YGヤン・ヒョンソク代表、芸能人トップの富豪がなぜ屋台を?

OSEN |

2195億ウォン(約180億円)相当の株式で芸能人トップの株式富豪。ソウルの麻浦(マポ)区一帯の良い不動産物件を多数所有している資産家。BIGBANG、2NE1、SE7EN、1TYMなどを作り上げた韓国トップの音楽企画者。ソテジワアイドゥル出身の韓国アイドルグループの元祖。SBSオーディション番組「KPOPスター」のインキュベーター役で人気を集めた審査委員。これらは全てYGエンターテインメントのヤン・ヒョンソク代表プロデューサーの名前の前に付く肩書きだ。

そのようなヤン代表の肩書きが一つ増えた。弘大(ホンデ)にある室内屋台「サムゴリポチャ」の創業者だ。以前から友達に任せて運営していた同じ名称の室内屋台を、同じ場所に立てた自分のランドマークビル1~2階に再び開店した。最高級の韓国定食料理店や、焼肉料理店、最近弘大一帯で流行っている洗練されたイタリアンレストランやフレンチレストランではない。誰でも気軽に入って飲める室内屋台を、ソウルで最も高い商圏の一つである弘大正門近くの新築ビルに開店したのだ。一体どんな事情があるのか。

近隣の不動産業者もその理由を知りたがっている。一体なぜ高級ビルに屋台か、と首を傾げている。弘大の左側のウィングに当たる、「サムゴリポチャ」一帯は、有名ブランドのコーヒーのチェーン店や、洋服のフランチャイズ・チェーンが並んでおり、入店をほしがる需要者も多く待機しているためだ。

ある不動産業者は「昔、『サムゴリポチャ』は優れた立地条件から弘大の名所として言われていた。その場所にヤン・ヒョンソクビルと呼ばれる高級ビルが建てられて、テナントの問い合わせが近くの不動産に殺到していたのが事実」と話し、「1~2階の場合、1ヶ月に数千万ウォンの家賃収入が期待できる場所だ」と話した。

これに対してYGのある関係者は「ヤン代表は弘大前のストリート文化への愛情が深い。今のYGが存在するまで、自由な弘大文化の軸の一つとして発展してきたインディーズ音楽から大きく支えられたと、いつも社員たちに強調する。弘大ストリートを行き来する若者や海外から来た観光客が気軽に負担なく楽しめるように、『サムゴリポチャ』は引き続きその場にあるべきだというのが、ヤン代表の考え」と背景を明かした。

つまり、単純に屋台を再開店したのではなく、弘大文化の発展に向けた発想の転換という説明だ。また、「ヤン代表はいつも次元の異なることをするというのがYG社員たちの誇り」と付け加えた。

実際に弘大の屋台ストリートの基点である『サムゴリポチャ』は昨年の年末に再開店して以降、毎日夕方になるとお客たちが列に並んでいる。ヤン代表が直接デザインに参加したという1990年代式のレトロ風のインテリア、高い階高などの快適な空間、露出コンクリートを活用した弘大らしいユニークなデザインの外観などによって、口コミが広がったおかげだ。何よりも、ますます西洋風と和風の高級レストランが増えてきている弘大前の商店街の流れに逆らって、韓国の庶民的屋台スタイルを強調したのが目立っている。

周りの業者によると、約1年6ヶ月のリニューアル工事が終わった後、『サムゴリポチャ』には既存の従業員が殆ど復帰し、常連を迎えている。これに対してYG側は「『サムゴリポチャ』の創業時から務めていた厨房のおばさんや従業員の殆どは、ヤン代表が直接取りまとめているという」と話した。

記者 : ソン・ナムウォン