大ヒットドラマ「根の深い木」と「ブレイン」の共通点は?

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写真=TVレポート DB

映画製作会社のテレビ進出、スケールも桁違い

この年末、お茶の間の高い支持の中、幕を下ろしたSBSの水木ドラマ「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」(脚本:キム・ヨンヒョン、パク・サンヨン、演出:チャン・テユ、シン・ギョンス、以下「根の深い木」)。俳優たちの素晴らしい演技力で視聴者を毎回感動させたKBS 2TVの月火ドラマ「ブレイン 愛と野望」(劇本ユン・ギョンア、演出ユ・ヒョンギ)。この二つのドラマには共通する点がある。「映画界の大手企業」が製作したという点だ。
「根の深い木」はsidusHQが製作した。Sidusは現在、ドラマ部門の事業本部であるiHQを運営している。これとは別途にSidusFNHという映画制作会社も系列会社として保有している。

「根の深い木」で世宗(セジョン)李祹(イ・ド)役を演じたハン・ソッキュは、映画「二階の悪党」でSidusFNHと縁を結んだことがある。ハン・ソッキュが16年ぶりにテレビドラマに復帰した背景にはそのことが働いた可能性が高い。

一方、「ブレイン 愛と野望」を製作しているCJE&Mは映画の製作から配給、ケーブルチャンネルまで保有している大手メディアグループである。CJとシン・ハギュンも縁がある。シン・ハギュンは昨年3月から5月まで放送されたtvNの「危機一髪!プンニョンマンション」に出演した。そしてシン・ハギュンが出演した映画「渇き」(監督パク・チャヌク)と「マイ・ブラザー」(監督アン・グォンテ)の配給もCJが行った。CJは「ブレイン 愛と野望」主役の一人であるチョン・ジニョンが出演した映画「楽しい人生」(監督イ・ジュンイク)の配給も担当した。

このように「根の深い木」と「ブレイン 愛と野望」の製作会社は映画界で活発に活動しているだけに、その規模面でも桁違いのスケールを誇っている。「根の深い木」の製作費は1回あたり5億5000万ウォン程度で、「太王四神記」や「アイリス」を除くと最も高い水準である。「ブレイン 愛と野望」の場合は、セットの製作費だけに40億ウォンあまりを割り当てるほど、完成度の高い医療ドラマの製作に注力した。


映画俳優のキャスティングが攻を奏す

「根の深い木」と「ブレイン 愛と野望」の成功には主役に映画俳優をキャスティングしたことも一助したといえる。ハン・ソッキュ、シン・ハギュン、チョン・ジニョンなど、普段は映画で活躍していた俳優たちの演技に、視聴者は鳥肌が立つような戦慄を味わったという。視聴者からは「ハン・ソッキュは演技の神様」「シン・ハギュンさん、これからはテレビドラマでずっと見たいです」「チョン・ジニョンはソウル大学出身のエリート俳優の中でもっとも演技がすばらしい俳優だ」「映画俳優たちの善戦が視聴者の眼目を高めた。これから俳優たちはテレビドラマでもルックスではなく演技力で勝負しなければならない」などの好評が相次いだ。

さらに、「OOOの再発見」とも言われる助演たちの活躍も力を添えた。「根の深い木」ではユン・ジェムン、チョ・ジヌンなど、「ブレイン 愛と野望」ではシン・ヒョンタク、イム・ジウンなどが「名わき役」として高く評価された。

ある放送関係者は「『根の深い木』と『ブレイン 愛と野望』が韓国ドラマのクオリティをワンランク高めた」とし「両ドラマの成功がドミノ現象を起こすことになれば、より完成度の高いドラマがこれからも着実に登場するだろう」と述べた。

記者 : クォン・ヒョクギ