※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
一度見始めたら目が離せなくなるほど、視聴者を没入させるドラマが誕生した。

14日に韓国で放送がスタートしたGenie TVオリジナルドラマ「悪人伝記」が、スリル感あふれる“犯罪ノワール”の特色をしっかりと見せつけ、視聴者たちの視線を引き付けた。第1話では、線を守りながら生きてきた生計型弁護士が絶対悪人に出会い、抑えていた“悪のスイッチ”を入れる姿が描かれた。没入度の高いストーリー、心臓がドキっとする演出にシン・ハギュン、キム・ヨングァン、シン・ジェハなどの俳優たちの、隙間のない熱演が合わさり、あっという間に60分が過ぎていった。

「悪人伝記」はオープニングから衝撃的で強烈だった。真っ暗な邸宅から響く銃声、誰かを殺害する黒い男の姿が見えた。邸宅で隠密に何かをしていたハン・ドンス（シン・ハギュン）とハン・ボムジェ（シン・ジェハ）は驚き、ベッドの下に隠れた。怖さに震えるドンスの姿と共に、彼のナレーションが続いた。「初めからこっちには足を突っ込まなきゃよかったんだ」と後悔するドンスが、この事件とどのように絡んでいくことになるのか、没入度と好奇心を高めるオープニングだった。

続いて事件以前、生計型弁護士として生きていたドンスの姿が繰り広げられた。ドンスは金を稼ぐため、刑務所への営業も拒むことなく行い、一生懸命に生きていた。ボムジェは兄のドンスに、確実な“スポンサー”を見つけてきたとし、野球の有望株だったソ・ドヨン（キム・ヨングァン）に会ってみることを提案した。ドンスは満期出所を2週後に控え、自分を探すドヨンに違和感を覚えた。

ドンスがどこかすっきりしない気分で向かった接見室で会ったドヨンは、ものすごい威圧感と予測できない残酷性を見せた。ハエの音が気掛かりだと言って、野球ボールを投げて殺したドヨンは、ハエの死体をつぶした手で彼に握手をした。「ストーリーよかったぞ。事務長出身の懲戒弁護士」と、ドンスのプライドを傷つけた。

不快になったドンスは、ドヨンが札束を贈ると、彼の提案を受け入れるべきではないと決心した。ドヨンの提案は、恋人に男ができたようだとし、監視してほしいというものだった。ボムジェは「泥棒でも、人を殺すことでもないけれど、どうだ？」と、提案を受け入れるように説得したが、ドンスは「いくら金が好きでも、人が傷つくことを知りながらやるのは違う」と淡々と断った。

しかし、線を守って生きてきたドンスの中で、炎のように怒りがこみ上げる事件が発生した。スーパーの店長に、妻がセクハラを受けたことはもちろん、母親の合意金として必要な1000万ウォン（約100万円）を急いで借りた事実を知ることになった。店長に馬鹿にされて帰り、怒りを抑えていたドンスに聞こえてきたハエの音は、彼の中で抑え込まれていた感情を爆発させた。ドンスはドヨンのようにハエを殺し、ドヨンとの対話を思い返した。「守るべき線がある」というドンスの言葉に、ドヨンは「線？ 踏むためにある線？ 地面をあまり見ていないのか」「プライドが傷つく？ じゃあカッコ悪いままずっと生きれば？」とドンスを刺激した。線が切れたかのようにヒューズが切れたドンスは、店長のもとへ行き、殺伐とした勢いで金を投げつけて威嚇した。

生まれて初めて感じる刺激と痛快さに、ドンスはまたドヨンが放った言葉を思い出した。「やってしまえば思ったより簡単だ。興奮するし憂鬱感も感じる」という言葉が、ドンスの頭をいっぱいにさせた。またドヨンのもとに行き、提案を受け入れたドンスの姿が、第1話のエンディングを飾り、彼らがどのように絡んでいくのか、好奇心を高めた。