「建築学概論」イ・ヨンジュ監督“スジには感動した”

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今年の劇場街では、新たな姿へと変身を試みる俳優たちのために“俳優の再発見”という単語がよく使われている。映画「建築学概論」(監督:イ・ヨンジュ)に出演した俳優たちもやはり、“再発見された人物”として自身の名前を挙げている。

ハン・ガインは、悪口も言える女性としてイメージチェンジに成功し、オム・テウンは目立った演技ではないにも関わらず存在感を発揮したことで、役者としての彼の能力を再認識させた。チョ・ジョンソク、ユ・ヨンソクは、次世代の忠武路(チュンムロ、韓国映画界の代名詞)期待の星として注目されている。

特に注目を集めているのが、miss Aのスジだ。ドラマ「ドリームハイ」でコ・ヘミ役を演じ、女優としての一歩を踏み出したスジは、「建築学概論」を通じて一人前の女優として生まれ変わった。

イ・ヨンジュ監督は、「スジが『ドリームハイ』に出演していたことが、映画撮影に大きく役に立ちました。もしその経験がなかったら、とても大変だったと思います。スジは本当に感動するくらい一生懸命にやってくれて、準備もしっかりして学生が勉強するように誠実にやってくれました」とスジを評価した。

さらに「スジが撮影が終わって家に帰る際に、自分の台本を現場に置き忘れてしまい、スタッフが保管して次の日に渡したことがありました。その台本をスタッフが見せてくれたのですが、大変驚きました。受験生の参考書のように、自分のキャラクター、台詞の一言一言について悩んだことが、ぎっしりと書き込まれていたんです。『こんなに頑張っているんだな』『一人で悩んでいるんだな』と思いました。悩んで練習して集中している姿から、素晴らしい女優になるだろうと思いました」と話した。

彼は、自身が望んだ通りにスジがよくついて来てくれたと話した。イ・ヨンジュ監督は、「スジに対して一番感謝しているのは、そういう部分です。お互い感謝しています」と話した。

しかし、彼が感謝する人物はスジだけではない。観客の心を鷲づかみする映画として生まれ変わらせてくれた何人もの一流俳優や、映画に登場する人物一人一人について感謝の気持ちを表した。

イ・ヨンジュ監督は、「俳優たちは皆、よくやってくれました。イ・ジェフンは、演技のハイライトを担当している人物なので、目立って見えると思います。ハン・ガインとオム・テウンが演じた役は、大変な役でした。ジェウク役のヨンソクも、よくやってくれました。感謝しています。カン教授役のキム・ウィソンさんにも感謝しています。スンミンの母親役のキム・ドンジュさんも、うまく表現できなければつまらない母親になっていたと思いますが、本当によく表現してくれました。やはりベテランの女優は違いますね」と話した。

このように、誰一人として見逃せない出演者たちの演技と初恋の感情、そして空間とを絶妙に絡み合わせたイ・ヨンジュ監督の映画「建築学概論」は、建築家スンミンの前に15年ぶりに現れた初恋の相手ソヨンが、家を建ててほしいと依頼した後の話を描いた映画だ。現在のスンミン役をオム・テウン、過去のスンミン役をイ・ジェフン、そして現在のソヨン役をハン・ガイン、過去のソヨン役をスジが演じた。韓国で3月22日に公開され、興行成績1位を記録した名作だ。

記者 : キム・ミリ