薔薇旅館“愉快な実力派バンド”

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経済面では不満のないバンド

“スターたちの戦争”と呼ばれながらスタートしたKBS「TOPバンド」シーズン2。この番組に出演し、「ポンスギ」という歌で一気に高い人気を得たバンドが薔薇旅館だ。稚拙を装ったユーモアと余裕を持った姿で人気を得ている中、彼らはすでに各種ロック・フェスティバルに堂々と参加しているほか、シットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)「天女がいなきゃ?!」のOSTにも参加して話題になっている。

これほどヒットすると思ったのだろうか。「TOPバンド」の準備で毎日3~4時間も音合せをしている薔薇旅館の5人のメンバー、カン・ジュンウ(ギター、ボーカル)、イム・ギョンソブ(ドラム)、ユン・ジャンヒョン(ベース)、ペ・サンジェ(エレクトリック・ギター)に弘大(ホンデ)付近の練習室で会った。

―薔薇旅館、これほどヒットすると予想していましたか。

薔薇旅館:こんなにヒットするとは夢にも思いませんでした。新年になって皆で会議していたとき、リーダーが「今年は、ロック・フェスティバルの一つくらい、必ず参加しよう!」と言っていました。それほど今年の計画は素朴だったんですね。「TOPバンド」に出演するときも、有名なバンドがたくさん出るのに、なぜ僕たちが出る必要があるのかと思って、参加しないつもりでしたが、リーダーが「分かった」と言って、その日の夜にこっそり出演を承諾していしましたね。

有名なバンドなら、かなり悩んだでしょう。僕たちは、落ちても志願したことさえ人々は知らないだろうと軽い気持ちで臨みました。どうせ失うこともないなら、志願しない理由もないと思いました。でも、一次予選に受かったときは、フェスティバルのような雰囲気になりました。今は皆で「本当によかった」と言っています。

―序盤のインパクトが強過ぎたのではないかという話もあります。人々の期待がプレッシャーになると思いますが。

薔薇旅館:僕たちも最初はそう思いました。あまりにも早く注目を集めたのではないかと思いましたが、それも少しの間だけでした。テレビ出演の時間は短いですが、実際は番組出演の準備をする時間が足りないし、熱気もすごいのであれこれ考える余裕はありません。今は、一生懸命努力して僕たちが持っているものをお見せしようとしていますが、今のところは反応が良くて安心しています。近いうち放送されると思いますが、現場での反応は良かったです。ある部分ではより良くなっているものもあります。期待していただいていいと思います。

最近ですか?好きなお酒も止めて……お酒飲むと、大変ですよ!

―薔薇旅館は、どんなバンドですか。

薔薇旅館:音楽をするなら、経済面の問題は受け入れなければならないと思ってきたので、それに対しては、不満のないバンドです。また、一曲だけでもヒットすればいいだろうと思いながら10年以上音楽を続けてきました。これからもずっと音楽を本業にしていくという人が集まったバンドだと言えます。

―衣装やパフォーマンスにもとても気を使っているようです。

薔薇旅館:「お金がもったい無い」と思われると困るから。(顔を指して)ビジュアルが足りないから、(衣装を指して)ビジュアルだけでも気を使わないと。もちろん、音楽が“最優先”で、パフォーマンスが“後”という考えは確かですが、観客に対しても誠意を尽くさなければならないということも確かです。

―薔薇旅館という独特な名前での面白いエピソードはないですか。

薔薇旅館:この前、道である方が僕たちを見て「あ、薔薇旅館だ!」と言ってくれました。以前は誰も気付かなかったのに、こういうことがあるとは想像もできませんでした。

―「TOPバンド」に参加してみてどうでしたか。

薔薇旅館:僕たちは、あまりにもたくさんのことを得ています。普段から興味のあったバンドの演奏を実際に聴けるし、人々の関心も受けていますから。先日は、HarryBigButton兄さんたちの演奏を聴いて、本当に感心しました。「いつになればロック・フェスティバルで一緒に演奏できる日が来るだろうか」と思っていたけど、その方たちの演奏を実際に聴けるなんて思いもしませんでした。

―最近のスケジュールはどうですか。忙しいでしょう。

薔薇旅館:はい、本当に好きなお酒もしばらく止めました。ストレスが溜まっていて、今お酒を飲むと大変なことになると思います(笑) 大事な時期なので、最善を尽くそうと思っています。皆、演奏することだけにまい進しています。一日に少なくとも3~4時間は練習室で過ごしています。

今年になってきちんと活動を始め、公演をするたびに観客は、一人から二人に、二人から四人と少しずつ増えている。薔薇旅館は、「TOPバンド」がこのバンドの名を知らせるきっかけになったことに感謝していると言う。薔薇旅館には身近なイメージがあるが、時々バンドや音楽に対する強い志が感じられた。彼らの人気は、ただ軽いユーモアから来るのではなく、内面にある愉快さからくるものではないか。

記者 : ユン・ソルジ