【REPORT】CNBLUEがワールドワイド・バンド宣言!バンド史上、最高のライブがここに

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※セットリストならびにライブレポート等の情報解禁は、6月22日(木)大阪 最終公演 終了日の翌日以降を予定しています。

4ピース・ロックバンドのCNBLUEがアリーナツアー「CNBLUE SPRING LIVE 2017 ~ Shake! Shake! ~」を開催。5月17日から6月22日にかけ、東名阪の3会場で6公演を行った。
今回のツアーは3月に発売した韓国盤EP『7°CN』と5月に発売した日本盤シングル「SHAKE」の 2つを引っ提げてのもの。新曲をふんだんに織り込み、各会場共に初日は「Upside down」、二日目は「Leftside right」と違うセットリストで構成し、充実のツアーとなった。ここでは5月17日、日本武道館で行われた東京公演の初日をレポート。


ノンストップで走り続けるエネルギッシュなステージ

アリーナ中央には円状のセンターステージ。四方に花道が伸び、客席とメンバーとの距離感をグッと縮める。上を見上げれば、8枚のモニター画面が設置され、360度対応。そこには、ブルーのヤシの実をバックにしたサンシャインが映され、南国リゾート風デザインに、ファンの気分はウキウキ・モード! フロアの拍手に促されるようにエレクトロ・タッチなイントロが始まれば、期待感はマックスとなる。

そして韓国での最新ヒット曲にして『7°CN』のタイトル曲「Between Us」から本編が幕開け! ヨンファのタフな歌声に合わせて、ジョンシンが客席の拍手を煽れば、館内の温度は急上昇。ヨンファが「ジョンヒョン」と声をかけるとボーカルはジョンヒョンヘバトンタッチされ、「Say What?」の掛け声とともに再びヨンファがマイクを受け取る。こうしてメンバーがファンをグイグイ引っ張っていく中、ヨンファはセンターステージの特性をフルに活用し、自らステージの反対側へと移動。すべてのファンと相対そうという心遣いが嬉しい。彼は「久しぶりのセンターステージで楽しい。やっぱり僕たちにはこうしたステージが似合う」と話し、終始、一人ひとりのファンと会話をするように進めていく。

続く「Radio」は「もっとボリュームを上げていこう」と歌う、盛り上がり必至のヘヴィ・サウンドな激アツ・チューン。カクテル光線が舞う中、ステージはゆっくりと右に回転し、ヨンファの強く跳ねるような鍵盤プレイからスタート。その後、彼は立ち上がり、ジャンプしながら熱量の高いボーカルワークで魅せていく。しかもただ熱いだけじゃない。キーボードを演奏しながらうっとりと目を閉じて歌う姿はセクシーの一言。そしてジョンヒョンとのダブル・ジャンプに、場内の熱気は早くも沸点越え。ヨンファが「Say What?」と3回シャウトした後に絶叫にも似た雄叫びを上げると、花火が打ち上げられ、それと共にジョンヒョンのギターサウンドが鳴り響く。その後、カクテル光線が乱舞し、終盤ではヨンファがリミッターを解除しアリーナへ。ヨンファが重ねて「Say What?」とコールすれば、ファンは「Wow, Wow~~」の大合唱で応え、最後は彼が青い照明の下「Wow, Wow~~」と痺れるほどに格好よく締めた。

ヨンファの「Clap your hands, everybody」という呼びかけから始まった「Puzzle」は彼のハイテンションが止まらない。「Radio」とは反対に左に回転するステージ中央で彼はダンスし、その後は、歌声をフロアに委ねて、寝そべってリラックスしたかと思えば、すぐさま立ち上がってジャンプしたりと、自由奔放。舞台の回転と逆方向に歩み始めれば、館内はフリーダムな雰囲気が満ちていく。

続く「I'm Sorry」では客席が「ミチョッソ(おかしくなった)」コールで一つになり、ヨンファが「Everybody Jump」との言葉を放てば、武道館は縦揺れ。そして終盤はステージが赤く染まる中、メンバーがヘヴィ・ロック調にプレイし、格好良さ満点で序盤を終えた。

ここまでMCなしのノンストップな4曲で、ハンパないほど情熱的なパフォーマンスにヨンファは汗びっしょり。出し惜しみすることなく、序盤からブッチ切りの演奏を見せ、ミニョクもドラム・スティックが折れんばかりのハードなプレイで「ライブの最後みたい」と漏らしたほどだ。

初っ端から高まった興奮。それを鎮めるように、ヨンファは、ステージをすり鉢状に囲む客席を見上げて舌をペロリとさせながら「レスリングの会場みたい」とユーモラスに話す。「髪の毛を切って」というリクエストに応えたジョンヒョンも、「CNBLUEのライブはセットリストがいつも一緒」というファンの声を自虐的に紹介してファンをクスリとさせたが、もちろん、これは前フリだ。それを受け、ヨンファは「(だから、今回はセットリストも) アレンジも(今までとは) 違う。僕たちにとっても挑戦だったので、昔よりドキドキしました。初めの曲からテンションが上がって、僕自身びっくりしました」と話し、「今回のツアーが(今までで) 一番のツアーになると思います」と高らかに宣言。ジョンシンも「今日、幸せな時間を作りたいです」と話し、“CNBLUE史上最高のライブを作りたい”というメンバーの想いがストレートに伝わってきた。

熱いMCタイムの後は、再び、新曲の「When I was young」でリスタート。子供の頃を回想する詞に合わせ、モニターの映像もモノクロに変化。ステージは回転すれど、彼らは序盤とは打って変わって立ち位置をキープし、ヨンファは派手なシンセでアクセントを添える。

そしてラップ調の台詞から幕を開けた力強いラブソング「Supernova」は終盤の4人の乱れ打つようなプレイが印象的。客席の拍手をベース音に、ヨンファがステージ上をアクティブに動いて再度“動”の面を見せた「Domino」は、彼の陶酔した表情が艶めかしい。そして「Clap your hands」との煽りからスタートした「In My Head」のサビではヨンファが攻め込むように歌い、ジョンヒョンのギターが咆哮を上げる。すると応戦するように、炎が立ち上がり、さらにヨンファはアグレッシブに歌い込む。そこから流れるように「Blind Love」へ転じると、イントロのジョンヒョンの歌声だけでフロアからは大きな歓声が! そこにヨンファが「武道館~~」と叫べば、客席は熱狂の渦に。そして彼が「どんなに離れても、いつでも」と歌い、「愛してる」というパートを客席に委ねれば、アーティストとファンの間には美しき愛の交歓が! 緩急をつけながらも溢れる情熱を吐き出すようなステージングを見せたヨンファ。彼の勢いはまだまだ止まらず、「今回のツアーのコンセプトは『ずっと走りましょう』。ストップなしで」と話せば、それはライブ続行のメッセージ。疲れて座り込むジョンヒョンも己に発破をかけ、4人はスウィートな歌を続けていく。


初披露のスウィート・ソングも“しりとり”も!

初披露という「Angel」ではミニョクを除く3人が三方に向いたステージの先端に位置してファンとの距離を近づけ、ヨンファが「You're my angel」とサビの一部を引用しながら右手で手話風に曲紹介。「I'm your No. 1 fan」というサビも手話風に演じ、「僕は君の一番のファンだよ」というファンへのメッセージに、ジョンシンが満面の笑みを浮かべる。ミニョクだけが回転するという構成もユニークだ。

その後は韓国での初期の名曲を三連発。「Love Girl」はヨンファが両手を大きく上に広げて「サランヘ」と歌う中、モニター画面には幾つものハートマークがキラキラ光り、とってもラブリー。最後はファンが「L.O.V.E GIRL」とピタリ声を揃える。その後、ジョンヒョンのファンキーなギターのリフにヨンファの表情豊かなラップがのる「Sweet holiday」を挟んで、楽しさ満点の「LOVE」へ。ヨンファが「ウリドゥリ(僕等二人)」と歌いながら演じるピースサインをはじめ、様々に織り込まれるフィンガーサインがステージを大きく見せ、最後は彼が人差し指を突き出し「ありがとう」と締めた。

中盤を終え、水を一気飲みしたヨンファはファンに向かって「楽しいですか? 本当に? 本当に?」とOKサインを出しながら何度も問いかける。ジョンヒョンの奏でる鍵盤のメロディが流れる中、彼はステージのあちこちも移動して客席の隅々にまで尋ねるのだが、そこでも彼は“競歩調”に移動。“常にノンストップ、どこまでもノンストップ”な気持ちがこんなところにも表れた。

そしてMCタイムはひょんなことからしりとりになるのだが、「ん」で終わっても、続行するのがCNBLUEスタイルだ。

「武道館」(ヨンファ) →「感無量」(ジョンヒョン) →「旅行」(ミニョク) →「怖い」(ジョンシン) と続き、第二ラウンドは同じ順番に「いっぱい」→「烏賊」→「風」→「全部」、そして三巡目はヨンファの「ブレることない希望よ」からスタートし、その後、「余計」→「警察」→「辛い」へ。四巡目の「色んなライブが出来て、本当に嬉しい」(ヨンファ)、「一般人」(ジョンヒョン) を受けてミニョクが詰まると、ジョンシンが「ジングルベル」とカットインしサポート。そこにヨンファがキーボードで「ジングルベル」のメロディを奏で、このコーナーはメンバーが結束力の高さを見せてエンディングとなった。


新曲「SHAKE」に武道館が揺れた!

終盤ももちろん新曲から。ヨンファが鍵盤をプレイしポップに歌う「It's you」は恋にトキメク男心がテーマ。黄色い照明の下、彼が左手人差し指をフロアに向けて「It's you」と歌えば、客席は皆恋人気分! ブライトな歌声とクールなラップのギャップもタマラナイ。

「Foxy」では、リズミカルな演奏に合わせて手拍子も早くなり、客席のテンションもラストに向け、ファンキーかつアッパーに加速。「I'm on fire fire」という歌にファンは「fuhh」と声を揃えてヒートアップする。その後、全員が一体になって楽しさを爆発させるパーティーチューン「Coffee Shop」を挟み、「Cinderella」では頭上でガラスの靴が回転しゴージャス・ムード! 終盤では炎が続けざまに立ち上がる中、ヨンファが「ソリジロ~(叫べ~)」とシャウトし、ファンも大盛り上がり。熱い反応と熱いパフォーマンスに、ヨンファとミニョクは満足気に互いを指さし、がっちりとエールを交換する。ラストもジャンプしながら再度「ソリジロ~」と叫び、ヨンファは踊りまくりながらフロアを踊らせ、場内の誰もが自分を制御出来ないほどにダンシング。とくれば、本編最後はツアー・タイトルにもなっている「SHAKE」しかない。ここではサラリーマンやOLに扮したダンサーが登場し、彼らの踊りを見本にフロアも一つになって体をシェイク。4人は全力を出し切るように演奏し、最後はヨンファがジョンヒョンに体を預けるように倒れ込むほどだった。


武道館から世界へ!CNBLUEがワールド・ロック・スター宣言

アンコールはラップするように歌い、ハードロックテイストで攻めまくる「Catch Me」でスタート。「My carrier k pop to the world wide」という詞は「My carrier k pop to the武道館」に歌い替えてのスペシャル・バージョンだ。そしてヨンファが「catch me now」とシャウトすると、スモークが立ち上がり、彼は勢いのまま、ファンのいるフロアへ。歌い終えた彼はファンに「皆さんが僕たちをキャッチしましたね」と話しかけ、ミニョクも「(僕も) 同じ考え」と頷いた。

本編最後の「SHAKE」で本当は踊りたかった……そう明かすシェイク・ダンスを演じた後は、ミニョクが「僕だけを見て」とメッセージ。それを受け、ヨンファが「僕はミニョクより皆さんに直接に話したいです」とコメントするが、これもまた次の曲への前フリだ。彼は言葉ではなく、「Face to face」の歌で話しかけ、途中、ファンに投げキッスをプレゼント。「I wanna be your baby. I'm gonna be your man」と歌いながらの力こぶ&ガッツポーズや、頭をわずかに傾けてのキメ顔など、たっぷりの見せ場でファンを楽しませる。パフォーマンス後も、振り向きざまの笑顔や、斜め45度のクールな表情など、魅せる男ならではのキメ顔をフル・サービス! そして「最後まで皆さんから気合をもらっていきたいと思います」と話し、ファンから気合をもらうべく、恒例のウェーブへ。見事なウェーブを演じたファンに「Awesome, So Awesome, You are the best」と絶賛の言葉を贈るが、これもまた、続く「YOU'RE SO FINE」への導入だ。明るくファンキーなサウンドが特徴的なこの曲ではヨンファがダブルピースサインを目に当てたり、ミニョクのバックに立って一緒に体を揺らしたりと、彼のお茶目な貌が前面に出る。さらには最後までステージを走り回るなど、超ノリノリ。ラストは「武道館、可愛いね」という甘い台詞で締め、その後も、ジョンシンとヨンファが互いに「可愛い」と誉め合うなど、とことんお茶目に展開。ヨンファが「ジョンシン、好きになって良かった」とさらに甘い言葉をかければ、二人はファンの手拍子に合わせて、ヨンファのソロ曲「君を好きになってよかった」をアカペラでデュエット。そして最後のMCタイムで彼らは次のステップ、次なる目標を明かし、ファンを歓喜させるのだった。

COLDPLAYのライブに行って、自分たちのCDを渡してきたと話すヨンファ。インターナショナルなバンドに刺激を受けたためだろう、彼は「僕たちも全世界に行きます。皆さん、待ってください。自分たちもワールドワイド・バンドになって(戻ってくるので) また武道館で会いましょう。これは本気です」とメッセージ。既に海外でも積極的にライブを行っている彼らの“ワールドワイド”宣言は、本格的に海外を目指すという強い情熱の発露だ。

その思いを正面から受け止めたファンに向け、ヨンファは「ずっと、もっと皆さんが好きになりました。いつも感動していますが、今日は一番感動しました」と語りかけ、客席を見回し「結構、皆さんの顔を覚えてるなと思いました」と話したジョンヒョンは「皆の顔を全部覚えられるように、(これからも) ずっとやりたいです」とコメント。

決意を新たにした彼らが歌う最後の曲は「Glory days」! ジョンシンが両手を高く上げて頭上で叩けば、フロアも手拍子で応え、ヨンファが「Everybody」とシャウトすると、ファンは両手を上げて「お~~、お~~」と大合唱。「どんなことだって、乗り越えていこう。行こう、With me。誰も知らない場所へ」という詞がさっきの決意表明と重なり、“ファンを未だ見ぬ場所、未だ体験したことのない高みの世界へ連れていく”というメッセージに聞こえてくる。すなわち、この曲は彼らの改めての世界進出宣言を歌にしたもの。そして最後は両手を合わせて一礼し「武道館、ありがとう」と述べたヨンファ。その後は全員で四方に向かって感謝し、感動のフィナーレとなった。

ヨンファが「デビューから今までで一番、一所懸命練習しました。今までのライブの中で今日が一番走りました」と振り返った、この日のコンサート。約2時間半のライブを走り切ったのはメンバーだけではなかった。ファンもまた彼らと共に走り、ライブを終えた時には、幸せな達成感、ダブルアンコールも不要と思えるほどに充実した気持ちを感じることができた。初日にして、アーティストもファンも気分はファイナル。今までと違うものを見せたいというメンバーの気迫が結実し、「今回のツアー、最初(初日) がいいから、最後までいいと思います」というヨンファの弁に違うことなく、ツアーは大成功! CNBLUEが「ワールドワイド・バンド」に飛躍するための大きな第一歩となった。

ライター:きむ・たく

「CNBLUE SPRING LIVE 2017 ~ Shake! Shake! ~」〈UPSIDE DOWN〉
日時:2017年5月17日(水) 17:00開場 / 18:30開演
会場:日本武道館

【セットリスト】
01. Between Us
02. Radio
03. Puzzle
04. I'm Sorry
05. When I Was Young
06. Supernova
07. Domino
08. In My Head
09. Blind Love
10. Angel
11. Love Girl
12. Sweet Holiday
13. LOVE
14. It's You
15. Foxy
16. Coffee Shop
17. Cinderella
18. SHAKE
<ENCORE>
19.Catch Me
20. Face to face
21. YOU'RE SO FINE
22. Glory days

CNBLUEオフィシャルサイト:http://cnblue-official.jp/

記者 : Kstyle編集部