「奇跡の兄弟」ペ・ヒョンソン、カルト宗教の教祖に怒り爆発 【ネタバレあり】

MYDAILY |

※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=「奇跡の兄弟」放送映像キャプチャー
「奇跡の兄弟」のペ・ヒョンソンが、自身のことを”メシア”と呼ぶカルト宗教の教祖に向けた怒りを爆発させた。

16日に韓国で放送されたJTBC水木ドラマ「奇跡の兄弟」第15話でドンジュ(チョンウ)は、27年前のソピョン湖ホームレス殺人事件の現場を撮影した動画をマスコミに公開した。

その動画の中で、一人のホームレスを集団暴行する真犯人が、テガングループのイ・テマン(イ・ソンウク)会長、ソウル地検のチェ・ジョンナム(ユン・セウン)地検長、行方不明になった韓国大学の教授ナ・サンウ、最近死亡した映画監督のシン・ギョンチュルだと明かした。それだけではなく、国会議員のビョン・ジョンイル(チェ・クァンイル)が目撃者だったノ・ミョンナム(ウヒョン)に濡れ衣を着せて事件を隠ぺいし、真実を知っている人たちを殺害したり、殺害しようと試みた事実まで明かした。

そして、小説「神が死んだ」は自分ではなく、当時真犯人たちの暴行を阻止し、ビデオテープを入手して真実を知らせようとしたある男子学生が書いた小説だという事実を告白した。その男子学生が自分の父親にビデオテープを預けたが、こうした事実を知らせるのが父親が残した遺言だと思ったという真心も一緒に伝えた。ドンジュは人の命をまるでゲームをように奪い、動画まで撮影した加害者たちが、両親の財産と権力で事件を隠ぺいし、今もその財産と権力を世襲し、社会の上位層として君臨しているとし「彼らのご両親の中で、たった1人でも真の大人がいたとしたら、こうした不幸は防ぐことができた」と語った。

「小説を盗作した」という事実を告白してまでノ・ミョンナムが殺人者という濡れ衣を晴らして人間の尊厳を回復できることを願ったドンジュの真心は、予想できない方向に進んでいた。逮捕状が発行される前に、警察に自ら出頭したイ・テマンとチェ・ジョンナムは、暴行を加えた事実は認めながらも、殺人については「もうずいぶん昔のことなので、記憶にない」と一貫して否定した。イ・テマンはグループ経営から完全に手を引くと国民向けの謝罪をする“ショー”を行い、役職解除されたチェ・ジョンナムは「おかげさまで休むことが出来る」とし、平然とゴルフの予定を決めた。

その間、テガングループの経営権を手にすることになったイ・ミョンソク(イ・ギウ)は、失墜したグループのイメージを回復するため、人々の関心をソピョン湖事件ではない他のこと、つまり“他人の原稿を盗作してベストセラー作家となったユク・ドンジュ”に向けさせるためにマスコミを利用した。テレビでもSNSでも大衆の非難の矢は、権力者たちの無慈悲な悪行ではく、ドンジュに向けられた。

しかし、奇跡という希望の火種が完全に消えたわけではなかった。まず、フォルトゥナの社長カン・ヘギョン(ソ・ジェヒ)が覚醒した。ドンジュはヘギョンから受け取ったイ・テマンの裏金リストを、再び返したのだ。自分よりヘギョンにもっと必要なものだと判断したからだ。実は、シン・ギョンチョルが撮影したビデオテープを盗んでハヌルに伝えた人物はヘギョンだった。これを通じて真実を知らせようとしたハヌルと違い、へビョンは負けることが明らかな戦いに手を出す勇気がなかったのだ。

そのビデオテープのせいでハヌルは消え、ドンジュの父親は殺された。ヘギョンの罪悪感に対してドンジュは「状況が変わっても、人は変わらない」とし「ハヌルも父親も同じようにしたと思う」と彼女を慰めながら、ヘギョンがどんな選択を下しても安全であることを願うと伝えた。ヘギョンは直ちに警察署を訪れた。そしてヒョンス(パク・ユリム)、ビョンマン(アン・ネサン)に、イ・テマンが政官界、法曹界、マスコミへと裏金を渡した情況が書かれた秘密帳簿を渡した。また27年前、イ・テマンがホームレスの頭を石で打ち付けることを目撃したと陳述した。

そして真実を明らかにするもう一つの変数、十字架の入れ墨男(ペク・スンチョル)がカンサン(ペ・ヒョンソン)を訪ねてきた。彼は27年前、追っていたカンサンが目の前で消えると、カンサンが神から選択されたと信じていた。カンサンの前で土下座した彼は、牧師のアン・ヒョンムク(ハ・ソンクァン)がサタンではなく、神だと思ったと謝罪した。カンサンがそんな彼に手を差し伸べると、彼の過去が見えた。十字架の入れ墨男がハヌルとドンジュの父親の命を狙ったのは、「罪人イ・ハヌルとイ・ガンサが悔い改めなかったら、神の名前で処断しろ」というアン・ヒョンムクの指示があったのだ。

怒りが大爆発したカンサンがチョンヨンハヌル聖殿に瞬間移動し、信徒たちの前で自分のことをメシアと称しながら説教しているアン・ヒョンムクを冷たく睨みつけた。アン・ヒョンムクは恐怖に包まれた中でも、突然現れたカンサンに狂奔する信徒たちに、彼を息子だと言った。それ以上我慢できなかったカンサンは、超能力でアン・ヒョンムクが自ら首を締めるように仕向けた。カンサンがいきなり消えたという連絡を受けて走ってきたドンジュが止めようとした。悪魔を処断するためにまるで怪物になったようなカンサンを、ドンジュが阻止することができるのか、最後まで緊張を緩めることが出来ないエンディングが、最終回に対する期待をより一層高めた。

記者 : イ・スンギル