Vol.1 ― 「アイドゥ・アイドゥ」イム・スヒャン“むちゃくちゃな人生を生きるキャラクターを演じたい”

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女優イム・スヒャン(22)、彼女のことをソウルの冷たい女性だと思っていた。彼女とのインタビューを準備している間、女優イム・スヒャンは冷たいイメージで、勝ち気な女性だと思っていた。

しかし、冷たい女性だと思っていた彼女は、家では釜山(プサン)の方言で話す釜山出身の女性である。さらにインタビューにスリッパを履いて登場した。ドラマで大手製靴会社の副社長役を務めた女優がスリッパを履いて登場するとは。彼女の意外な姿に緊張感が解きほぐされ、インタビューを始めようとしたら携帯電話を落としたみたいだと騒いだ。20分間慌てて探し回ったあげく「見つけました」と言いながら座った。ドラマ「新妓生伝」のタン・サランや、ドラマ「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」のヨム・ナリの姿を見つけることはできなかった。その代わりに落とした携帯電話を探し回って息を整えている、少し変わった魅力の持ち主イム・スヒャンが座っていた。

スリッパを履いた彼女に「ハイヒールは好きですか?」と聞いてみた。「はい。大好きです」という彼女の返答に「スリッパの方が好きなようですが」と再び質問した。

「どうして分かったんですか?私、スリッパはよく履くんですよ。仕事中はハイヒールを履いているので、足が疲れてしまいますから。ハイヒールも大好きなので、買うのも好きです。でも、特別な日でないと履きません。その代わりスリッパを履きます。色んな色のスリッパを持っています(笑)」

普段は短パンにTシャツを着るのが好きだという彼女は、韓国で7月19日に最終回を迎えたMBC水木ドラマ「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」で副社長のヨム・ナリ役を演じた。SBS週末ドラマ「新妓生伝」のタン・サラン役で一躍スターとなった彼女だが、暗いイメージが強かった。その暗いイメージをドラマ「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」を通じて払拭させたかったというイム・スヒャン。

「ファッションに興味があります。色んな服を着るのも好きです。ドラマ『アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり』の出演を決めたのもこういう理由からです。これまで年齢より年上のキャラクターを演じてきたので、成熟したイメージが強かったんですが、そういうイメージを脱ぎ捨てたかったんです。きれいな衣装を着てトレンディーなキャラクターを演じて22歳に見られたかったんです。少し成功したようです」

彼女に「実物も童顔ですね」と言ったら「お世辞ですよね」と語る彼女。それで「アイドゥ・アイドゥ~素敵な靴は恋のはじまり」のヨム・ナリ役では、若いイメージがピッタリだったと言うと、「私、まだ若いのに、若いイメージだなんて!私は爽やかな女性ですよ!」という回答が返ってきた。

10歳年上の二人の兄を持つイム・スヒャンは末っ子である。彼女は兄から可愛がられ、母に愛嬌を振りまくと言いながら笑った。そんな彼女につきまとう“最高の老け顔”という修飾語に傷ついたかも知れないと思った。

「初めは私も自分が“老け顔”であることを認めて『そう、これが私の魅力で、女優としてのメリットになる』と思っていました。私が“老け顔”を認めてもう終わった話なのに、ずっと周りから“老け顔”だと言われるので、今は若く見られたいという気持ちが芽生えました。昔は若く見られたいという気持ちはなかったんですよ。最近若く見られるために頑張っています。暗いイメージではなく、明るく見られるために努力しています」

実際イム・スヒャンはテレビで見てきたイメージとは違い、少し変わった人物だったため「スヒャンさん、変わっていますね」と何度も言った。その度に彼女は「私のことをどう思っているんですか?」とすぐにムキになった。

中学1年生のときにアメリカに留学した彼女は女優になりたいという夢のため、両親に知らせずに韓国に帰ってきた。そのせいで家中大騒ぎになった。その大胆な子は、今や韓国の有名女優となり、演技に情熱を燃やしている。

「今度はどこか抜けているようなキャラクターを演じてみたいです。どこか抜けていてむちゃくちゃな人生を生きるキャラクターを演じてみたいです。そしてできる限り長く、おばあさんになっても女優として活動したいです。その年齢ならではの魅力をアピールして多くの人から求められる女優になりたいです」

記者 : イ・スンロク、写真 : ハン・ヒョクスン