神科医Karen Rhodes役を演じる。

「Karen役は、背景の説明だけみても白人のキャラクターです。しかし感じだけ良ければまったく関係ないというから、オーディションを受けました。でも4人の主人公のなかで、すでに黒人女優の方が一人キャスティングされていたんです。すでに白人でない黒人の女優の方がキャスティングされていたこともあり、私は期待していませんでした。アメリカのマネージャーも『期待するな』と言うほどでした。

結局3週間にわたって4回もオーディションを受けたのですが、最終的に私が選ばれました。期待していなかったのに受かってとても嬉しかったですし、アメリカの社会がすべての人に同等にチャンスを与え、キャスティングにおいても扉が開かれているようで嬉しかったです。

韓国も俳優のキャスティングの面で、もう少しオープンな姿勢を持つ必要があると思います。オーディションを受ける立場になってみると、さらに肌で感じるようになりました。また、そうすることで初めて新しい俳優もたくさん発掘できますし」

キム・ユンジンはオーディションに行って「へぇ、あのスターもオーディションを受けるんだ」とびっくりすることが多いと言う。「アメリカでは、トム・クルーズでない限り、オーディションを受け続けなければならない」と説明した。

アメリカではオーディションを受け続けて役を獲得しなければならないが、韓国ではシナリオをもらって自分が出演の可否を決定できることがとても有難いことだと、毎回感じるという。それだけアメリカでは、切実にオーディションを受け続けていたのだ。

「アメリカでは毎回のオーディションが殺伐としていますが、韓国では台本だけ読んで決定すればいいところが本当に有難いです」

キム・ユンジンのプロ意識は、映画の広報インタビューにもよく現れている。多数のメディアが雨後の筍のように増えているにも関わらず、1対1でインタビューをし続けているのだ。メディアの環境が変わっても、彼女の映画の広報に対する情熱はそのままだった。「Mistresses」の撮影でアメリカに渡る前、韓国で8月に公開する映画「隣人」の広報にも力を注いでいた。

「正直言って、映画を観てからインタビューを受けるのがベストなんですが、渡米が決まっていて映画も観ないでインタビューを受けなければならないことが残念です。スケジュールがあって、事前にインタビューすることになったので、一所懸命やらなくちゃ。

実はこの映画は、他の映画に比べて私の出演量も多くないですし、きっぱりと『私が主人公』とも言えないんですが、好きで出演した映画なんです。また、映画が成功して初めて、良い人たちとの縁が繋がるんです。ヒットしなかった場合は、お互いに申し訳なくて集まることもままならないんです。

自分が参加した映画にヒットしてほしいですし、損をしないでほしいです。映画の広報とインタビューは、私が参加しているので、映画を始めた瞬間から当たり前に私がやらなければならない部分だと思っています」

記者 : イ・ジョンミン、チョ・ギョンイ