「海街チャチャチャ」イン・ギョジン“最初はチャン・ヨングクの行動が理解できなかった”

TVREPORT |

※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=tvN、H&エンターテインメント
イン・ギョジンが、「海街チャチャチャ」への愛情を思う存分アピールした。

tvN土日ドラマ「海街チャチャチャ」は最近、ハッピーエンドで幕を閉じた。見ているだけで癒やされるストーリーと、ときめきいっぱいのロマンスで、お茶の間の週末の夜を幸せにしてくれた作品であっただけに、放送終了を残念がる声も大きかった。

こんな中、個性溢れる熱演で視聴者の心まで奪ってしまう“心スティラー”イン・ギョジンにも関心が集まった。劇中で彼は、コンジンの最年少洞長のチャン・ヨングク役を務め、ストーリーに活力を与えた。チャン・ヨングクが持っている温かさ、隙だらけの魅力など、人間味溢れる姿で一見憎く見える部分まで思わず笑えるキャラクターとして演じきった。

イン・ギョジンの幅広い演技もキャラクターの魅力を高めるに一役買った。純粋な愉快さから過去を後悔している切ない一面まで、キャラクターの様々な感情を伝え、視聴者に特別な時間をプレゼントした。特に、ヨ・ファジョン(イ・ボンリョン)に切なく愛を告白するシーンは、深い印象を与えた。チャン・ヨングクの真心を、流れ続ける涙と切実な感情表現で描き、ドラマへの集中度を高めた。以下は「海街チャチャチャ」の放送終了後、イン・ギョジンが語った一問一答である。

――温かい春と猛暑の夏を経て、涼しい秋を迎えましたね。3つの季節を一緒に過ごした「海街チャチャチャ」の撮影を終えた感想を教えて下さい。

イン・ギョジン:毎回、作品が終わる度に色々な感情が交差します。「海街チャチャチャ」も同じです。「もっと上手くできたのに」「この時、こうすればよかった……」など、残念な部分はありますが、大きな声援を受けた作品なので「本当に幸せだ」と何度も思いました。特に、今回のドラマは美しい海を背景に撮影したので、特に楽しかったです。僕にとって「海街チャチャチャ」は、良い思い出だけをプレゼントしてくれた作品なので、ずっと懐かしく思い出す作品になると思います。

――「海街チャチャチャ」の台本を初めて読んだ時のチャン・ヨングクの第一印象を教えて下さい。そしてキャラクターを演じるために特別に重点を置いた部分はありますか?

イン・ギョジン:下手すると、憎く感じられるかもしれないと思いました。初恋の相手が忘れられないヨングクのせいで、元妻のファジョンは悩んでいました。不本意でも、時々ファジョンを傷つけていたんです。こんな姿を見た視聴者も、僕と同じ気持ちでヨングクを見ていたのではないかと思います。

それでも、ヨングクは「海街チャチャチャ」だけの拙くも愉快な雰囲気とよく似合う人物です。ヨングクをより面白く表現できる方法についてたくさん悩み、どうすればキャラクターが作品に上手く溶け込むかに重点を置いて演じました。

――「コンジンの最年少洞長」「親バカ」「波乱万丈なロマンスの主人公」など、チャン・ヨングクを説明している修飾語は色々あったと思います。多彩な一面を持つ彼を演じながら、難しかった点はありますか?

イン・ギョジン:上記の質問のように、ヨングクは離婚した元妻の前で初恋を引きずり、さらにその初恋を実らせるための行動も躊躇しない人物です。そういった部分を理解するのが難しかったです。ヨングクの考えを理解できていないのが演技で表れてしまってはいけないので、それなりに答えを探そうと努力しました。

僕が考えた内容が完全な正解ではないかもしれませんが、ヨングクはファジョンが与える気楽な雰囲気に慣れてしまっていたのだと思います。仲睦まじいがゆえに起きるミスのようなものだと思っています。そして、ファジョンへの愛に気付いたのが遅かったのもあると思います。そんなヨングクの行動に対して、僕なりに答えを探していく過程がそれなりに面白かったですし、良い経験になりました。

――チャン・ヨングクは登場の度に視聴者の心まで奪ってしまう“心スティラー”の役割を果たしたと思います。彼を演じたイン・ギョジンさんが最も思い出に残っているシーンや台詞はありますか?

イン・ギョジン:2つあります。まず、第7話でヨングクが腰を怪我したシーンです。初恋の相手であるチョヒとデートをすると勘違いしたヨングクが、浮かれて準備をしたのに、結局トイレで転倒してしまう。世界で一番カッコよく見せるべき瞬間なのに、結局チョヒとファジョンに助けてもらわないと一歩も動けないヨングクを演じた時、本当に面白かったです。現場での楽しい雰囲気が放送でもよく伝わって、今も記憶に残っています。第14話でファジョンとの長い間の誤解が溶け、新しい出発を告げたシーンも、もう一つの名シーンだと思います。

――視聴者から「チャン・ヨングクの顔だけ見ても笑える」という感想が多く上がりましたが、家族の反応はいかがでしたか?

イン・ギョジン:次女が「お父さん、シャワーを浴びてて怪我したよね?」と聞いてきて「それはドラマだから、怪我はしていないよ」と答えたことがあります。それほど、娘たちや妻(女優のソ・イヒョン)も「海街チャチャチャ」の熱狂的な視聴者でした。いつものことですが、妻は「本当に面白くて、良かった」と応援してくれて、撮影の時に大きな支えになりました。

――イン・ギョジンさんがチャン・ヨングクに伝えたい言葉はありますか?

イン・ギョジン:15年でようやく自身の心に気付いたヨングクにこれを言いたいです。「ヨングク、今までなんでそんなだったの? 今からでもファジョンと喧嘩しないで幸せに暮らしてほしい。分かった?」と。

――イン・ギョジンさんにとって、「海街チャチャチャ」という作品はどのように記憶に残ると思いますか?

イン・ギョジン:このドラマはとても愉快で楽しいドラマで、悪党がない純粋でクリーンなドラマだとよく言われます。撮影現場で美しい風景を見て、自然を感じていると頭の中がスッキリして、人間味のあるストーリーを見ていると、心も温かくなりました。様々な要素が調和した「海街チャチャチャ」は、僕にとってクリーンで害のないドラマ、ヒーリングそのものとして記憶に残ると思います。

――最後に「海街チャチャチャ」を応援してくれた視聴者のみなさんに一言お願いします。

イン・ギョジン:海の道を照らす灯台のように、視聴者のみなさんの愛が「海街チャチャチャ」をより美しく輝かせてくれました。たくさんの声援と関心を送ってくださり、心より感謝しています。みなさんのおかげで撮影の間、終始とても楽しく幸せでした。僕は、今後も良い演技を見せられるよう、他の作品でまたお目にかかりたいです。改めて大きな力になってくれたみなさん、ありがとうございました。

記者 : キム・ミョンシン