Vol.1 ─ パク・ジニョン「一生下積みでいたい」

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パク・ジニョンが映画に挑戦した。自らを新人俳優と呼び、「生まれ変わった」と話した。映画の宣伝のために「Saturday Night Live Korea」に出演し、「私たち、再婚しました」の撮影もした。

5日、三清洞(サムチョンドン)のカフェで、映画「ミリオネア・オン・ザ・ラン」のインタビューのためにパク・ジニョンに会った。最近までオーディション番組の審査員席に座っていた彼が、映画で人々の審判(?)を受ける立場になった。誰の評価が一番恐ろしいかと聞くと、「お金を払ってチケットを買って見てくれるお客さんたち」だと言う。

「私のコンサートに来てくれる方々の評価は怖くありません。自信があるので。でも、映画は初めて撮影したので未熟な点もあったし、とても心配です。だからお客さんには寛大な心を持って見てほしいということを丁重にお願いします、ここ、“丁重に”っていう言葉絶対書いてくださいね」

何でもチャレンジするのが好きな彼にとって、映画は一時の面白い遊びを超えるもののように見えた。「まったく新しい世界が開かれたんです。これからも演技は一生続けていきたいです」と、夢が膨らむ彼に「もしかして次回出演作もありますか?」と現実的な質問を投げかけると、「一作もないです。まだ」と、小さく答えた。

「みんなこの映画が公開された後で話そうという感じです。話がなかったらどうしよう。本当にしたいんだけど。独立映画(配給会社を通さず、制作者が直接映画館に売り込む映画)、短編映画も好きです。とても奇抜で無茶な青年と一緒に撮影したいです。若くて新しい創意力のそばにいたいんです」

今回の映画での自分に対する評価は、プロデューサーのように冷徹だ。「怖かったことは酷評されるかという点だったけれど、酷評はないようです。あ、もちろん酷評されても仕方がない部分はあります。でも、上手な部分も多いから、全体的に見たときに酷評まではされないということです。映画自体は目的通りにうまく作れました。2時間緊張感を絶やさずに観客を導く、本当に面白い話が完成しました。でも、感動とメッセージはない映画です。そういうジャンルではないから。私の演技の話をすると、半分以上は本気で臨みました。本当に私がその人物だと信じ込んで演じたということです。そうやって撮影したのが半分で、残り半分は方向を少し変えて撮影した、とでも言いましょうか。ある部分では私が感じる本気と監督の意図が食い違ったので、その時はテクニックで演技をしなければなりませんでした。あの時は大変でした。そしてそこで分かったんです。私と俳優の差が。ああ、演技というのは本気だけではできないものなんだな、ということが」

新たな挑戦と評価を控えて、彼はこう話した。「私はまったく変わらないのに、いつからかみんなが私に遠慮し始めました。他の人たちより高いところにいる人や近寄りがたい人になることに対する怖さがあります。人が生きる場所から離れると、曲を書けなくなるような怖さがあるからです。永遠に下積みでいたいです。すれ違う人たちが私の肩をとんとんと叩く、そういうことが大好きです。だからわざわざ自分自身をネタにして、『Saturday Night Live Korea』で笑わせたり、そんなふうに身近で親しみやすいのがいいです。私は一生“タンタラ(芸能人を見下して呼ぶ言葉)”でいたいから」

パク・ジニョンのスクリーン挑戦作「ミリオネア・オン・ザ・ラン」は、7月19日に韓国で公開される。

記者 : ペ・シニョン