「ミリオネア・オン・ザ・ラン」パク・ジニョン、映画への挑戦に手放しで拍手?“そうはいかない!”

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多少無謀だったパク・ジニョンの挑戦

韓国を超えた世界的なアーティストとして、またプロデューサーとして名高いパク・ジニョン。彼が映画「ミリオネア・オン・ザ・ラン」で映画デビューと共に主演デビューを果たした。

パク・ジニョンと言えば思い浮かぶキーワードは“挑戦”。常に新しい分野に挑戦し、そしてその挑戦での失敗を恐れないキャラクターとして人々に知られている。その延長線上で俳優として、ドラマに続きスクリーンへまで領域を広げる挑戦があった。

単刀直入に要点から話すと、最初から初の商業映画で主演を演じた彼の挑戦は、多少無謀だった。演技的な実力が高まって初めて、巨大なスクリーンで観たときにその演技が自然に観客へ伝わるはず。そのため、ドラマで大いに活躍していたスターたちも、巨大なスクリーンではその能力をうまく発揮できず、低い評価を下されることが多い。

しかしパク・ジニョンは、ドラマ「ドリームハイ」で少ないシーンに脇役として出演した後、スクリーンへと領域を広げるやいなや「ミリオネア・オン・ザ・ラン」で一気に主役の座についた。2時間ずっと観客を惹き付けなければならない主演俳優として、パク・ジニョンは演技的な実力と技術、すべての面で物足りなさを残した。

実を言えば、パク・ジニョンが「ミリオネア・オン・ザ・ラン」の主演としてスクリーンへ挑戦すると言ったとき、首をかしげた映画関係者が多かった。有名なスターのスクリーンへの挑戦を歓迎する人も多かったが、彼がどれほどの演技を見せてくれるかということに半信半疑な人間が多かったのだ。

パク・ジニョンは最近、インタビューとプロモーションを行う度に「次は自主制作映画や大学生の才気溢れる作品に出演したい」と宣言している。何より映画が大好きで、演技への情熱が燃えているのだ。

彼の演技への純粋な情熱が観客と評論家に真っ直ぐに伝わるよう、最初から段階的な手順を踏む姿を見せてくれていたらどうだっただろうか、という残念な気持ちがある。彼と「ミリオネア・オン・ザ・ラン」で共演したチョ・ソンハ、オ・ジョンセ、チョ・ヒボンなどは、演劇界で長い間演技力を鍛えてきた、正に“実力100段”の俳優たちだ。彼らと共演した映画で、一人突飛しているパク・ジニョンを見ていると、彼の演技への情熱と熱望が、彼らのように小さいステージから着実に積み上げていればどうだっただろうと惜しい気がするのだ。

今年41歳のパク・ジニョンは、これまでダンスと歌、作詞作曲、プロデューサーなど多方面で音楽業界において大きな成功を収めた。彼が領域を広げて新しい挑戦をすることに期待と憂慮が一気に寄せられるのは、ある面では大スターであるがゆえに受けるしかない、避けられない関心かもしれない。

彼がこのような関心を、否定でなく肯定に切り替えられる道は、純粋な情熱をも超えた真摯さだ。そこで、80~90年代に最高のお笑いタレントとして有名だったが、映画界に入って端役や助演から始めて演技力を積み、演技へのひたむきな情熱を示したイム・ハリョンを見習ったらどうだろう。

パク・ジニョンに今必要なのは、無謀な挑戦ではなく、イム・ハリョンが示したような真摯な心ではないかと思う。

記者 : チョ・ギョンイ、写真 : イ・ジョンミン