“入国禁止処分”ユ・スンジュン、最高裁が「ビザ発給拒否は違法」と判断…入国許可の可能性も

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韓国大法院(最高裁)は11日、米国市民権を取得したことにより兵役逃れとみなされ、韓国入国を禁じられている歌手ユ・スンジュンに対し、入国査証(ビザ)発給を拒否したのは違法とする判断を下した。ユ・スンジュンが今後の行政訴訟で勝訴すれば、入国許可の可能性が高くなる。

大法院はこの日、ユ・スンジュンが在ロサンゼルス韓国総領事館を相手に起こしたビザ発給拒否の取り消しを求める訴訟で原告敗訴の二審判決を破棄し、ソウル高裁に審理を差し戻した。

1997年4月にデビューし、ダンス歌手として人気を集めたユ・スンジュンは、軍入隊前の2002年1月に韓国国籍を放棄して米国の市民権を取得。兵役逃れと非難する世論が強まり、法務部はユ・スンジュンの韓国入国を制限する措置を取った。同年2月、仁川(インチョン)国際空港から入国しようとしたユ・スンジュンは入国を拒否された。

その後、中国などで活動していたが、在ロサンゼルス韓国総領事館を相手にビザ発給拒否の取り消しを求める訴訟を起こした。だが、2016年の一審、2017年の二審ともに敗訴した。

大法院は法務部の入国禁止措置が領事館のビザ発給拒否を正当化する根拠にならないと指摘。「領事館が自らにある裁量権を行使せず、13年7ヶ月の入国禁止決定があったという理由だけでビザ発給を拒否した。こうした裁量権の不行使は違法」と判断した。

一、二審は「ユ・スンジュンが入国して芸能活動をすれば、兵役義務を果たす兵士らの士気が落ち、兵役逃れの風潮がまん延することへの懸念がある」とし、ビザ発給の拒否が適法だと判断した。

記者 : 聯合ニュース