【PREVIEW】「アイドゥ・アイドゥ」への不安と期待

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MBC水木ドラマ「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」(脚本:チョ・ジョンファ、演出:カン・デソン)5月30日初回放送
一晩の過ちが二人の男女の運命を変える。靴メーカーで取締役についているバリバリのキャリアウーマン、ファン・ジアン(キム・ソナ)は、男より靴が好きと言う30代後半のワーカーホリック(仕事中毒)な独身女性。彼女の人生は偽ブランド靴業者出身の新入社員、パク・テガン(イ・ジャンウ)と出会ったことでつまずき始める。酔った勢いでジアンとテガンは一晩を過ごし、妊娠という思いもよらない問題が二人に降りかかったのだ。だが、シングルマザーにとってはまだまだ厳しい周りの環境がジアンを苦しめる。そうした中でジアンが頼りにできそうなのはお見合い相手の産婦人科医、チョ・ウンソン(パク・コニョン)だけ。

キム・ソナ、今度もワケあり独身女性?

MBC「私の名前はキム・サムスン」からSBS「女の香り」まで、キム・ソナは仕事と恋につまずいた独身女性を現実味のある演技でリアルに描いてきた。プロと言うよりは少々不器用で、だけどさまざまな事件を通して段々と成長していく独身女性の姿は、キム・ソナ抜きには想像もできないくらいだ。そうした意味ではジアンもまた30代後半の独身女性なのだが、彼女はすでに成功したキャリアを築き上げた人物である。これについてキム・ソナは、「今までの役とは根本的に違う」とし、「結婚していないという共通点はあるものの、生きてきた環境や社会的な地位などがまったく違う」とまとめた。ファッションショーの途中で靴に問題が起こると、すぐに責任を持って解決する姿などからジアンのカリスマ性がはっきりと表れている。今までキム・ソナのトレードマークだった親しみやすさや愛らしさなどはなく、スモーキーメイクでクールな切れ者の彼女と出会えるチャンスである。

ファッション業界の話、もう飽きない?

ファッション業界で繰り広げられる恋愛という点で「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」は、SBS「トマト」や「ミスターQ」など1990年代のトレンディードラマを連想させる。しかも、ずうずうしい性格のテガンは「ファッションキング」のカン・ヨンゴル(ユ・アイン)と似ているような気さえする。こうしたデジャブを引き起こす状況で、「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」では仕事に対するジアンの情熱、それにより変わっていくテガンの姿を前面に出して来るものと思われる。ジアンは靴作りを軽く見るテガンに、「靴を作るなら自分の手がひづめのようにならないといけない」と憤り、テガンは靴に執着するジアンに向かって、「あんたの周りからは誰も居なくなって靴だけが残りそうだ」と怒鳴りながらも仕事の大切さが分かるようになっていく。ファッションがロマンスの犠牲にならず、二人の成長を示すものとして作用するのがポイントとなるだろう。

SBS「幽霊」はソ・ジソブ、KBS「カクシタル」はチュウォン…イ・ジャンウは大丈夫?

父親のパク・グァンソク(パク・ヨンギュ)とケンカしたその足で区役所へ行き、「この人の戸籍から僕を消してください」というような子供じみたテガンのキャラクターは、イ・ジャンウにとてもよく似合う。彼自身も「ソ・ジソブ先輩やチュウォン先輩に比べたらカッコイイところは足りないと思いますが、テガンはジアンと出会い、一つまた一つと足りないところを埋めていきます。『幽霊』や『カクシタル』と比べ、そこがまた魅力的に映ると思います」と説明した。彼がツートップ作品の主演を初めて演じるというのが不安要素ではあるのだが、年上の女性との甘いロマンスを表現するには意外と適役かもしれない。「実際に7歳年上の人と付き合ったことがあります。男らしくカリスマ性のある男性は年下の人をがっちりと掴むところがありますが、僕には甘えたいと思う気持が少しあるみたいです」と語ったイ・ジャンウ。彼は実際の経験を活かして自然な年下の演技を披露することができるのだろうか。

見守っています

― 30代後半の妊娠の可能性は30%以下。ところが一夜にして妊娠にするなんて!
― チョ・ウンソンの職業が産婦人科医。ジアンの出産は、もしかしたらウンソンの病院で?
― ドーナツのPPL(Product Placement:ドラマや映画に特定会社の商品を小道具として登場させること)の次は靴の洪水!男性は彼女にこのドラマを見せなくなるかも。

記者 : ファン・ヒョジン、翻訳 : イム・ソヨン