パク・ヘス、いじめ騒動から約2年…映画「君と私」で活動再開“最善を尽くして事実を明らかにする”

OSEN |

女優パク・ヘスが、映画「君と私」に込められたメッセージに自分も慰められたと明かした。

映画「君と私」(監督:チョ・ヒョンチョル)はお互いに伝えたい言葉を心の中に秘めたまま、夢のような一日を過ごす女子高生セミ(パク・ヘス)とハウン(キム・シウン)の物語を描く。俳優チョ・ヒョンチョルが監督として初めて長編映画の脚本と演出に挑戦した作品で、第27回釜山(プサン)国際映画祭、第48回ソウル独立映画祭、第10回Marie Claire映画祭、第11回茂朱山理映画祭、第25回チョンドンジン独立映画祭など、様々な映画祭に招待され、批評家と観客から称賛された。

パク・ヘスは、「君と私」を通じて約2年ぶりに活動を再開した。これまでドラマ「ヨンパリ」「青春時代」「内省的なボス」「師任堂(サイムダン)、色の日記」等と、映画「あなた、そこにいてくれますか」「スウィング・キッズ」「サムジンカンパニー1995」等に出演し、「2016 Asia Artist Awards」でライジングスター賞、「第39回黄金撮影賞」で新人女優賞などを受賞し、注目を浴びた。

彼女は2021年に提起されたいじめ問題により活動を中断した。所属事務所を通じて虚偽事実であると否定したが、これにより彼女が出演したドラマ「Dear.M」は韓国では放送が延期となった。

パク・ヘスは、「第27回釜山国際映画祭」に出席し、約2年ぶりに公の場に登場した。「君と私」の公開を控え、OSENとのインタビューに応じたパク・ヘスは、淡々と現在の状況について語った。彼女は「今、捜査が進行中であり、まだ終わっていませんし、結論が出る前なので、その過程をすべて話すことはできませんが、視線がそちらにばかり向いているようで、『君と私』のチームに申し訳ないです。捜査は進行中であり、最善を尽くして事実を明らかにするための行動を取ってきたので、今もその過程にあると思います。早く明らかになってほしいです」と語った。

また「台本をもらったのは、いじめ問題が浮上するずっと前でした。台本をもらって、制作陣と何度もミーティングをして、話をしながら準備をしていた時期だったんです。そのような問題が発生したことについては、『君と私』のチームが立ち上げられた時期だったので、本当に申し訳なかったです。簡単な決断ではなかったはずなのに、一緒にやるという決断をしてくださったことに申し訳なく、感謝しています。そのため、より責任感を持って頑張りました」と説明した。

いじめ問題で活動を休止することになったパク・ヘス。彼女は「日常を生きることが、すごく必要な時期でした。適切な時期だったかもしれません。結果的に考えると、その時間が大きな意味を持ったのではないかと思います。段階があったと思うけれど、当時は休むことができなかったんです。忙しい毎日に慣れていて、休むことができなかったんです。最近は日常を健康的に満たそうとしています。同じ時間に起きて、朝ごはんを作って食べたり、犬の散歩をして、読書をして、そうやって満たしています」と語った。

自分を振り返る時間を過ごしたパク・ヘスは、「君と私」に全力でエネルギーを注いだ。彼女は同作について、「初めて台本をもらった時から、セウォル号沈没事故に関する物語を扱っているということを知って読みましたが、最初に感じたのは、監督が悲劇的なことに直接触れたり、死を直接的に表現することなく、誰も傷つかないように細心の注意を払って、繊細に慰めの方法を選んでくださったということでした。繊細な慰めを描くことは個人的にも意味がありましたし、自分にも癒しの時間になると思いました。誰かに慰めを伝えることで、自分も慰められるような感覚になり、出演を決定しました」と語った。

パク・ヘスが完全に「君と私」と「セミ」のキャラクターに入り込むことができたのは、真心と信念があったからだった。彼女は「現場で演技をする前に、演じる人物に対する理解度が高い時こそ、演技する時に気が楽ですし、自分自身に対する確信を持つことができるんです。事前準備の過程で些細なことでも質問をたくさんするなど、監督をすごく苦しめる方ですし、質問もたくさんしました。監督が読み合わせの時から、セミというキャラクターについては私に多くを任せてくれましたし、自分が準備したものに対して『とても良い』と言ってくれたので、自信が持てました。そのため他の作品と比べて、私が考えていたことがキャラクターにたくさん入っていると思います」とし、「セミというキャラクターのためだけではなく、『君と私』が持っている追悼のメッセージなどに対して責任感を感じましたし、少しでも誰かを傷つけない方法で近づきたいという思いで、追悼空間に行きました。たくさん祈り、遺族のお母さんたちの演劇も観に行きました。大きな空間での芝居ではなかったので、客席と舞台が近く、お母さんたちが演技している間、目を見ながらいろいろなことを考えました」と語った。

セミはパク・ヘスのために準備されたキャラクターのようだった。多くの部分がパク・ヘスに似ていたからだ。彼女は「似ている部分があります。もっと幼かった時、セミと同じだったのが、愛する気持ちを表現するのが下手だった部分です。だからセミのように嫉妬したり、文句を言ったり、怒ったりしました。それでも今は成長して、そのように表現するよりも、相手が好きな方法で見せようと思っています。『君と私』を通して、周りの人々に対する愛や、もう少し広い意味での愛について初めて考えてみて、そのような愛を感じたりもして、その愛を伝えたいという気持ちも大きくなりました」と説明した。

それでは、パク・ヘスの学生時代はどうだったのだろうか。パク・ヘスは「セミと同じような学生でした。今は当時よりしっかりして成長したと思いますが、当時はセミのように、好きな友達にそれを表現する方法が下手で幼稚でした。女子高生たちだけの、幼稚だけど、お互いに好きな瞬間がありました」とし、「試写会に友達が来て、昔のことを思い出したと言っていました。その友達は、私にとってハウンとセミのような愛ではないけれど、私に愛を教えてくれた友達です。彼女たちといると、当時の自分の姿に戻るんです」と話した。

「君と私」を通して自分を振り返り、多くの慰めを得て、自分の中にある愛を確認したパク・ヘス。彼女は「自分を振り返る方法、世界を見る方法にも変化がありました。それまでは演技に対する情熱も溢れていて、一喜一憂する弱い人だったのですが、『君と私』に出会って、もう少し自分以外の他人に対する愛を考えるようになり、これが大きな波の中の一つの曲線なんだろうなと思いました。すべてが過ぎ去る過程の中にあるのだと思いました。そのためより多くの面で落ち着いていられたのだと思います」とし、「『君と私』という映画に、自分が収めたかった瞬間が収められたと思います。この映画を観ると、撮影をした時、準備をしていた時などが思い浮かび、何を収めたいと思い、成長したかを改めて思い浮かべます。縁に対して感謝の気持ちを持つようになり、自分の心の中に愛というものがあまりないと感じていた瞬間に『君と私』に出会い、愛をもっと引き出すことができたので、大きな意味があると思います」と語った。

「君と私」を通じて約2年ぶりに活動再開を知らせたパク・ヘス。彼女は「誰もが心に大小の傷を抱えて生きていますが、そんな人たちに『大丈夫だよ』というセミの言葉が温かく伝わってほしいです」とし、「できるだけ多くの観客に実際に会いたいです。舞台挨拶、GVをたくさんやりたいです。それ以外の計画はまだありません」と語った。

記者 : チャン・ウヨン