Vol.1 ― 「ロマンスが必要2」チョン・ユミ“女優として初めて経験することの多いドラマでした”

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「チュ・ヨルメがチョン・ユミなのか、それともチョン・ユミがチュ・ヨルメなのか……」

女優チョン・ユミは恋愛をリアルかつ大胆に描いたtvNのラブコメディドラマ「ロマンスが必要2」を通じて、ラブコメの女王としての可能性を見せた。劇中で、別れと復縁を繰り返した恋人、ユン・ソクヒョン(イ・ジヌク)と彼女の前に現れた新たなロマンチスト、シン・ジフン(キム・ジソク)の間で本当の愛を探す30代の音楽監督チュ・ヨルメを見事に演じきり好評を得た。しかし、ドラマへの出演を前に散々悩んだという。

―「ロマンスが必要2」の出演オファーを迷った本当の理由とは?

チョン・ユミ:キャラクターで悩んだわけではありません。ケーブルテレビのドラマだったので悩みました。シーズン1はどうだったのかとか、前のシーズンでヒロインを演じたチョ・ヨジョン先輩との比較とかで悩んだわけでもありません。私はシーズン1は見ていませんでした。ケーブルテレビに加入していなかったので見られなかったんです。ケーブルテレビは4年前に解約しました。ケーブルテレビを解約すると不便そうだと言われますが、そんなことありませんでした。私自身がケーブルテレビを見ていないのにドラマの出演だなんて……。私のような主人公はたぶんいないだろうと思いました。家ではドラマを見られないので、ドラマの放送時間には近所の家でお世話になるしかなかったんです。私自身もとんでもないヒロインだと思います(笑)

―それにも関わらず、「ロマンスが必要2」に出演したかった理由とは?

チョン・ユミ:これまで演じたことのないキャラクターだったので、演じてみたかったんです。チュ・ヨルメというキャラクターを演じてみたかったというよりは、こういう恋愛を描くドラマに出演したかったんですね。演じてみたい役は多いけれど、様々な役を演じることには限界があります。演じてみたくてもそういう役のオファーがないと演じられないし、上手くいかないときもあります。でも今回、私が演じたことのないチュ・ヨルメという役の出演オファーがありました。迷う必要はありませんでした。キャラクターも台本通りに演じました。本当に良かったです。

―イ・ジヌク&キム・ジソクとの共演はどうだった?

チョン・ユミ:初めからリラックスして撮影に臨むことができました。昔からの知り合いではないけれど、あえて仲良くしようとしなくてもそのままでいてくれるのが良かったです。ジヌクさんは最初から最後まで本物のユン・ソクヒョンのようでした。本当に見事に演じたと思います。ジソクさんもドラマでしか見られないシン・ジフンというキャラクターを現実に存在するかのようなキャラクターにしました。二人とならいつでも共演したいです。

―記憶に残るセリフは?

チョン・ユミ:本当に多すぎます。チュ・ヨルメの撮影シーンが多かったため、ドラマの序盤のセリフを心から味わうことができなかったのが残念でした。振り返ることもできずに撮影に臨みました。今覚えているのは「世界で一番素直な告白はやきもちだ」「愛を表現することに十分という言葉は要らない」ですね。

―最高の映像美でした。

チョン・ユミ:監督のような方がいなかったら「ロマンスが必要2」は存在しなかったと思います。時間的な余裕がないのなら簡単に撮影してもいいのに、徹夜までするほど、時間的な余裕がなくてもシーンの一つ一つを美しくカメラに収めていました。常に監督は台本を読んでカメラが私と共に呼吸しているような気持ちで撮影に臨めるようにしてくれました。監督はカメラを通じて私を見ながら「君が泣いたら私も辛い」と言ってくれました。それだけカメラから私の気持ちを感じてくれるということがとても嬉しかったし、感情を表現するシーンを撮影するとき、時間が足りなくても上手く演じられるようにしてくれました。俳優に対する配慮も映像美も最高でした。私は感情表現が苦手ですが、監督には「監督、好きです」と叫んでしまいました。

―撮影中、最も大変だったのは睡眠時間との戦い!

チョン・ユミ:私は睡眠時間が長いので本当に大変でした。撮影のスケジュールがきつくて、ほぼ毎日のように撮影しなければならなかったんです。チュ・ヨルメの撮影シーンが全体の約80%だったので、チュ・ヨルメがいなければ撮影が進みませんでした。でも、私の体は意外と丈夫だなと思いました。あんなにきついスケジュールだったのに、倒れたことはなかったんですよ。不思議なことに10分ほどの睡眠をとれば体がスッキリしました。地上波ドラマが1話当たり70分程度を撮影するとしたら、「ロマンスが必要2」は45分ほどだったので楽だなと思っていましたが、実際は私の撮影シーンが多かったので忙しかったんです。ドラマ「ケ・セラ・セラ」のときより徹夜することも多かったです。他のヒロインより撮影シーンが多いんです。後になってこういう状況を受け止めて、体に良い食べ物などを食べて撮影に臨みました。

―チュ・ヨルメ&ユン・ソクヒョンのハッピーエンド、その後……

チョン・ユミ:最後にはユン・ソクヒョンも変わりました。二人のハッピーエンドを見て、結局チュ・ヨルメのことを本当に愛していて、それが本当に運命だなと思いました。色々なことがあって劇中の二人は成長しました。ユン・ソクヒョンは変わり、二人は再び恋人同士に戻りました。二人とも本当の愛に気づいたので、きっと以前とは違うと思います。また以前のように別れと復縁を繰り返したら本当に変な人だと思います。たぶんこれからは別れずに愛し合うと思います。

―「ロマンスが必要2」を通じて女優として初めて経験したこととは?

チョン・ユミ:女優として初めて経験したことが本当に多かったんです。撮影現場での経験、毎日撮影できたこと、多くの人から注目を集めたこと、撮影シーンが多かった分、私を中心に撮影の環境が整ったことなど、これまで主人公を演じたことは何度かありましたが、これほど注目を集めたのは初めてだと思います。だから頑張っていい演技をお見せしたかったんです。

―「ロマンスが必要2」でイメージチェンジに成功した?

チョン・ユミ:「ロマンスが必要2」はラブコメのドラマだと知っていましたが、撮影が始まったらこれはまさに“新派劇”でした。ドラマの後半に散々泣きましたね。でも20~30代の方や、主婦の方から共感を得られたのが不思議です。これまで私が出演してきた映画は誰もが共感できるような作品ではありませんでした。映画「トガニ 幼き瞳の告発」は社会に影響を与えた作品だったし、映画「私のチンピラのような恋人」、また映画「チャウ」はB級映画でした。これらは私の同年代が好むようなジャンルではなかったのですが、今回のドラマを通じて彼女たちからも共感を得られたということに満足しています。

これまで演じたことのない役を演じたわけで、イメージチェンジをしようとしたわけではありません。今回のドラマで意外な姿を見たと言われたら、そうなのかなと思います。このドラマを通じて得られたのは「チョン・ユミはあんなキャラクターも演じられるのね」という視聴者の反応だと思います。

―今後の計画は?

チョン・ユミ:まだはっきりしたことは分かりません。でも、今後もドラマに出演したくなりました。ドラマは撮影終了と同時に自分のやるべきことを終えたという感じですが、映画は撮影が終わって数ヶ月後に当時の感情を思い出さなければならないので、インタビューを受けるときに難しいという点があります。また、「ロマンスが必要2」の撮影チームが本当に良かったので、このようなチームに出会えれば、またドラマに出演したいですね。本当にチームワークが良かったんです。シーズン3の出演オファーがあって、このメンバーで撮影できたらもう一度出演したいです。

記者 : コ・ギョンミン、写真 : ハン・ヒョクスン