HYBE、ミン・ヒジン代表の会見うけ12の反論「NewJeansを人質に脅迫…奴隷契約は事実ではない」(全文)

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写真=HYBE
HYBEが、傘下レーベルであるADORのミン・ヒジン代表の主張に対して公式コメントした。

本日(26日)、公式プレスリリースを通じて「ADORの代表が25日に行った記者会見での発言に対して、株主の価値とIP保護のために事実関係を正確にお伝えする」とし、長文の公式コメントを発表した。

この声明文には「経営権奪取が冗談、私的会話だったという主張について」「金銭的補償が少なかったという主張について」「内部告発メールに返事がなく、すぐに監査が入ったという主張について」「情報資産の返却に関する案内がなかったという主張について」「最初のガールズグループとしてデビューさせてくれると約束したという主張に対して」「デビュー時にNewJeansの広報をするなと言われたという主張に対して」「NewJeansの広報に疎かにしているという主張に対して」「奴隷契約という主張について」「ESG経営(環境(Environment)・社会(Society)・ガバナンス(Governance)を重視する経営方法)をしろという主張に対して」「対話の試みがなかったという主張に対して」「巫女(ムーダン、シャーマン)が単なる友人であるという主張について」「カムバック時期になぜ……HYBEはNewJeansを大切に思っていないのかという主張について」まで、12の反論が書かれている。

ミン・ヒジン代表は前日の記者会見で、HYBEがNewJeansの宣伝だけ疎かにしていたと主張。これに関連し、HYBEは「HYBEのコミュニケーション組織は、NewJeansのPRに全力を尽くしている。昨年1年間、NewJeansだけで273件のプレスリリースを作成、配布した。BTS(防弾少年団)をはじめ、グループと個人で計8組が活動したBIGHIT MUSICの659件、SEVENTEENら4組が活動したPledisエンターテインメントの365件と比較しても、決して『NewJeansのPRだけ疎かにしていた』と主張し難しい。当社のPRは、全てのレーベルとアーティストに対して差別なく、最善を尽くして知らせている」と明らかにした。

続けて「HYBEと締結した株主間契約上の競業禁止条項が事実上奴隷契約である」というミン・ヒジン代表の主張に対し、「株主間契約上の競業禁止条項は秘密保持の義務があるが、ミン代表が記者会見で言及した。競業禁止は、株主が保有する株式を売却した後、同じ業種で創業することによる不当な競争状況を防ぐために、買い手側が要求する条項である。どの業種でもよくある条項だ」と説明した。

また「永遠に縛っておいたという言葉も事実ではない。ミン代表は今年11月から株式を売却することができ、株式を売却する場合、当社との勤続契約が満了する2026年11月からは競業禁止に該当しない。ミン代表本人が『何もしなくても、1,000億(約100億円)を稼ぐ』と表現したほど大きな金額を保証され、来年以降に現金化及び創業が可能な条件は、決して奴隷契約とは言えない。一般の方々には想像もできない破格的な報酬条件だ。さらにミン代表が側近と交わしたカカオトークの会話にも、2025年1月2日にプットオプションを行使してEXITするという内容が摘示されている」と明らかにした。

続けて「ミン代表が奴隷契約であると主張する契約書上の売却関連条項の場合、2つの条項の優先有無に対する解釈の相違があり、『解釈が曖昧な場合は、曖昧な条項を解消して問題にならないように修正する』という回答を、昨年12月にすでに送っている。ミン代表は『お金には興味がない』と言っていたが、議論を引き起こした主要争点は補償の規模だった」と付け加えた。

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1.経営権奪取が冗談、私的会話だったという主張について

数ヶ月にわたって、同じ目的の下で議論が進められてきた記録が会話録、業務日誌に残っています。私的な会話は長期間にわたって数回にわたり、第三者の介入が伴うと、もはや私的な会話ではなく、計画とそれに対する実行になります。また、対話を交わした相手の副代表は、公認会計士で企業支配構造に関する専門知識を持っており、HYBEの上場業務と多数のM&Aを進行した人物です。また、会社の財務情報を全て確認できる位置にあったADORの核心経営陣です。このような副代表が代表取締役の発言を業務日誌に「最終的に抜け出す」と書きました。決して冗談とは言えません。

既にプットオプションを行使して獲得できる金額を計算し、行動時期まで具体的に明示し、権利侵害訴訟、投資会社、世論戦などの用語が適時された書類が何件か発見されたことを、冗談と見なして見過ごしてはいけません。副代表に「これは私的会話として処理しないといけない」と指示した記録まであります。

2.金銭的補償が少なかったという主張について

ミン代表は自身が「年俸20億ウォン(約2億円)」と主張しました。より正確には、23年の成果に対するインセンティブが20億ウォンで、年俸と長期インセンティブは別々に策定されています。これはHYBE本社および、韓国子会社の一員の中で圧倒的な年俸順位1位です。

HYBEは年俸に加え、莫大な株式報酬を提供しました。株式の価値は、一般の方が想像し難い程度の大きな額です。それでも、ミン代表は会社が到底受け入れられない金額を再提示し、対話を破滅に導きました。当社はこのような過程が、経営権独立の名分づくりと見ています。

3.内部告発メールに返事がなく、すぐに監査が入ったという主張について

当社は4月22日午前10時1分に、A4 6枚分の詳細な回答を送りました。これをミン代表が受信当日の午後12時頃に回答を読んだことも確認しました。しかし、ミン代表は公式コメントでも、記者会見でも「回答がなかった」と繰り返し主張しています。

監査は、数ヶ月にわたる経営権奪取の試みを社内外の情報を通じて認知し、経営上の機密に該当する文書が流出したことを確認して施行したものです。重大な事案の監査スケジュールを事前に告知することは、話になりません。

4.情報資産の返却に関する案内がなかったという主張について

監査手続きの一環である情報資産の回収のため、ソウル麻浦(マポ)区所在の作業室と自宅を4月22日午前10時に訪問しました。その過程で、有線電話とメール、携帯電話のメッセージなどで数回連絡しましたが、ミン代表は応じませんでした。返却期限が満了した23日午後6時に、ADORの副代表を通じて再び情報資産の返却を要求しました。副代表は「ミン代表が忙しくて、できずにいる」と答えました。告知なしでメディアを通じて情報資産の返却を知ることになり、これをマスコミプレー(自分たちが有利な方向にマスコミを利用すること)と断定するのは無責任な嘘です。

カムバックを控えて仕事ができないように、電算資産を奪っていったという主張も偽りです。当社は返却されたらすぐに新しいノートパソコンを支給し、既存の資料をダウンロードして業務に支障がないようにしています。他の監査対象者も新しい機器の支給を受け、働いています。

5.最初のガールズグループとしてデビューさせてくれると約束したという主張に対して

ミン代表に22日に送ったメールに、既に詳細に答えた部分です。ミン代表がメールが来なかったと主張する理由が、まさにこのような刺激的ですが、事実ではない主張を、回答を見たらできない状況だからだと思われます。当社は以下のように、詳細な回答を送りました。

ミン代表はSOURCE MUSICからの分離過程についても、本人特有の歪んだ解析思考に基づいて誤った主張をしています。NewJeansがHYBEの最初のガールズグループになっていないのは、HYBEが約束を守っていないからではありません。ミン代表は当時、自身が全ての責任を負い、チームを作ることができるよう要請しながら、自身の別のレーベルでデビューさせると強く主張しました。HYBEはミン代表の意見を尊重し、SOURCE MUSICの反対にもかかわらず、これらのメンバーをADORに移管させ、160億ウォンという巨額の資金まで支援し、ミン代表が望む方法でNewsenをデビューさせることができるようにしました。この過程で会社を分割して契約を移転するため、NewJeansのデビュースケジュールはHYBEの意図とは無関係に遅延するしかありませんでした。でも、このような過程をミン代表が自ら明らかにしたこともあります。ミン代表は2022年3月24日に掲載された、あるメディアとのインタビューでガールズグループのプロジェクトは本人の計画のもとに進行され、2022年第3四半期をローンチ時点と予告したことがあります。「急いだデビューは、幼いメンバーに大きな負担になる。全てを早急にしたくないので、合理的な時期である2022年第3四半期をローンチ時点と決めた」という回答までしました。

6.デビュー時にNewJeansの広報をするなと言われたという主張に対して

SOURCE MUSICとミン代表間のR&R論争により、NewJeansのデビュースケジュールが先延ばしされ、SOURCE MUSICが準備するLE SSERAFIMが先にデビューすることになりました。両チームのデビュー時点が続き、互いに十分に宣伝できる時間が足りないため、最低スケジュール期間の宣伝期間を設定することにしたのです。また、LE SSERAFIMのメンバー宮脇咲良さんの場合、HYBEとの契約前から「HYBE移籍説」に関する記事が溢れていました。このような状況でADORのデビューチームを「新人だけで構成されたチーム」とすれば、宮脇咲良さんがSOURCE MUSICに合流するという事実と、NewJeansのメンバー構成に関する情報も一緒に露出する恐れがありました。両チームのニュースバリューを全て保護するために要請をしたのですが、これさえも途中で期間を短縮し、NewJeansの宣伝を始めることになりました

これについても、既にメールで下記のような回答を差し上げています。

また、このようにミン代表のインタビューが行われた時期はLE SSERAFIMのデビュー(2022年5月22日)2ヶ月前に掲載されたもので、ミン代表は既に新しいガールズグループに対して十分な時間的余裕を持って宣伝できたということがわかります。ミン代表の主張は、ADORの成功のためにSOURCE MUSICとHYBEがどれだけ全面的な支援と譲歩をしたのかを、よくわかっている一員たちの認識とは大きく異なる主張です。

7.NewJeansの広報が疎かであるという主張について

この主張も内部告発だと言って送られてきたメールに、以下のように詳しく回答しました。

HYBEコミュニケーション組織はNewJeansのPRに全力を尽くしています。昨年1年間、NewJeansだけで273件のプレスリリースを作成、配布しました。BTSをはじめ、グループと個人合わせて8グループが活動したBIGHIT MUSICの659件、SEVENTEENなど4グループが活動したPledisエンターテインメントの365件と比較しても、決して「NewJeansのPRを疎かにしている」と主張することはできません。当社のPRは、すべてのレーベルとアーティストに対して差別なく、最善を尽くして広報しています。

8.奴隷契約という主張について

株主間契約上の競業避止条項は秘密保持義務がありますが、ミン代表が記者会見で言及しました。競業避止は、株主が保有する株式を売却した後、同じ業種で起業することによって不当な競争状況を防ぐために、買い手側が要求する条項です。どの業種でもよくある条項です。

「永遠に縛られている」というのも事実ではありません。ミン代表は今年11月から株式を売却することができ、株式を売却すれば当社との勤続契約が満了する2026年11月からは、競業避止に該当しません。

ミン代表本人が「じっとしていても1000億稼ぐ」と表現したほど大きな金額を保証され、再来年には現金化および創業が可能な条件であるため、絶対に奴隷契約とは言えません。一般人は想像もできない破格の報酬条件です。

さらに、ミン代表が側近と交わしたカカオトークの会話にも、2025年1月2日にプットオプションを行使してEXIT(脱出)するという内容が記載されています。

ミン代表が奴隷契約だと主張する契約書上の売却関連条項の場合、二つの条項の優先順位に対する解釈の違いがあり、「解釈が曖昧なら、曖昧な条項を解消して問題にならないように修正する」という回答を昨年12月にすでに送りました。ミン代表は「お金には関心がない」と言いましたが、議論を引き起こした核心争点は補償の規模でした。

9.ESG経営の主張について

当社は、当社が推進できる範囲内でESG経営活動を実践しています。同社が丹精込めて推進したエコアルバムについて、ミン代表は「溶けるフォトカードはダジャレだ」と揶揄しました。デジタルアルバムのプラスチック素材を紙に、またアルバムケースとフォトカードを環境にやさしい生分解性素材に転換するために、当社は相当な人員と費用を費やさなければなりませんでした。これを快く受け入れ、投資することがESG経営です。当社はHYBE傘下の全レーベルに、環境にやさしいアルバムの適用拡大を推進していますが、最も非協力的なレーベルがADORであることを内部職員はよく知っています。

10.対話の試みがなかったという主張について

HYBEはミン代表と株主間契約変更に関する議論を継続的に行ってきましたが、ミン代表が内部告発と主張する問い合わせがHYBEに到着した時点で、議論が中断されました。それでもHYBEはミン代表が内部告発であると主張する問題提起事項に対して、誠実に回答しました。しかし、ミン代表は株主間契約協議が行われている時期に、むしろ裏でHYBE内部の弁護士と会計士を抱き込み、株主間契約変更と内部告発という形の問題提起方法を助言され、法務法人と機関投資家などと接触して、経営権奪取の議論をしてきたことが、監査を通じて確認がとれました。

11.巫女が単なる友人であるという主張に対して

経営全般に細かく介入する外部人材を、単純な友人と見ることはできません。

会話の中で、公示されていない役員のストックオプション数量、潜在投資家の名前・投資家別の持株比率が記載された経営権奪取構造などが交わされ、様々な経営問題について、巫女の提案に基づいて意思決定をしました。このような会話相手を単純な知人と見ることはできません。重要な会社情報を、会社関係者でない外部者に無分別に公開し、意思決定に介入させ、採用依頼も受けた事実を会社は深刻に捉えています。

12.カムバック時期になぜ……HYBEはNewJeansを大切に思っていないのかという主張について

NewJeansのカムバックに際して、メールで会社を攻撃し始めたのはミン代表側です。フォレンジック(保存されている文書ファイルやアクセスログなどから、犯罪捜査に有効な法的証拠を探し出すこと)で確保した資料には、4月から世論戦を準備するように、ミン代表の指示が書かれた記録もあり、「ノイズを作って会社を苦しめる」という記録もあります。この時期に会社を圧迫すれば、無理難題に近い補償要求を会社が受け入れてくれると思っていたのではと問い返したくなります。

実際、アーティストを人質にして会社を脅迫しているのはミン代表です。補償案が受け入れられれば良しとし、受け入れられなければ関係を終わらせる口実にしようとしています。

当社は長年、ミン代表の繰り返される要求を受け入れ、妥協してきましたが、今回はこのような要求が経営権奪取のための、いわゆる「ビルドアップ」プロセスであることを知り、時期を問わず、マルチレーベルの価値を守るために監査に踏み切るしかありませんでした。記者会見やインタビューでアーティストに言及しないことを何度も提案しているのも、当社がアーティストの価値を大切にしているからです。

記者 : ファン・ヘジン