「10人の泥棒たち」チョン・ジヒョン、カンヌでは“セールスウーマン”に

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女優チョン・ジヒョンが中盤にさしかかった第65回カンヌ国際映画祭のマーケットで「10人の泥棒たち」(監督:チェ・ドンフン)の販売に一役買っている。呼び水となった作品は「ラスト・ブラッド」ではなく、11年前の映画「猟奇的な彼女」(監督:クァク・ジェヨン)だった。このヒット作で東南アジアはもちろん、ヨーロッパでも知られている“Sassy Girl”チョン・ジヒョンの帰還を見るようだった。

チョン・ジヒョンは7月に公開される「10人の泥棒たち」の海外セールスマーケットで立役者としての役割を果たしている。現地では「盗人のチョン・ジヒョンがカンヌでは物を売るセールスウーマンになった」という冗談まで聞こえてきた。「チェイサー」「哀しき獣」で知名度が高くなったキム・ユンソク、「ハウスメイド」と「渇き」でそれぞれ知名度を上げたイ・ジョンジェ、キム・へスクも出演しているが、やはり海外のバイヤーにとって最も親しみのある顔はチョン・ジヒョンだった。

映画祭のメイン会場、パレ・ドゥ・フェスティバルとつながったリビエラに販売ブースを設けた映画配給会社ショーボックスは、ここを訪れる海外担当者に「10人の泥棒たち」の8分15秒の予告映像を見せ、購買を促している。

ショーボックスの海外事業チームのチョン・スジン課長は21日(現地時刻)、「数年間カンヌに通った海外のバイヤーたちは、すでにチョン・ジヒョンを知っており、彼女の新作に興味を示している。海外では『My Sassy Girl』の名で紹介された『猟奇的な彼女』で、自国で利益を上げた人が多いため、映画のコンセプト、キャラクター、あらすじを聞いてくることが多い」と話した。また、「完成された映画を見て決めるというのんびりとしたヨーロッパの輸入会社もあるが、韓国の事情に詳しい中華圏と東南アジアの輸入会社はこれからヒットするということを早くから予想し、積極的に価格交渉をしている」と伝えた。

ショーボックスはチョン・ジヒョンの英語名であるGianna Junが表記された海外用のポスターとプロモーション映像を見せ、「10人の泥棒たち」の販売に力を注いでいる。シネマコンプレックス(複合映画館)であるメガボックスを売却した後、映画投資の本数が大きく減ったショーボックスは「10人の泥棒たち」が今年上半期のヒット作である「悪いやつら」を超えるヒット作になるとみている。

ミロビジョンに勤めていた当時、「猟奇的な彼女」の海外セールス担当だったというチョン・スジン課長は「当時、『My Sassy Girl』の熱風が本当にすごかった。公開後、2~3年間着実に売れたロングセラーで、類似した事例がほとんどなかった」と説明した。

チョン・ジヒョンは、マカオのカジノに保管された19億円のダイアモンドを狙う韓中連合泥棒団の対立と裏切り、陰謀を描いた映画「10人の泥棒たち」で、綱渡り専門の泥棒、イェニコールを演じる。イェニコールは誰かに呼ばれればどこにでも走っていくという意味のすばやい機動力を表すニックネームだ。末っ子の泥棒、ザンパノ役のキム・スヒョンとの恋愛模様もあり、期待を高めている。チョン・ジヒョンは現在、ドイツでハン・ソッキュ、ハ・ジョンウ、リュ・スンボムと一緒にスパイアクション映画「ベルリンファイル」(監督:リュ・スンワン)を撮影している。

記者 : キム・ボムソク