ペク・アヨン、1位獲得&単独コンサート開催…次の夢は「自作曲で構成したフルアルバムの発売」

OSEN |

写真=イ・デソン
歌手ペク・アヨン(22歳)にとって2015年は忘れられない年だ。2011年にSBSのオーディション番組「K-POPスター」シーズン1を通じて人々への認知度を上げた時期もペク・アヨンの人生において重要だが、今年はペク・アヨンにとってターニングポイントのような地点となった。自作曲で人気を集めながら力量を認められ、ミュージカルの初挑戦も控えている。

ペク・アヨンは最近秋夕(チュソク:日本のお盆にあたる韓国の祝日)を控え、綺麗な韓服(ハンボク:韓国の伝統衣装)を着てOSENを訪れた。魅力的な笑う目で挨拶し、最近また一段と綺麗になった姿が目立った。依然として初々しく爽やかな雰囲気だったが、デビュー4年目の歌手としての余裕も感じられた。

ペク・アヨンは最近、舞台を縦横無尽するための練習をしている。韓国で初めて上演するミュージカル「シンデレラ」で堂々と主演にキャスティングされ、活動領域を広げた。初の公演を控え、最近ミュージカルを猛烈に練習しているペク・アヨン。緊張とときめきが共存する気分を覗いてみた。

「最近ミュージカル『シンデレラ』の公演を準備しています。フェスティバルにも出演しました。ミュージカルは初挑戦ですが、このように大きく、良い作品に参加することになり、とても嬉しいです。ミュージカルも初めてですが、演技も初めてで、台詞の伝達などを練習しています。まだ上演していないので舞台で感じる喜びは感じられていません」

「シンデレラ」でペク・アヨンは、ミュージカル女優アン・シハ、女優ソ・ヒョンジン、歌手ユンナと同じ役を担当することになった。ミュージカルの特徴から集中練習と俳優同士の相性が重要だが、先輩俳優たちが大きな力になっているという。

「まず、アン・シハ姉さんとソ・ヒョンジン姉さんは、10年以上ミュージカルと演技をされているので、演技の部分で2人に学ぶことがたくさんあります。感じることも多いです。姉さんたちを真似ても良いと思います。上手く表現していると感じさせます。ユンナ姉さんはラジオのパーソナリティーをされているので知り合いです。頼ることができて、毎日電話で話をします」

この作品にはペク・アヨンとユンナだけでなく、多くの歌手の先輩・後輩も一緒にキャスティングされ、心強い雰囲気だ。BEASTのヤン・ヨソプをはじめB1A4のサンドゥル、VIXXのケンが王子役で、シンデレラのペク・アヨンと舞台に立つ予定だ。

「実は、ヤン・ヨソプ先輩とは練習時間も違って、会うチャンスがあまりありませんでしたが、台詞合わせをしてほしいとお願いしました。ミュージカルをたくさんしてきたからです。先輩として聞こえない台詞があったりすると『ゆっくり話したほうが良い』などとアドバイスをしてくださいます」

ペク・アヨンがミュージカルの主演にキャスティングされ、あらゆるフェスティバルのステージに立つことができた決定的なきっかけは、実は5月に発表した「Shouldn't Have」の影響が大きい。音楽の力だけで音楽配信ランキングを逆走した記録まで立てたこの曲のお陰で、歌手ペク・アヨンに対する人々の信頼が生まれたと言える。ペク・アヨンは同曲が出るまで、長い空白期間を送りながら悩んでいた。

「曖昧な位置に対する悩みが多かったです。最初はバラードでデビューし、その次は可愛く踊る歌を歌いましたが、(自身の)カラーに対する悩みがありました。空白期間が2年ほどありましたが、大きく不安を感じました。どうすれば分かってくれるのか、路線を決められるのか、心配することになりました。シンガーソングライターとしての道を決めたと思います。これからも共感を引き出す歌手になりたいです」

不安を感じながら多くの悩みを繰り返したりもしたが、それでもペク・アヨンは空白を無駄にしなかった。まず「Shouldn't Have」を直接書き、ダンスの練習もしながら学ぶことに集中した。引き続きカムバックを準備しながら努力で時間を埋めた。

「空白の間、できなかったレッスンもたくさん受けました。『K-POPスター』が終わってほぼすぐにデビューしましたが、ダンスも基本を鍛えて、ラジオをしながら余裕が生まれました。引き続きレコーディングをしましたが、曲が合わないとの話が行ったり来たりしてカムバックが遅れたわけです」

そして、結局ペク・アヨンは成し遂げた。自作曲で音楽配信ランキング1位とロングランヒットを記録し、続いて9日にリリースしたSBSの水木ドラマ「ヨンパリ」のサウンドトラックまで良い反応を得ることになった。相次ぐヒットで再び存在感をアピールしたペク・アヨンだった。特に「Shouldn't Have」の成果以来、ペク・アヨンは“逆走のアイコン、逆走の妖精”というあだ名まで付けられた。

「逆走のアイコンですか?アイコンと呼んでいただけること自体に感謝します。逆走も不思議でした。1位になったことをキャプチャーしておいて、最近も見たりします。本当に感謝し、不思議と言うしか……」

単純に歌手を乗り越え、直接曲を書くシンガーソングライターとして一歩を踏み出したペク・アヨン。彼女もまた、悩んでいた自身の路線を確実に決め、シンガーソングライターとしてより成長するために努力している。

「多くの方々に好まれる清い声をこれからも維持するために努力します。声が羨ましいとよく言われますが、ときめく声を出すために一生懸命に喉の管理をしたいと思います。また『Shouldn't Have』で共感していただいたように、これからも感情を共有できればと思います」

逆走と1位で今年単独コンサートまで開くことになったペク・アヨンのさらに大きな夢は、自作曲で構成したフルアルバムだ。地道に曲の作業をして、過去に作った曲もあるため、早いうちに可能になるのではないかと思われる。「Shouldn't Have」を聴くと、ペク・アヨンが今度も良い音楽の力を見せてくれるという信頼ができる。

「曲を作っています。練習生の頃に書いた曲もあります。ミュージカルでもう少し余裕ができれば、土台にして作ってみることもできると思います。また『Shouldn't Have』のお陰で小劇場コンサートができましたが、また売り切れになりました。観客を近くで見ることも良いですが、今度はもっと大きな会場で公演してみたいです。また、フルアルバムのリリース。自作曲で構成したフルアルバムを出したいです」

オーディション番組出身の歌手からシンガーソングライターとして定着したペク・アヨン。今年たくさんの成果を出していながらも挑戦を続けているペク・アヨンの次、またその次を期待したい。

記者 : ソン・ミギョン