映画「26年」が本格始動…“俳優たちの決断に感謝する”

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写真=Chungeorahm Film

Chungeorahm Filmのチェ・ヨンベ代表「映画を熱望していた方たちのために、最善を尽くしたい」

外圧騒ぎなどで投資とキャスティングに苦難を強いられていた映画「26年」が、ついに出演俳優を確定させた。チン・グとハン・ヘジンそして2AM スロンがその主人公となった。

映画「26年」は、漫画家カン・プルの同名ウェブ漫画を原作としており、1980年5月の光州(クァンジュ)民主化抗争を題材にしている。光州の悲劇を生む命令をした最高責任者を暗殺するために、当時の当事者たちの子供達が手を組むという内容だ。

2008年から映画制作の動きがあったが、投資家たちが突然出資を取りやめるなど、映画化への障害が発生した。映画制作会社のChungeorahm Filmは、今年に入って記者会見を開き「26年」の制作を公式化。対国民化に向けたソーシャルクラウドファンディング(ある目的のために個人投資家を集める策)を行い、資金繰りのプロジェクトを進めるなどの対策を練ってきた。

しかし、締め切り日の5月31日まで目標額の38%水準の3億8417万ウォンしか集まらず、基金は投資家たちに返されることになった。これで再び制作が苦境に陥るのではないかという声が一角から上がっていた。

しかし、出演俳優陣が確定され、不透明に見えた「26年」の映画化が見えてきた。制作会社によると、一連の事態を見守っていた複数の投資家たちが大胆な投資を決定し、現在全制作費の役7割くらいが集まっているという。


7月から本格的に撮影…俳優の役柄は?

本格的な撮影とともに、俳優たちが当映画でどの役を演じるかに関心が集まっている。「26年」の映画化に積極的な意志を示したと知られている俳優チン・グは、ヤクザ出身の遊び人クァク・ジンベ役を演じる。原作の設定通りなら、“痛い復讐”をする人物だ。

最近「ヒーリングキャンプ~楽しいじゃないか~」で新たな魅力を披露している女優ハン・ヘジンは、元射撃の国家代表のシム・ミジン役を演じる。クァク・ジンベと一緒に暗殺プロジェクトに参加する人物だ。「26年」への出演でハン・ヘジンは「容赦はない」以降2年ぶりに映画に出演することになった。

スロンは「26年」で映画界にデビューする。演技に対する情熱が強いことで有名な彼は、この映画で同じく暗殺プロジェクトに参加する現職警察クォン・ジョンヒョク役を演じる。関係者によると、この映画にスロンはとても大きな意欲を示しているという。

加えて、暗殺プロジェクトに人を集めるセキュリティ大手企業のトップ、キム・ガプセ役は俳優イ・ギョンヨンが演じると知られた。イ・ギョンヨンはこれまでも「折れた矢」「春、雪」「後宮の秘密」など様々な映画に登場し、素晴らしい演技を披露している。

線の太い演技で観客の視線を捉えてきたピョン・ヒボンは「26年」で暗殺の対象となる人物の役を演じる。光州虐殺の主犯である元大統領で、主人公たちの怒りを買う対象の役柄を、ピョン・ヒボンがどう演じこなすのかも注目に値する。

「26年」の監督は「箪笥」の美術監督出身のチョ・グニョン監督が担当する。最近も「後宮の秘密」の美術監督を務めたチョ・グニョン監督は、本来「26年」でも同じ役割を担当する予定だったが、映画全般を知り尽くしており、熱い情熱を持つことから、この作品で監督デビューすることになった。

Chungeorahm Filmのチェ・ヨンベ代表は「26年」の制作について「これまで難しかった部分は、投資とキャスティングだった。大胆に決断してくれた勇気ある俳優たちと投資家に感謝する」と感謝を伝えた。また「この映画を熱望する方が多いので、それだけ本当にうまく作らなければならないという責任を感じる」とこれから最善を尽くして制作する決意を示した。

今回、俳優陣が確定した映画「26年」は、7月に撮影にとりかかる予定であり、以降並行して対国民募金プロジェクトも再稼働させる計画だ。映画は今年の下半期に、韓国での公開を目指している。

記者 : イ・ソンピル