NiziU&韓国コスメ・フードもランクイン!SHIBUYA109ガールズが選ぶ「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2020」に注目

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若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキューラボ)」は、around20(15歳~24歳)と定義する600人の女性を対象に2020年のトレンド調査を行った。WEBで実施したアンケート調査(以降「SHIBUYA109ガールズ調査」)の結果が公開された。

今年は「ヒト部門」「アーティスト部門」「ドラマ・番組部門」「コスメ・スキンケア部門」「ファッション部門」「カフェ・グルメ部門」の6部門に加え、2020年のコロナ禍ならではのトレンドとして、番外編「おうち時間トレンド大賞2020」を設け「おうち時間の過ごし方部門」「おうちカフェ部門」で大賞を決定し、ノミネート一覧については、12人の高校生・大学生とSHIBUYA109 lab.で選定された。

「ヒト部門」で第1位に選ばれたのはお笑い芸人の「EXIT」。見た目はチャラいけど真面目というギャップと、コンビ仲が良いことも人気の秘訣。また兼近さんは、若者がもやもやしていることを代弁し、りんたろー。さんは美意識が高いなど、それぞれに対して共感できるポイントも多い。第2位は2019年のM-1グランプリでも優勝した「ぺこぱ」。“相手を否定しないツッコミ”は、新しさも感じつつ、負の感情を生まないことが魅力だ。第3位は「四千頭身」。動画配信アプリで公開され、今年大ヒットした瑛人さんの楽曲、「香水」のカバーも話題になり、注目を集めた。

「ヒト部門」はSNSを中心に話題となった人物を対象としている。1位から3位まで、第7世代のお笑い芸人が席巻する結果となった。2019年後期ごろから、TikTokなどを中心としたSNSでの活動で、若者との接点が増加したことが大きな理由。また、接点が増えただけではなく、お笑いのネタや、彼らがSNSで発信しているメッセージに共感していることもポイントだ。今の若者は「みんなが違って当たり前であり、違いを認め合う」という多様性に対する受容度が高く、誰かを貶めたり、傷つけるようなことに対する抵抗感が強いのが特徴。そういった価値観が、ランクインしたお笑い芸人の芸風やSNS上にも表れていることから、このような結果となったと考えられる。

そして昨年に引き続き邦人アーティストの活躍した年となった。「アーティスト部門」で第1位に選ばれたのはオーディションプロジェクト「Nizi Project」より結成されたグローバルガールズグループ「NiziU」。プレデビュー曲「MakeYou Happy」は、縄跳びダンスが話題となった。第2位は男性シンガーソングライター「瑛人」。「香水」が大ヒットし、有名人たちがカバーするなど、二次創作が楽しまれた。第3位は2人組の音楽ユニット「YOASOBI」。デビュー曲「夜に駆ける」がTikTokで話題になった。

ランクインしたアーティストの共通点は、TikTokが起源となりトレンドになっていること。楽曲を使用したダンスや歌ってみた動画を中心とした投稿が広がり、より多くの若者に波及している。今年の若者トレンドにおけるTikTokの存在感は非常に大きく、楽曲だけでなく、人や言葉など多くのトレンドが生まれた。グループインタビューでも、コロナ禍のおうち時間増加によりTikTokへの接触が増加したという若者も多く聞かれている。

「ドラマ・番組部門」で第1位に輝いたのはアーティスト部門にもランクインした「NiziU」のメンバーを決めるオーディションプロジェクト「Nizi Project」だった。動画配信サービスだけでなくTVで放映がされていたことで、若者だけでなく、幅広い世代が夢中になったのではないだろうか。この2~3年でアイドルオーディション番組から結成されたグループは若者からの注目を集めており、“推し(=応援する人)”が成長していく過程を見ることで親近感が生まれ、応援意欲へと繋がっている。彼らの応援したい気持ちからくる消費意欲は非常に高く、この「応援消費」は今の若者の消費価値観の特徴のひとつとなっている。

第2位の「鬼滅の刃」は、アニメだけでなく、原作である漫画、映画も話題となっている。話のテンポの良さや個性が立ったキャラクターが魅力となり、普段アニメや漫画と接していない若者もハマったという声を多く聞いた。第3位は上白石萌音さんと佐藤健さんが主演のドラマ「恋はつづくよどこまでも」。胸キュンシーンが満載なことに加え、佐藤健さんの公式LINEも、ドラマ放映中に話題となった。まるで佐藤健さんと付き合っているかのようなメッセージが送られてくるサービスは、”彼氏みが強い”と、ハマった若者が多くみられている。今年は家族とリビングでのTV視聴が増えたという声が多く聞かれており、家族で楽しめるコンテンツが多くランクインした。そして若者には重要な“推し”の活躍を存分に楽しめるコンテンツであることが共通点となっている。

「コスメ・スキンケア部門」ではコロナ禍で自分磨きへの意識が高まり、スキンケアアイテムに注目が集まった。今年の特徴として、4位、5位にランクインした「DUO ザ クレンジングバーム」「Dr.Jart+ シカペアクリーム」に見られるように、スキンケアアイテムが多くランクインしたことが挙げられる。昨年のランキングと比較すると、価格帯が高い商品が多くランクインしているのも特徴だ。コロナ禍でおうち時間が増えたことにより、自分磨きへの意識が高まり、時間やお金をかける若者が増加したことが関係している。

第1位は韓国コスメブランドrom&ndのリップ。自然な発色と軽い着け心地がInstagramで話題となった。また、マスク生活が続いていることから、「マスクにつかないリップ」としても注目を集めた。第2位はSHIRO キンモクセイ オードパルファン。オーガニックコスメブランド「SHIRO」の季節限定の金木犀のフレグランスで、発売前からSNSで話題となった。近年、香水への関心はじわじわと高まっており、香水感が薄い、自然な香りが好まれる傾向にある。第3位はラ ロッシュ ポゼ UVイデア XL プロテクショントーンアップ。肌の透明感やトーンアップが期待できる下地クリームで、田中みな実さんが使用していることで話題となった。今年は田中みな実さんの影響力が強く、Instagramでも「#田中みな実コスメ」「#田中みな実買い」などのハッシュタグでコスメやスキンケアアイテムの情報収集がされている。

「ファッション部門」では、今年は昨年に引き続きシンプルなコーデに帽子やマスク、ヘアアレンジでアクセントをつけることがトレンドとなった。第1位にも挙がったシアー素材は、シャツだけでなく様々なアイテムに取り入れられ、透け感を楽しむ若者が多くみられた。第2位の「バケットハット」は、若者のトレンドの中心になっている韓国でトレンドとなったことがきっかけで、スポーティ・ストリート系のファッションの際に取り入れられた。第3位の「紐・リボンヘアーアレンジ」は、結んだ髪に紐やリボンを巻き付けるアレンジ。去年に引き続き、全身をベージュを基調とした同系色でそろえるシンプルな服装がトレンドであったため、コーデのアクセントとして取り入れる人が多くみられた。

「カフェ・グルメ部門」では、昨年に引き続き、韓国を中心としたアジアフードがトレンドとなり、80~90年代を感じさせるレトロな雰囲気を持つフードが人気となった。第1位の「フルーツサンド」は、フルーツが沢山入った、ボリューミーな見た目のものが人気だ。第2位の「トゥンカロン」は韓国語で「太ったマカロン」を意味し、通常のマカロンよりもクリームやガナッシュがたっぷり入っているのが特徴で、カラフルな見た目もポイント。第3位の「クリームソーダ」は、80~90年代を感じさせるような、レトロかわいい雰囲気が楽しまれた。昔ながらの喫茶店もトレンドとなっており、Instagramに写真を投稿する若者が多くみられている。

「おうち時間トレンド大賞」も注目だ! 第1位のおうちカフェは、自宅でお菓子などを手作りし、本格的なカフェのような雰囲気が楽しまれたもので、SNSで様々なレシピが公開され、チャレンジする若者が非常に多くみられた。第2位は「あつまれどうぶつの森」。通称“あつ森”は、無人島に移住し動物たちと交流しながらその暮らしを楽しむゲームで、オンライン通信で友達と楽しむ人が多くみられた。また自分で服を作ったりできることから、ヲタ活の場として楽しむ若者もいた。第3位は「メイク・ヘアアレンジの練習」だ。お出かけや友達と会えない時間を活用し、次に友達に会う時までに更にかわいくなっておきたい! と考え、動画配信アプリでHow to動画を参考にしながら取り組んでいる若者が多かったようだ。

おうち時間中に最も楽しまれた「おうちカフェ」。みんながおうち時間に作った第1位は「ダルゴナコーヒー」。これは韓国で話題となったコーヒードリンクだ。コーヒーや牛乳といったシンプルな材料で簡単に作れることが特徴。第2位のいちごあめは昨年のカフェ・グルメ部門にもランクインしたが、今年は自宅で作ることがトレンドとなり、配信者等が挑戦している動画も話題になった。第3位はメロンクリームソーダ。喫茶店へ行くことができない期間に、無印良品のメロンソーダにアイスをのせてつくるクリームソーダが人気となった。おうちカフェは、彼らのおうち時間を充実させるためだけでなく、SNSに投稿することで友達とのコミュニケーションを生む、命綱となっていた。生活環境が変化し、会えない時間が増えたなかでも、友達と体験を共有し、繋がりを保つためのひとつの手段であったことが考えられる。

■調査の概要
調査方法:WEBでのアンケート調査 /「SHIBUYA109ガールズ調査」
調査期間:2020年10月
調査対象:around20(15歳~24歳)女性
有効回答数:N=600
調査実施・分析:SHIBUYA109 lab.(運営:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)
※ノミネート候補の選定についてSHIBUYA109 lab.の保有する独自ネットワークから計12名の高校生・大学生とSHIBUYA109 lab.で各部門ごとにノミネートを選定。その後選択式アンケートを実施。

記者 : Kstyle編集部