「ウィ・アー・ブラザー!」キム・ソンギュン“もうサムチョンポの影は消さなくては…”

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映画「ウィ・アー・ブラザー!」ハヨン役に扮したキム・ソンギュン“人々を傷つけるのではないかと心配する”

強烈な印象を披露してきたキム・ソンギュンが今回は力を抜いた演技を披露した。もちろん、tvNドラマ「応答せよ1994」のサムチョンポを覚えている人には慣れているはずだが、確かに映画で彼は悪党あるいはサイコパスなどの強烈なキャラクターで観客たちを緊張させてきた。

チャン・ジン監督の映画「ウィ・アー・ブラザー!」でキム・ソンギュンはチョ・ジヌンと兄弟を演じる。家の事情で幼い頃アメリカに養子に出されたサンヨン(チョ・ジヌン)が歳月が過ぎ、韓国に残った母(キム・ヨンエ)と弟のハヨン(キム・ソンギュン)に会ってから繰り広げられる話を描いた。ドラマチックな再会を放送しようとした放送局側の過ちで母を失ってしまい、母を捜し全国を回る兄弟の冒険(?)が中心となっている。しかも兄は牧師、弟は巫覡(神に仕えて、祈祷や神おろしをする人)だ。この設定だけで様々な笑いのツボを想像してみることができる。


撮影そのものが癒しに“笑わせなければならないというプレッシャーはなかった”

形式はロードムービーだが、コメディの要素が多い。キム・ソンギュンは「母を捜しにいく大したことのない話だが、それに惹かれた。撮影現場に行って演技すること自体が癒しだった」と感想を語った。

「僕たちが小さい頃に見た冒険漫画みたいでした。『へーい!ブンブー』のような可愛い感じ、ご存知でしょう?(笑) 悪党も出てきますが、悪い人じゃないですね。そのようにこの映画は善良な作品です。内容自体もこじれたりせず、気楽に演じました。笑わせなければならないと思ったら、ややもすればやり過ぎになるかもしれないと思い、度を過ぎたアドリブや隠し芸などは自制しようとしました。

「応答せよ1994」のサムチョンポとしてよく知られたが、また僕が悪役専門という認識もあるじゃないですか。この映画を通じて新しい姿を見せようと思うよりは、適切にサムチョンポの影を消して次に進むための手順だと思いました」

「まったく似ていない兄に会った」と言ったらキム・ソンギュンは「二人が一緒にいると、なんとなく似ている。ハヨンの兄役を誰がするか気になったし、内心ジヌン兄さんがしてほしいと思ったけれど、ありがたくやってくれた」とキャスティングの裏話を公開した。

「実際に巫覡の儀式も見ましたし、巫覡の方々にも会いました。普段は強烈な眼差しを見せたりしませんでした。ごく普通の人生を生きていく人々でした。監督の演出通りハヨンはいつもぶつぶつしたり声を上げたりして、見方によっては憤怒調節障害を持った人物に見えます。逆に兄はハヨンを落ち着かせる役割をしました。気難しくて貧困なハヨンと何だか不自然に見える兄が出会ってメガトン級コメディを見せることでした」


「僕は運のよい俳優…計算せず演技する」

キム・ソンギュンの歩みを見れば、2012年に映画「隣人」に出演してからはるかに忙しくなった。「容疑者」「隠密に偉大に」「群盗:民乱の時代」など、2年間にわたって5~6つの作品に出演した。言葉通り休まず走ってきたわけだ。

「僕は運がいいやつです。作品を選択する時、あまり計算しない方です。そんな頭があったら株式をしていたでしょう(笑) 作品が入る度にどうすればその瞬間をうまく乗り越えられるか、演技力不足がばれるのではないかと悩みながらここまで来ました。ある瞬間、人々が『ファイ:怪物を飲み込んだ子』のときの僕とサムチョンポの姿を比べていました。確かにいいことでしょうが、ここに流されればずっとイメージチェンジを意識してしまうだろうと思いました」

そしてキム・ソンギュンは人々の色々な反応を意識するより、鈍感になろうと思った。自身に関する資料をあまり見ず、築いてきた演技力を信じて瞬間的な感じで一つずつ乗り越えてきた。映画以前に演劇舞台で実力を見につけてきたため可能なことだった。ただ、悩みがあるとすれば顔が知られてから自ら少し計算的になったということだった。これについてキム・ソンギュンは率直な考えを明かした。

「過ちを犯すのではないか、人を傷つけるのではないかと心配していると思います。悪い言い方をすれば汚れたということでしょう。このような部分は悩みながら行動しています。もちろん心はいつも開かれています。今年の夏に家族とキャンプに行ってきたけれど、そこの人々と友達になって一晩中遊びました。実は縁を作るにはそれなりの努力が必要ですが、僕はそれほど勤勉ではないです。先に連絡するタイプではありません。

「類は友を呼ぶ」と言えるのでしょうか、どうしても僕たちの生活をよく理解してくれる俳優と会うことが多いけれど、一般人の友達が残念がる時があります。友達が僕の生活を全て理解できないように、僕も彼らの職場生活の厳しさを全部理解することができませんでした。この紙面を借りて、あまり残念に思わないでほしいという気持ちを伝えたいです」

今は映画に邁進しているが、キム・ソンギュンは芝居への出演も望んでいる。「いつか条件が整えば演劇と映画を一緒にしたいと願っている。汗に濡れながら公演した時が懐かしい」と話した。キム・ソンギュンは「どうであれ、これから癒しになる作品に出演したい。期待半分、心配半分だ」と付け加えた。

記者 : イ・ソンピル、イ・ジョンミン、写真 : イ・ジョンミン