童顔美女のチャン・ナラ「イ・ソヨンとして生きること」

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写真=TVレポート DB
女優チャン・ナラは一週間近く続いたハードスケジュールで、疲れているようだった。「目まぐるしかった」という言葉が、その全てを説明している。

5日午後、ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)区汝矣島(ヨイド)のKBS別館3階のリハーサル室で、ドラマの撮影を終えたチャン・ナラに会った。彼女はその日に放送終了を迎えたKBS 2TV月火ドラマ「童顔美女」(脚本:オ・ソニョン、チョン・ドユン、演出:イ・ジンソ、イ・ソヨン)でイ・ソヨン役を演じ、およそ3ヶ月の間、視聴者に笑いと涙を提供した。

ソヨンが笑えばチャン・ナラも笑う

劇中でソヨンは34歳高卒の独身女性だ。年齢を理由に務めていた会社を解雇されてしまい、25歳だと嘘をついて再就職を果たす。ファッションデザイナーになりたいソヨンは、世間の厳しさに苦しめられていく。ソヨンは年齢と学歴というコンプレックスを乗り越え、デザイナーとして認めてもらうために懸命に努力する。

そんなソヨンの姿は、20~30代の女性から熱い支持を得た。「良いドラマ」だという評価も多く上がり、チャン・ナラは「ソヨンは生きるために頑張る人だ。現実的な部分が多く、とても良い評価を得られたと思う。本当にありがたいことだ」と感謝の気持ちを伝えた。

チャン・ナラは3ヶ月間、ソヨンというキャラクターにどっぷりとハマっていた。彼女は「私もこの年齢でこの役を演じることができて良かった。私と同じ世代が経験している苦労や悩みを共有できて、嬉しかった。ソヨンが世間の壁にぶつかる度に、演じている私自身がそれをヒシヒシと共感できるくらいだった」と打ち明けた。

劇中でソヨンが笑えば、チャン・ナラも笑い、ソヨンが悲しむと彼女も悲しかったという。彼女は「ソヨンの嘘がバレそうになったシーンは、とてもつらかった」と、役に入り込みすぎたせいで、感情の調節が難しかったと告白した。

「童顔美女」は、ラブコメディであるだけに、チャン・ナラと相手役チェ・ダニエルの駆け引きが多かった。彼女は「最後のキスシーンが、色々な感情を表現できた」と語り、チェ・ダニエルの鼻に軽くキスをしたシーンについては「劇中でソヨンにつらいことだけが起きていた時期だった。つらかった時期に良いことが起きたシーンだったので、楽しく撮影することができた」と振り返った。

チャン・ナラにとって同ドラマは特別な意味がある。2005年のドラマ「ウェディング」以来、6年ぶりに韓国でドラマ活動を再開したからだ。これまで歌手活動や映画の出演などで多忙を極めていたチャン・ナラだが、ドラマは久し振りのことだった。

「視聴者の方々から、期待以上の高評価をいただいた」と謙遜するチャン・ナラ。「久し振りにドラマに出演できて楽しかった。演技のうまい俳優の方々と共演できたので、とてもいい活力を与えてもらった。たくさんの意味で元気に取り組めたドラマだった」と満足感を示した。

「いつも同じ演技ばかり? 悪役にも挑戦したいけど…」

ドラマは成功したが、女優のチャン・ナラには「常に明るい役ばかりを演じる」という指摘が付きまとう。彼女は悪役にも挑戦したいと打ち明けた。「悪役には、その悪役のイメージが決まっているみたいだ。自分では色んな演技ができると思っているけれど、顔立ちや声で『悪役のイメージ』を決めている。私にもチャンスが欲しい」と歯痒い気持ちを伝えた。

また、ソヨンを演じながら学んだことが多いとも話した。「欲しいものが手に入るまで時間がかかったとしても、自分の荷物は自分で背負う」というソヨンの台詞に「ソヨンのように努力して、世の中にぶつかりながら生きていくのが正解だという気がした」と、とても共感したと語った。

壁にぶつかってばかりのソヨンも、最後には笑った。チャン・ナラは最終回の放送を控えた時、記者たちに「元気が出る結末になるでしょう」とヒントをくれたことがある。彼女の言葉通りに、ソヨンは仕事も恋も勝ち取って見せた。ソヨンがつらいと自分もつらかったというチャン・ナラも、ソヨンから卒業することができそうだ。

チャン・ナラは、ドラマ撮影で休止していたアルバムのレコーディングを再開させるため、近日中に中国へ立つ。詳細はまだ決まっていないが、新曲は韓国と中国で同時にリリースする予定だ。3ヶ月間、視聴者を幸せにしてくれたソヨンから、ステージの上のチャン・ナラに会える日も遠くはない。

記者 : ピョ・ジェミン