【REPORT】キム・セジョンとファンだけの別世界へ!アーティストとしての成長と思いが詰まったステージ

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女優としても活躍し、9月に自身初のフルアルバムを発売したキム・セジョンが来日。9月のソウルを皮切りに11月のシドニーまで続く初のコンサートツアーの日本公演、「2023 KIM SEJEONG 1st CONCERT TOUR ‘The 門' IN TOKYO」を10月21日(土)に東京・Zepp Hanedaで開催した。

約1年ぶりの来日を待ち望んでいたファンが会場の1階・2階後方スタンディングエリアまで埋め尽くし、温かな空気と笑顔で包まれたコンサートの模様をお届けする。
 

セジョンとファンだけの別世界「運命的な絆」

ステージ中央に置かれた‘門'から美しい大きなくじらが泳いで現れ、門の向こうから白く輝くドレス姿のキム・セジョンが姿を見せると、2020年にリリースしたデジタルシングルの「Whale」、9月にリリースした1st Albumの「Destiny」でコンサートの幕をあけた。

客席から「セジョン~!」と声が飛ぶと、「お久しぶりです~! ほんとにほんとに会いたかったです!」(日本語)、「gugudanのコンサート、ソロでの初ファンミーティング、そして初コンサートでもこうして日本に来ることができて嬉しいです」と挨拶。

オープニング曲について、コンサート会場にいる時だけは、セジョンとファンだけの別世界にいるような感じを味わってほしくて最初の曲に「Whale」を選んだのだと話し、2曲目の「Destiny」については、「特に海外のファンの方々は、一体どんなきっかけで私のどんな歌を聴いて今ここに居てくれるんだろうと考えると、本当に運命的だなと思う」とし、そういう意味でこの曲の英語タイトルはDestinyなのだと説明した。

そして、白い大きなテディベアのぬいぐるみを隣に置いての「Teddy bear」、美しい光の映像をバックにした「Indigo Promise」まで、愛について書いたという2曲を披露。さらに、当初は“SESANG”(キム・セジョンのファン)が言ってくれる言葉を考えて書いたが、自分から“SESANG”に向けた歌として聴いてもらっても響くと思うと説明した「Plant」「Send A Letter」まで続けて歌い、観客はその穏やかで美しい歌声と雰囲気に酔いしれた。

キム・セジョンからファンへの感謝を伝えるボイスレターが流れる間にマイクチェンジをして戻ってくると、雰囲気を一変させ、オルタナティヴ・ロックジャンルの独特なメロディが印象的な「Jenga」、1st Albumのダブルリード曲の1つである「Top or cliff」のステージで、鋭い視線とクールで華麗なダンスで魅了した。
 

「社内お見合い」主題歌を名シーンとともに披露

VCRを挟み、再びキム・セジョンが登場。今回のツアーを通じてこの日本公演で初めて着たという、森の妖精のような黄緑のドレスに着替え、2021年リリースの2nd Mini Albumからポップで可愛らしいダンス曲「Warning」「Do Dum Chit」を披露した。

続けて、昨日日本に来て、色々な味のうどんを食べたりスーツケースいっぱいに買い物をして楽しんだというTMI(Too Much Information)を話して聞かせると、次の曲「Voyage」をより楽しむための掛け声講座がスタート。マイクを通さずに声を張り上げてお手本を見せるセジョン先生の姿にファンも楽しそうに応えた。その練習の成果か、「Voyage」のステージでは大きな掛け声があがり、キム・セジョンも親指を立てて大満足の様子だった。

そして、1st Mini Album収録の穏やかな曲「If we do」、ドラマOSTのメドレーへと続き、そのラストには日本でも大ヒットを記録した「社内お見合い」の主題歌「Love, Maybe」をドラマの名場面映像とともに披露すると、客席からは思わず黄色い歓声があがり、キム・セジョンは少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうに歌っていた。過去のOSTを振り返りながらキム・セジョンは、「『悪霊狩猟団: カウンターズ』も『社内お見合い』も新しい姿をお見せして喜んでもらえましたが、これからどんな作品、どんな姿、どんな歌でまた皆さんにご挨拶できるか私も楽しみ」と語った。

続けて、美しい空の下で咲き揺れる花畑をバックに2016年に初めて世に送り出したソロ曲「Flower Way」、海に浮かぶ大きな月をバックに歌った「Sea of Hope」をしっとりと歌い上げると、客席では“私たちはいつもセジョンの味方 疑いのない愛をあげるよ”と書かれたスローガンボードが掲げられ、「本当に愛らしいし、胸がいっぱい。皆さんはもう十分、溢れるほどの愛をくれていますよ」と感謝を伝えた。
 

客席でファンサービスも!互いへの愛と寂しさが交差

ここで、最後の曲へ入る前に、キム・セジョンからフォトタイムのサプライズプレゼントが! ステージを左右に動き回りながらポーズのリクエストに答えると、最後にはドラマ「恋するレモネード」の名場面となった愛嬌も披露し、ファンを喜ばせた。

すると、今度はファンからセジョンへのサプライズプレゼント! I.O.I、gugudanを経て、ソロアーティスト、女優。これまでの歩みを振り返る映像と暖かい応援メッセージが流れ、会場は感動の渦で包まれた。

キム・セジョンは、「この門を越えて、私が次に現れるのがすごく後になっても、どんな姿でも皆さんが愛してくれると信じて、また次のチャプターを準備していきたいと思います」と挨拶し、本編最後の曲「In the Rain」へ。ファンは、歌詞の“サランヘ サランヘ サランヘ(愛してる)”を思いきり叫び、セジョンと“SESANG”、互いへの愛と寂しさが交差した感動的な本編の締めくくりとなった。

アンコールの声に応え、彼女の公演には欠かせないという「SKYLINE」を歌いながら、黒いラフな衣装とグッズのバンダナで髪をまとめたお団子ヘアのセジョンが登場すると、今日一番の歓声があがった。

そしてなんと、“今日聴けなかったけど聴きたかった!”というファンのリクエスト曲に応えて、アカペラで歌ってくれるというサービスまで。「Baby I Love U」、「Star Blossom」、I.O.Iの「Downpour」、gugudanの「Snowball」「Wonderland」、gugudan SEMINAの「SEMINA」を歌ってみせた。

いよいよ本当に最後の曲、「Let's Go Home」ではついに客席にも下り、ファンにサインボールを渡したりハートポーズを作ったりしながらコミュニケーションをとっていたキム・セジョン。

最後まで惜しみないファンサービスと笑顔で会場を包み、元気に「バイバイ!」と挨拶をしてステージを後にしたキム・セジョンへ、客席からは自然と拍手が沸いた。

2時間半以上におよんだ1st Concertは、彼女がこれまで歩んできた道のり、そしてアーティスト、シンガーソングライターとしての成長と思いがぎゅっと詰まったコンサートだった。音楽、あるいは演技なのか、彼女の次なる舞台をまた早く見てみたいと願わずにはいられない。

■公演概要
2023 KIM SEJEONG 1st CONCERT TOUR ‘The 門' IN TOKYO
日時:10月21日(土) 16:30開場 / 17:30開演
会場:Zepp Haneda

【セットリスト】
1. Whale
2. Destiny
3. Teddy bear
4. Indigo Promise
5. Plant
6. Send A Letter
7. Jenga
8. Top or cliff
9. Warning
10. Do Dum Chit
11. Voyage
12. If we do
13. OST MEDLY (Meet Again「悪霊狩猟団: カウンターズ」/ If Only「青い海の伝説」/ All of My Days -「愛の不時着」/ Love, Maybe「社内お見合い」)
14. Flower Way
15. Sea of Hope
16. In the Rain
<ENCORE>
17. SKYLINE
18. Let's Go Home

記者 : Kstyle編集部