“成熟した男性グループ”B.A.Pが伝えるカムバック直前の話

10asia |

B.A.Pが1stフルアルバム「First Sensibility」で帰ってきた。7日のKBS 2TV「ミュージックバンク」から、MBC「ショー音楽中心」、SBS「人気歌謡」に至るまで、地上波の音楽番組を通じてカムバックステージを披露したB.A.Pは、タイトル曲「1004(Angel)」に成熟した感性を精一杯込めて表現した。成熟した男性に変身する彼らが初めてステージを披露した7日、「ミュージックバンク」の楽屋を訪れ、B.A.Pのカムバック直前の姿を観察してみた。

カムバックを控えて、ここ数日間練習を繰り返したせいか、B.A.Pの声は非常に枯れていた。既にこの日の午前中には「1004(Angel)」の事前収録を終えていたため、朝から歌を何度か歌わなければならなかったのだろう。リーダーのバン・ヨングクは枯れた声で、「初めてのフルアルバムなので、さらに頑張るアルバムになりそうだ」とカムバックの感想を述べた。もともとどっしりと低かったバン・ヨングクの声は、さらに低くなっていた。これにヨンジェが「ハイテンションな兄さんが話して」とヒムチャンに声をかけ、ヒムチャンは「1stフルアルバムがリリースされ、僕たちもたくさん期待している。不安もあるし、ワクワクしている部分もあるけれど、より良いステージをお見せするのが一番だと思って、素敵なステージを準備している」とカムバック直前の感想を伝えた。

声がまともに出なくなった彼らは、初めてのフルアルバムのために一体どれほど練習したのだろうか。ヒムチャンは「あまり眠れないのがカムバックのもう一つの醍醐味だ」と話し、前向きな姿を見せた。デヒョンも「最近は1日に1~2時間ぐらいだけ寝て、カムバックの準備をしてきた」と話した後、「まだお腹が空いている!」と付け加えた。お腹が空いているというデヒョンの言葉に、ヒムチャンは「僕たち、意欲過剰だよ、意欲過剰。ヒディンク監督も言ってたよね。『私はまだお腹が空いている』って」と突然ユーモアを発揮した。カムバックを控えてあまり面白くない(?)冗談を投げかけるほど、彼らはいつの間にか余裕を持てる3年目のボーイズグループとして成長していた。そして、ヒムチャンのそのジョークに、ヨンジェが「あの時は食事をしてなかったらしいよ」と乗ったが、誰も聞いていなかった。

この日「ミュージックバンク」では、ファンたちがお弁当と「1004」という字が刻まれたお餅をプレゼントし、温かい雰囲気を漂わせた。メンバーたちはファンの愛だけでもお腹がいっぱいだろうという記者の冗談に、照れくさそうに「ふふふ」と笑った。

今回のB.A.Pのカムバックにおいて最も重要なキーワードは、ヒップホップ戦士から成熟した男性への変身だ。1stフルアルバムという重要な時に、“成熟した男性”という変化を試みた理由は何だろう。デヒョンは「何か新しい変身が必要だと思った。音楽面でも従来のB.A.Pの強烈な音楽以外にも様々な部分を持っているので、それをお見せしたかった。これまで色んなことが一つずつ上手くかみ合って、今回はこのように“ダンディー・セクシー”というコンセプトで男らしい姿を見せることができた」と述べた。

“ダンディー・セクシー”という話に、B.A.Pの姿を改めて見てみた。これまで強烈な衣装を主に着てきたB.A.Pのスマートなスーツ姿を見ると、2012年のデビュー時に比べ、ぐんと成長したのが目が入ってきた。特にデビューしてから背がすくすくと伸びたZELOが一際目立った。メンバーたちも一番成熟したメンバーとしてZELOを挙げた。ヨンジェは「ジュノン(ZELOの本名)が今回のアルバムのポイントだ」とZELOを見て、ヒムチャンは「今回は感受性豊かな姿、成熟した姿を見せていくと話したけれど、実は残りの5人はすでに成人している。ZELOだけまだなので、少年と大人の男の間のカッコイイ姿が出てくると思う」と期待を示した。

初めてのフルアルバムであるだけに、アルバムへのメンバーたちの愛情も格別だった。R&B、ブレイクビーツ、ファンキーヒップホップ、エレクトロニックハウス、ヘビーメタル、スロージャムなど、かつてより多様なジャンルに挑戦し、13曲を詰め込んだため、メンバーたちが好む音楽もそれぞれだった。アルバムの中で好きな曲を選んでほしいという質問に、一番先にZELOが「Check On」を挙げた。「Check On」はヒップホップデュオUntouchableのD.Actionが作った曲で、ZELOがこの曲を選んだ理由も今回のアルバムの中で一番ヒップホップの雰囲気が強い曲だからだった。ヨンジェは「Bang X2」を挙げ、「コンサートで歌ったら観客と僕たちが一緒に楽しむことができそうだから」と理由を述べた。ジョンアプは「Spy」が本当に楽しい曲だと言い、「この曲を聞いたら何も考えずにただ楽しめる」と付け加えた。デヒョンは聞いているだけでリラックスできるという「With You」、ヒムチャンは歌詞がとてもいいという理由で「簡単です」を選んだ。

リーダーヨングクはどの曲を選択するだろうか。やはりリーダーらしく「どうしても13曲全部が好きだ」という答えが返ってきた。その中でも愛着がある曲を聞くと、「やはりタイトル曲が」という単純明快な答えを伝えた。その重厚な声で悩むことなく即答する彼の姿に、妙な説得力を感じた。そういえば、B.A.Pのアルバム収録曲の大半の歌詞に携わったバン・ヨングクは、これまで社会を批判するメッセージを盛り込んできたが、今回は感受性豊かな歌詞を書いた。このように感情が変化したということは……もしかして、恋愛? 以前にもバン・ヨングクが彼女と電話しているようなサプライズ映像が公開され、ファンを驚かせたことがある。これにバン・ヨングクは「現在の記憶ではなく、過去の記憶を思い出して書いた」とはにかむように笑った。彼女と電話する映像について聞くと、メンバー全員が笑い出した。「ただ、言われる通りに頑張ってやった」というヨングクの話に、デヒョンは「意外にも一発でOKだった」と付け加え、ヒムチャンは「そんな仕事は我慢して早く終わらせる」と笑いながら話した。

野心に満ちた1stフルアルバムを通じて、B.A.Pは自分たちのどんな姿を見せたいのだろうか。ヒムチャンは「変身を試みたけれど、もともとB.A.Pが持っているものも消えてはいないと感じてほしい。そして、変身については『B.A.Pがやるとまた違う感じがする』と思ってほしい」と話した。ヨンジェは「やっぱりフルアルバムだから、13曲というたくさんの曲が収録されており、僕たちの多様な表現がたくさん盛り込まれている。13種類のB.A.Pを聞くことができると思う。素敵なフルアルバムになっていると思うので、たくさんの方々に楽しく聞いてもらいたい」と伝えた。

アルバム活動とともに、3月8日・9日に行われるコンサートも準備しなければならないB.A.Pは、今後さらに忙しくなるだろう。「我慢せずにたくさん食べる」という自己管理のコツを公開したB.A.Pの健康で精力的な活動を期待してみる。

記者 : パク・スジョン、写真 : TSエンターテインメント、KBS 2TV「ミュージックバンク」のスクリーンショット、翻訳 : ナ・ウンジョン