女性ラッパーKittiB側、性的侮辱罪でBlack Nutを告訴へ…性暴力法などは不起訴に

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女性ラッパーKittiBが、ラッパーBlack Nutに性的侮辱を受けたと告訴した。

KittiBの法的代理人法務法人タジウォンのキム・ジユン弁護士は5日、「Black NutはKittiBを性的に侮辱する『Indigo Child』と『Too real』という曲を正式に発売した。未発売曲も個人的なサウンドクラウドに掲示するなど、全3回にわたりKittiBに対し性的侮辱した。自身のSNSでKittiBを侮辱したりもした」と話し、Black Nutのアルバム発売などを性暴力犯罪の処罰に関する特例法違反などで告訴した。

第1次捜査機関である方背(バンベ)警察署は、数回の証拠資料を収集し、性暴力法と情報通信網法違反は不起訴処分となり、単純な侮辱容疑を適用した。

これに関連し、キム・ジユン弁護士は「前例のない犯行について、厳重な捜査と正式起訴を通して、被害者の被害回復の可能性が出来たことは幸いだと思う。しかしこれは深刻な性暴力にも関わらず、性暴力法などが不起訴になったのは残念だ」とし「性暴力法の通信媒体利用わいせつ罪は通信媒体を通して、わいせつなコメントや音響を相手に伝達した者を処罰する条項だ。被疑者がオンラインで歌を発売した事実は認められるにも関わらず、これが通信媒体を通したものではないという理由などで不起訴処分となった。果たしてオンラインで歌を発売する行為が通信媒体を通じなくとも可能なのか気になる」と明らかにした。

続いて「Black Nutの犯行が、新しい種類の性犯罪なので法を適用するのは難しいかもしれないが、はっきりと性暴力犯罪の差別などに関する特例法が規定された内容で処罰が可能な行為が、単純な侮辱として起訴されて残念だ。被害者の完全な被害回復のために努力したい」と強調した。

また今回の告訴により、KittiBがヒップホップの「ディス(批判)文化」の存在を否定するのではないかという疑問に、キム弁護士は「KittiBはヒップホップ歌手で、私もやはりヒップホップ文化を誰よりも愛している。『ディス文化』の存在を否定する訳ではない」と話し、「四角いリングでボクシングをする選手たちに暴行罪が認められないように、Black Nutの行為がディス文化の範疇に属する行動ならば、私たちも告訴していなかったと思う。しかしBlack Nutの行為はディスの範疇を超えたものであり、ただ被害者を一方的に性的侮辱したものだ。被害者が放送に出演してまで自制して欲しいとお願いしたにも関わらず、Black Nutは続けてKittiBを性的侮辱する歌を発売し、今もその楽曲は音楽配信サイトで共有されている」と残念がった。「楽曲発売に関する犯罪以外にも、Black NutのKittiBに向けた追加犯罪の事実が発見され、捜査中である」と付け加えた。

検察によると、Black Nutは昨年12月侮辱容疑などで在宅起訴で裁判に持ち込まれた。その後、事件を受け持ったソウル中央地方法院は3月15日、これに関連した初公判を行う予定だ。

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記者 : キム・ハジン、翻訳 : 浅野わかな、写真 : チョ・ジュンウォン