4月はリュ・スンボムの月…コメディ?それともゾンビ?

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写真=ジオエンターテインメント

2本の映画を同時に公開……相反する魅力を披露するリュ・スンボム

この春は、俳優リュ・スンボムの魅力にすっかりハマってみるのも良さそうである。リュ・スンボムは、2本の映画でそれぞれ違う魅力を披露する。

リュ・スンボムは現在、映画「死体が帰ってきた」「人類滅亡計画書」の公開を控えている。それぞれ3月29日と4月11日に公開する予定であり、観客としては異なる雰囲気のリュ・スンボムに出会える機会となる。「死体が帰ってきた」は、死体窃盗を題材にした本格犯罪アクションコメディ映画であり、「人類滅亡計画書」は、人類滅亡を共通のテーマとし、3つのストーリーを集めたオムニバス映画である。

リュ・スンボム特有の魅力……愉快なコメディ

「死体が帰ってきた」では、リュ・スンボム特有の魅力をたっぷり味わえる。リュ・スンボムが演じるキャラクターは、骨の髄まで詐欺師気質を持つジノという人物である。金目当ての死体窃盗事件の中心に立って、ジノは嘘を並べる。

例えば、劇中のセリフ「信じ始める瞬間から、ダマされ始めるんだよ!」という話を、多様でヘンテコな身振りをしながら言い立てる。理由はともあれ、一緒に死体窃盗を共謀するようになった状況で、口車に乗せて相手を混乱させ、最後には本音を出してしまうキャラクターがジノである。彼の嘘には、知らなくてダマされることもあるが、知っていてもダマされるしかない。

一言で言えば、“変人”である。イカれた目に奇想天外な身振りが加われば、とにかく抱腹絶倒せざるを得ない。普通の人が「あの……」と声をかけて来たら、布教活動をする宗教団体の人を見た時のように無視しがちだが、ジノが「あの……」と言って来たら、何だか目と耳を集中して聞いてあげなければいけないような、惹きつける力がある。

行くとこまで行ってみようと思ったのだろうか。リュ・スンボムは、完璧に映画のキャラクターに成り切っている。ファッションも独特さを超えて奇異な感じまでする。木綿に黄色でなかったら、宇宙服を連想させる上下一体型のジャージは、キャラクターの変人ぶりをさらに強調する。

写真=cine2000

リュ・スンボムのもう1つの魅力……「ゾンビ」リュ・スンボムはどんな感じ?

愉快でコミカルなイメージ、そして時にはパワフルで悪い男の雰囲気を感じさせる彼が、今度はグロテスクになる。これも一見想像しがたいが、映画「人類滅亡計画書」では、ゾンビを演じるリュ・スンボムに出会える。

リュ・スンボムは、「人類滅亡計画書」に登場する3つのストーリーのうち、イム・ピルソン監督の「すばらしい新世界」に登場する。映画は生ゴミの分別収集を間違えたせいで出来てしまったウィルスが地球滅亡の原因になるという多少荒唐無稽な設定である。ここでリュ・スンボムは、そのウィルスの最初の感染者になりゾンビに変わる研究員ユン・ソグ役を演じる。

韓国映画でゾンビを題材にした映画は、この映画が初めてだと言える。同映画は6年前に制作を発表したが、投資の問題で制作が無期限延期になっていた。「すばらしい新世界」でリュ・スンボムは、歩きぶりから息づかいまで研究して、韓国型ゾンビを誕生させたという。

扮装するのに6時間位かかるのは普通で、ナイーブな研究員と残酷で暴力的なゾンビを行き来しなければならなかったリュ・スンボムには簡単ではない作業だったはずである。リュ・スンボム自らも書面インタビューで、「人間からゾンビに変わる過程が大変だった」と話している。

変人オーラたっぷりの詐欺師キャラクターか、「ジキル&ハイド」のように二面性を持つ怖いキャラクターか。豊富な感性で、これまでも個性豊かな役をこなしてきたリュ・スンボムであるだけに、今回の2作品も期待したい。

記者 : イ・ソンピル