ソンフン&ドユ、事務所の先輩・後輩でドラマ共演!2人が語る演技の魅力「ずっと自分を悩ませるもの」

Kstyle |

10月28日よりU-NEXTで日本初・独占見放題配信中のロマンス復讐劇「完璧な結婚のお手本」。本作で、ヒロインの復讐を手助けする“ハイスペック男”を演じるソンフンと、謎めいた秘書を演じるドユが揃って来日し、Kstyleのインタビューに応じてくれた。
ソンフンとドユは、同じ所属事務所。大好きな先輩・かわいい後輩という関係が分かるリラックスしたムードのなか、ドラマについてはもちろん、演技論、日本について、大変だったコロナ禍の話しまで、たっぷりと語ってくれた。

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ドラマ「完璧な結婚のお手本」で共演!見どころは?

――10月28日から、日本でも「完璧な結婚のお手本」が配信スタートしました。演じている役柄について教えてください。

ソンフン:僕が演じるソ・ドグクは、大企業テジャグループ創設者の孫。インテリアプラットフォーム会社を経営しています。家族や夫に裏切られ、新たな人生を歩み始めたヒロインと契約結婚をして、彼女の復讐を献身的にサポートする役柄です。

――白馬に乗った王子様のような役柄ですね。

ソンフン:馬から降りて、駆け寄って救う、そんなタイプではないでしょうか。「完璧な結婚のお手本」というタイトルにふさわしい、完璧な男として登場します。“過去に戻ってやり直す”というファンタジー要素もあり、少し複雑ですが、視聴者の皆さんに分かりやすく、楽しく観ていただくために、みんなが最善を尽くしたので関心をもっていただけると嬉しいです。

ドユ:ソンフン先輩の役は、どんなときでもヒロインを危機から救う、とても魅力的なキャラクターです。僕が演じたのは、キム・ジェウクといって、児童養護施設で育ち、父親を亡くした虚無感を抱き続ける人物です。釈然としない父の死の謎を暴こうと、ヒロイン、イジュの継母の秘書として潜入捜査をしています。のちに、ヒロインの復讐を手助けする役柄でもあります。

――出演されることになった経緯を教えてください。

ソンフン:魅力的な脚本、なにより素晴らしい俳優の皆さんが勢ぞろいした作品ですので、断る理由なんてありませんでした。

ドユ:僕は新人俳優ですので、選べる立場ではありません。オーディションを受けた時、監督さんが気に入ってくださり、出演のチャンスをいただけました。とても感謝しています。当初の設定は、ソンフン先輩が演じるソ・ドグクの秘書役でした。ピョン秘書という名前で、僕の本名もピョン・ジュンソといって、同じピョン氏なんです(笑)。結果的には、イジュの家のキム秘書役をすることになりました。

――原作は、韓国で大人気のウェブ小説です。日本でもウェブトウーン日本語版(『正しい復讐の作法』)がLINEマンガで読めるのですが、主人公のイメージは、まさにソンフンさんにピッタリでした。

ソンフン:実は撮影準備に入る前、原作をチェックするつもりでいたのですが、監督が「見ないほうがいいのでは?」というニュアンスでおっしゃるので、あえて読まないことにしたんです。原作とは少しイメージを変えている部分もあるんだそうです。ドラマのために描いてくださった脚本ですから、台本に忠実に演じることだけを心がけました。
 

コミカルなシーンはアドリブ?「ちょっとオーバーに…」

―――ソンフンさんは、これまでもリッチな役柄が多かったですが、ソ・ドグクならではの魅力は、どんなところでしょう?

ソンフン:確かに、これまでも財閥の子息や、財力のある男性の役を演じてきましたよね。ソ・ドグクならではといえば、これまでの役では経験したことのない、ある出来事によって人生が大きく変わる人物です。どういう意味かは、ドラマをご覧になれば分かると思います。

――全体的にシリアスな作風ですが、ところどころコミカルなシーンもあります。4話のブラウニーを食べるシーンが印象的でしたが、アドリブですか?

ソンフン:ああ、そうですね(笑)。料理下手のイジュが作ったブラウニーが煉瓦みたいだった……という設定で。それをドグクが食べるシーンです。実際にスタッフさんが準備してくれたブラウニーは、とても美味しくて柔らかかったんですよ。ですので、固すぎて食べられないという表現のために、ちょっとオーバーにリアクションしてみました。ソ・ドグクは、ドラマ全体を通して、軽々しさのない、重みを醸し出すキャラクターだったので、あのようなシーンも入れてみました。

――ドユさんは、役作りでこだわったところはありますか?

ドユ:僕は、キム・ジェウォンのように寡黙で物静かなタイプではないので、役作りは本当に大変でした。しぐさや所作って、つい出てしまうものですよね。その度に、「ああ、それやっちゃダメ」と手を引っ込めたりしていました (笑)。役作りの参考にしたのは、政治家の重鎮の方や、ボディガードなど。どっしりと構えている方たちの動きです。「ここではこんな目つきをするんだな」と、いろいろと観察しました。それほど、普段の自分とはかけ離れたタイプだったということです。

――モデルの活動を長くされていますが、演技とどんな違いを感じますか?

ドユ:モデルは、カットに合わせて、その瞬間ごとに力を入れて、強さを強調したり、いろんな感情を表現しますよね。でも演技は、力を抜けば抜くほど自然体になるので、そこが大きな違いだと思いました。これまでは、台詞や動きのあるアクティブな役が多かったのですが、キム・ジェウォンのような落ち着いた人物は初めてで、正直、プレッシャーもあったのですが、その分、めいっぱい努力もしたので、温かい目で見守ってください。

――おふたりが考える本作の見どころは?

ソンフン:イジュというヒロインを中心に物語が展開していくので、彼女に注目してご覧になってください。イジュが過去に戻って、どのように復讐し、残りの人生をどう生きていくのか、さまざまなエピソードが折り重なっていくのが見どころだと言えます。

――全12話の作品ですが、折り返しの6話目に、素敵なシーンを見つけました(笑)。

ソンフン:ベッドシーンですね(笑)。

――話数が進むごとに、どんどん引き込まれていきます。

ソンフン:中盤以降は、ソ・ドグクの秘密も明らかになって佳境に入っていきます。だからといってふたりの関係も、ストーリーの軸も変わりません。ヒロインの復讐は、ひたすら突き進んでいくので、最後まで見届けてください。原作はとても長い作品ですが、12話のドラマとしてコンパクトにまとまっていますので、忠実でありつつ、あらたに脚色された部分もある、という点も見どころです。

ドユ:見どころといえば、ソンフン先輩がすごくカッコいいこと。視聴者さんの書き込みをリアルタイムでチェックしているんですが、先輩がカッコイイという言葉がほとんどです(笑)。

――ソンフンさんもご覧になりましたか?

ソンフン:僕は、書き込みは見ないんです。

――あえてですか?

ソンフン:以前は、そうでした。あえて見なかったのですが、今はもう、見る習慣がなくなりました。
 

日本ファンに特別な想い「10年以上、俳優活動をして…」

――おふたりは所属事務所の先輩・後輩でもありますが、普段から親しくされていますか?

ソンフン:もちろん、何度か会ったりしていますが、ドユさんは最近とても忙しく活動されているし、僕も忙しいさなかに出かけるタイプではないので、頻繁に会うのは難しいです。

――ドユさんは、ソンフンさんとの共演が決まって、アドバイスをもらったりしましたか?

ドユ:はい、ものすごくたくさん! 僕はまだ演技経験が少ないので、カメラのアングル、「こんな時はこうするんだよ」とか、撮影現場でも細かくバックアップしてくれました。ソンフン先輩は、普段は物静かなタイプですが、年末の節目には後輩を集めてごはんをおごってくれたり、とてもよくしてくれるんです。今回の撮影では、本当にお世話になりました。

ソンフン:いやいや、何もしてないですよ。自ら、よくやっていました。

――ソンフンさんは、デビューしてもう10年以上ですね。ずばり、演技の魅力とは?

ソンフン:そうですね。ずっと自分を悩ませるもの、でしょうか。これまでの10年も、今後の10年も、このまま悩み続けるのだと思います。満足することがなく、何かもの足りない、つねに心残りがあること。満たされることのない葛藤があるのが、演技の魅力です。

――ドユさんは、モデル、そしてモデル専門学校の教職も務めながら俳優の道に入られましたが、演技の魅力とはなんでしょうか?

ドユ:モデルの撮影は、ワンカットごと、たくさんたくさん撮って、そこからいいものだけを選びますが、演技はリズムのように流れが続いていきますよね。少しでも集中力が途切れると、すべてカメラに写ってしまいます。ですから、カメラの前に立つときは、気を引き締めて、最初から最後まで自分が演奏者としてリズムをつくりあげるんだ、と思って挑んでいます。演技はとても繊細で細かい作業だと思います。

――ソンフンさんは、日本のファンと温泉ツアーを定期的にされていますよね。日本のファンに特別な想いがありますか?

ソンフン:日本のファンの皆さんとは、交流するのがすごく楽なんです。10年以上、俳優活動をして、途中の入れ替わりはあるものの、初期の頃から応援してくれる方が多いので、互いに慣れ親しんでいる関係です。もちろんイベントには、高いお金を払っていらしてくださるのですが、正直に言うと……、だからといってそれが、大きな利益になるわけではないんです。でも、定期的に、作品が終わるごとに、こうして久々に日本に来て、ファンの方と会って、お話しをすることで、ファンの皆さんにもよい思い出を残してあげられるし、何より、僕自身が癒されます。ですから、機会があるごとに日本に来ますし、これからも頻繁に交流したいと思っています。

――そういう言葉は、日本のファンにはとても嬉しいですね。

ソンフン:ぜひ伝えてください。


初めての日本に大興奮「おにぎりもサイコー(笑)」

――ドユさんは、日本は何回目ですか?

ドユ:僕は、今回が初めての日本なんです。今日、空港からすぐ、このスタジオに来ましたが、その道中だけでも大好きになりました。まず、道路が韓国と反対側、ということから始まり、整備された道路、洗練された住宅と、キレイな雰囲気がとてもいいです。さきほど、お弁当をいただいたのですが、すごく美味しくて「ああ、これが有名な日本のベントーだ!」と、あまりの美味しさに興奮してしまいました(笑)。今回、ソンフン先輩について来たおかげで、いい思いをしました(笑)。おにぎりもサイコーでした。

――どんなお弁当を召し上がったんですか?

ドユ:和牛弁当です。日本だから、和牛は有名ですよね。「ああ、ワギュー!(笑)」。いまでも興奮しています。

――今回の来日で、やりたいこと、食べたいものはありますか?

ドユ:ドン・キホーテ! 生ビールとやきとり!

――やはりドン・キホーテですね(笑)。何を買う予定ですか?

ドユ:マイメロディとクロミがデザインされたクレンジングを買うつもりです。(ガッツポーズで)ドン・キホーテ!

ソンフン:韓国人はドン・キホーテが大好きですよね(笑)。韓国で買えないものがたくさんあるし、特に食べものをよく買っている印象です。お菓子やデザート類が人気のようですよ。

――ソンフンさんも、今回、行きたいですか?

ソンフン:残念ながら今回は、スケジュールが詰まっていて自由時間がないのですが、ドン・キホーテには、もちろん何度か行ったことがあります。
 

長いコロナ禍に悟ったこと「地団駄を踏んで、なんとか抜け出した」

――ところで、長いコロナ禍がようやく終わりましたが、ご自身を振り返る時間はありましたか?

ソンフン:充分すぎるほどありました。誰もがそうだったと思います。地団駄を踏んで、なんとか抜け出しましたが、まだつらい状況にいる人もいらっしゃると思います。世界中のみんなが大変な時期でした。

――悟ったこと、あらたに挑戦してみたくなったことは?

ソンフン:悟ったことは、家でじっとしているのも悪くない。楽でいいな、ということ(笑)。挑戦してみたいことは、最近、エキサイティングなアウトドアにハマっているので、釣りやスカイダイビングの趣味を楽しめる世界中のスポットを巡ってみたいです。

ドユ:僕もコロナの時期は、本当に仕事がなかったので、貯金をつかって、これまでできなかったことを学ぶ時間に充てました。運動をやりたかったので、テニスや水泳を習いました。新人俳優なので、どんな役がまわってきてもいいように、できることを増やさないといけないです。これから挑戦したいことは、射撃、乗馬、武術。もともと剣道を長くやっていたので、剣術も習いたいです。俳優に役立つことはなんでもして、いろんな経験を積んでいきたいです。

――ソンフンさんは、コロナ禍のあいだもドラマに出演されていましたが、どのように撮影していたのですか?

ソンフン:スタッフさんたち皆さんがマスクをして、距離を取って感染対策に気を使っていました。それでも陽性判定を受けることもあり、撮影が中断して、遅れることがあったのも事実です。僕も、感染者数がピークに達した時期に、一度だけ撮影現場で陽性判定が出たことがあります。俳優たちはメイクアップがあるので、現場に入るとなかなかマスクをつけることがきません。大変だったのは、その一度だけで、後はどうにか乗り越えてきた、という感じです。

――最近の撮影現場は、いかがですか? 雰囲気が変わりましたか?

ソンフン:そうですね、今でもマスクを着用するスタッフさんはいますが、一緒に食事に行けるようになったのは、大きな変化です。以前は、食事をしたくても、テーブルに座る人数に制限があったので、行くことができませんでした。つい先日、「完璧な結婚のお手本」がクランクップしたので、みんなで終演パーティーをしたんです。そういうことも、できるようになったんだなと感じました。

――最後に、Kstyle読者の皆さんにメッセージをお願いします。

ソンフン:Kstyle読者の皆さん、アンニョンハセヨ。「完璧な結婚のお手本」をすでにご覧になっている方も、このインタビューで初めて知った方もいらっしゃるでしょう。最近、ドラマ、小説、漫画などで「生まれ変わり」をテーマにした作品が増えてきました。決して珍しいテーマではありませんが、この“よくある話”をいかに面白く、新鮮に描いているか、観てみてください。もしまだご覧になっていない方は、このインタビューを機に、ぜひチェックいただければと思います

ドユ:出演俳優たちみんなが一丸となって、それぞれの人物の魅力を最大限に活かし、半年間、頑張って撮影しました。ドラマが始まり、皆さんに見ていただけることで、ようやくその努力が報われるのだなと思います。話数が進むことに、どんどん面白くなっていくので、最後まで楽しんでください。





取材:野田智代 / 撮影:朝岡英輔

■配信情報
「完璧な結婚のお手本」
U-NEXTにて日本独占配信中

【キャスト】
ソンフン、チョン・ユミン、カン・シンヒョ、チン・ジヒ、イ・ミニョン ほか

【スタッフ】
演出:オ・サンウォン
脚本:イム・ソラ

【ストーリー】
ある日、イジュは自分の夫が妹と付き合い、妹のそばにいるために自分と結婚したことを知る。家族が自分を騙していたことに気づいた彼女は、家族への復讐を誓う。そんななか、車にひかれてしまったイジュ。イジュが気がつくと、時間が結婚する前に戻っていた。

記者 : Kstyle編集部