「オーロラ姫」ネット上で“デスノート”と“バトル・ロワイアル”が取り沙汰される理由とは?

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写真=MBC「オーロラ姫」スクリーンショット
MBC毎日ドラマ(月曜日から金曜日に放送されるドラマ)「オーロラ姫」(脚本:イム・ソンハン、演出:キム・ジョンホ、チャン・ジュンホ)で主人公オ・ロラ(チョン・ソミン)の母親サ・イムダン役を演じたベテラン俳優ソ・ウリムが突然の死を迎え、結局ドラマから降板した。制作陣が事前にこの事実を知らせて了承を得たものの、後味がすっきりとしない。いや、正確には苦々しい。

アメリカから韓国に帰国した後、オ・ロラの車に乗って自宅に戻る途中だったサ・イムダンが突然死亡した。眠っているように見えたが、家に着いてオ・ロラが起こしても目を覚ますことはなかった。このシーン自体は悲しかったものの、多くの視聴者は彼女の死の前でむしろ淡々とした反応を見せた。

それは何より「オーロラ姫」に対する世論が冷え込んでいるからだ。最近では、怒ったネットユーザーがイム・ソンハン脚本家の退出を求める署名運動という史上初の集団行動に乗り出したのがその代表例だ。それだけでなく、ネット上には蓋然性に欠ける非現実的な展開に対する批判が殺到している状況だ。そんな中でも最も目立つタイトルは「デスノート」と「バトル・ロワイアル」だ。

ここで日本の作品である「デスノート」と「バトル・ロワイアル」が挙げられる理由はストーリーを見れば納得できる。

「デスノート」は偶然見つけたデスノート(このノートに名前が書かれた人は死ぬ)を利用して理想的な世界を作ろうとする天才大学生と、彼を止めようとする名探偵の激しい頭脳戦を描いた作品だ。

「バトル・ロワイアル」は某中学校の1つのクラスを3日間無人島に閉じ込めて、お互いを殺し合うサバイバルゲームで最後の生存者を選ぶというバトル・ロワイアル法をもとに、クラスメイトによる極限状態での、究極の椅子取りゲームを描く。

サ・イムダンの死で「オーロラ姫」では合計11人の俳優が降板した。これがすべてイム・ソンハン脚本家の選択によるものであることは周知の事実である。そのためデスノートは、イム・ソンハン脚本家の行動がデスノートの主人公である天才大学生とまったく同じだという意味でインターネットユーザーの間で取り沙汰されるようになった。

「バトル・ロワイアル」の場合も同じだ。オ・ロラの家族がすべて降板するなど、ドラマの主演・助演の半分以上が出演しなくなった状況を見て、「このままだと最後の1人が生き残るのを見守らなければならない」という意味で一部から広がった言葉が「バトル・ロワイアル」なのだ。毎日ドラマで“マクチャン”(日常では起こらないような出来事や事件が次々と起きる韓国特有のドラマのこと)の要素を見かけることは多いが、スリラー要素まで加わった皮肉な状況が繰り広げられているのだ。

「また誰が死ぬのか」より、「これ以上の降板は困る」さらには「このドラマが存続する理由は何か」という疑問が多くなっていることをイム・ソンハン脚本家と制作陣はしっかりと考えてみるべきだ。ドラマ内外でますますスペクタクルかつ興味深く(?)になっていく「オーロラ姫」である。

記者 : チャン・ミンソク