キム・ウビン、Netflix「配達人 ~終末の救世主~」出演の感想を語る“タバコの煙はCG…健康のために監督が配慮してくれた”
Newsen |
写真=Netflix
Netflixシリーズ「配達人 ~終末の救世主~」は、深刻な大気汚染で酸素呼吸器なしでは生きていけない未来の韓半島、伝説の宅配人5-8(キム・ウビン)と、難民サウォル(カン・ユソク)が新しい世界を支配するチョンミョングループに立ち向かって繰り広げられる物語を描いた。キム・ウビンは、難民だった配達人5-8を演じた。昼間はチョンミョングループ所属の配達人として働き、夜は難民を助ける“ブラックナイト”の中心としてストーリーを牽引した。どっしりとしたカリスマ性と華やかなアクションなどで存在感を見せ、視聴者から好評を得た。
―― 「配達人 ~終末の救世主~」を視聴した感想を教えてください。
キム・ウビン:僕は自分の作品を客観的に判断することができないんです。自分の姿を見るといつも残念だと思って、「もう一度やったらもっとうまくできるのに」と考えます。嬉しくもあり、幸せな気持ちでドラマを作っていた瞬間が頭に思い浮かぶこともあり、笑顔になったりもしました。「あの日は本当に寒かったな」と思い出したり。
―― 作品のどんな魅力に惹かれて出演を決めたのでしょうか?
キム・ウビン:初めて台本をもらった時、チョ・ウィソク監督が提案してくれて嬉しかったです。それが一番でした。当時、僕たち全員がマスクを使っている世界に住んでいたので、このようなことが現実でも起こるかもしれないと思い、興味深かったです。台本を見ながらキャラクターそれぞれが生き生きとしている感じがして、5-8という人物のことも気になりました。そのため出演を決めました。5-8という人物は難民という理由一つだけで捨てられ、傷ついた人物です。その痛みを知っているので、どうすれば皆が一緒に、幸せに暮らせるだろうかと考え、動く人物です。彼の気持ちを忘れないように努力しました。その気持ちがきちんと伝わってほしいと思っていました。
―― 作品を準備する上で最も重点を置いた部分はどこですか?
キム・ウビン:この人物がどんな考えを持っているのかということが重要だったと思います。それを絶えず逃さないように、いつも胸の中に持っているように努力しました。
―― 「配達人 ~終末の救世主~」に込められているメッセージは何だと思いますか?
キム・ウビン:僕の考えでは、5-8という人物は難民という理由で捨てられ、傷つき、皆の幸せを望んでいる人物です。僕も普段から全員が同じように、同じ状況で生きることはできないでしょうが、それでも僕たちは愛されるために生まれ、幸せでなければならない義務がある存在だと考えているんです。このドラマを見て、多くの方々が大切な存在で、幸せになって愛されなければならないのは当然のことだともう一度感じてくだされば嬉しいです。
―― 海外からも好評が続いていますが、印象的な反応はありましたか?
キム・ウビン:思った以上にたくさんの方々に見ていただいているので驚きました。本当に感謝しています。信じられないというか、ファンの方々に面白かったと言っていただいて、一緒に楽しんでくれているようで幸せです。
―― タバコの煙がCGだと聞いて驚きました。グラフィックの作業が多い作品でしたが、これまでの作品と違うところはありましたか?
キム・ウビン:「配達人 ~終末の救世主~」の撮影前に13ヶ月間「宇宙+人」の撮影をしました。空を飛んで、ビームを放って、できることは全部やったので、「宇宙+人」が終わった後、ブルーバックの撮影では何でもできるという自信がありました。しかし、相変わらず難しいと思いました。目で見て感じるのと、イメージしながらやるのとは違いますから。でも、チームが積極的に協力してくださって撮影しやすかったです。
タバコのCGは本当にリアルで、ドラマを見て多くの方々が心配されるかもしれないと思いました。最初に台本をもらった時、5-8がタバコをたくさん吸うキャラクターだったんです。監督がタバコの設定は、僕の体が健康ではない状態だったので、全部抜こうと言ってくださいました。でもキャラクターにはぴったりだと思ったんです。空気の悪い中、タバコを吸うのが矛盾しているようでありながらも、キャラクターが持っている雰囲気とよく合っていると思いました。もしCGで表現できたら、演じてみると話しました。そしてCGチームと相談したところ、ないものを作るのはむしろ簡単だとのことでした。撮影する時は、煙がこのくらいまで上がってきたら目が痛くなるとか、灰が落ちる時間はどれくらいかなどを計算しながら演技しました。楽しかったです。
―― 大気中のほこりや煙、黄砂などは想像しながら撮影しなければならなかったんですね。
キム・ウビン:どれくらいなのか監督が事前にきちんと説明してくれました。すごく簡単だったというわけではないですが、それでも思ったよりスムーズに進みました。
―― トラックを運転する演技もやりましたね。
キム・ウビン:トラックの運転は僕にはできないサイズだったので、いつもドライバーさんが傍でサポートしてくれました。内部の状況だけ、まとめてセットで撮影しました。トラックを美術チームが改造してくれたので、演技する時にリアルに感じながら表現することができました。トラックが大きいので、スペースが思ったより広くて、他の自動車での撮影よりも楽に撮影することができました。
―― 原作のウェブ漫画は読まれましたか?
キム・ウビン:オファーを受けた時、ウェブ漫画があると聞いたので読みました。とても面白くてたくさんの方々に愛された作品ですが、ドラマは監督が新たに脚色してキャラクターも新しく作りました。5-8という人物も全く異なる色を持っているので、台本に集中してキャラクターを作っていくように心がけました。ただ、原作が好きなファンの方々も多いので、外見的な部分は似せたいと思いました。
―― 5-8の前史について想像したことはありますか?サウォルのように、5-8ではなく実際の名前も気になります。
キム・ウビン:僕が考えたストーリーを言うと、彼が生まれた時からすでにあのような世界で、難民の両親のもとに生まれました。両親は食料を探していたところ亡くなったと考えました。“キム・ジョンド”と呼ばれましたが、両親から聞いたことのない名前なので、あまりしっくり来ませんでした。その名前が嫌いでした。子供の頃に1人生き残って、自分を守らなければなりませんでした。明るい性格の両親のもとで生まれ、それを譲り受けたのか、人々とそれなりにうまくやっていました。でも、さっきまで仲間で友人だった人々が、食糧を前にすると難民の敵になるのを見て、とても辛くて傷つきました。自分を守らなければならないので、感情を表に出さない方法を練習し、冷たくなるしかなかったんです。表に出せば攻撃対象になるかもしれませんので。
幼少期に唯一大人として自分に接してくれたおじいさんのおかげで、初めて大人とはこういう人なんだと知りました。情報員と呼ばれる先輩にもそのような気持ちを感じました。気持ちとしては彼らといると気楽で、家族のように思っていますが、自分を閉じ込めて隠して生きてきたので、うまく表現できないのです。その後、難民虐殺を経験して、大きな夢を持って配達人になったわけではなかったんです。どうすればもっと多くの人々が一緒に生きていけるか、そのためには自分が配達人になって、自分がもらった食料を配ればいいのではないかと考えます。そこから来る混乱は、ハンターも難民なのにどのように接したらいいかということでした。自分の中で、難民とハンターは区別しています。「僕たちの食料に手を出さなければ、一緒に生きていける」と思っています。そのような話が前史としてあります。
―― ソン・スンホンさん、イ・ソムさん、カン・ユソクさんなどとの共演はいかがでしたか?
キム・ウビン:スンホン兄さんは、とにかく楽しい雰囲気にしてくれました。現場ですごく楽な気持ちになれました。一つ驚いたのは、僕が子供の頃にテレビで見ていた姿と全く同じだったことです。一体何を食べているのか気になりました。会う度に「兄さん、何を食べているのか教えてください」と聞きました。運動をどのようにしているのかも聞いて、プライベートな話をたくさんしました。
イ・ソムさんは12年か13年ぶりに作品でお会いしたこと自体がとてもありがたく、嬉しかったです。たくさん会話はしていませんが、気持ちは同じだったんじゃないかと思います。「元気にやっていたんだ。生き延びたんだ」と思いました。ユソクさんは初めて見た時からサウォルだと思いました。特有のエネルギーや遊び心、愛嬌、演技力があって、はまり役だと思いました。残念ながらセットでの撮影が多くて、3人とずっと一緒に撮影することができませんでした。それが残念です。韓国全土を行き来しながら撮影したので、お互い異なる地域で撮影することもありましたし、僕は主に“ブラックナイト”のメンバーたちと撮影しました。
―― Instagramで共演俳優を1人ずつ紹介して話題になりました。どんな思いで投稿したのですか?
キム・ウビン:アクションチームが「MASTER/マスター」という作品を一緒に作ったメンバーでしたし、親しい友人もいたんです。皆とまたタッグを組めて嬉しかったです。素敵な方々なので、ドラマの制作過程が幸せでした。一緒に苦労しながらも楽しく作りました。俳優の皆さんはとても素敵な方たちでした。そのため1人でも多くの方々に関心を持っていただきたいと思いました。
―― カムバックした後、休むことなく作品に出演し続けています。体調管理はどのようにしているのでしょうか?忙しい日々をどのように考えていますか?
キム・ウビン:よく寝て、よく食べて、良い思考を持っています。忙しいのはありがたいことです。僕を必要としてくださる方が多いということですから。ですから幸せな気持ちでやろうと思っています。以前、こんな瞬間がありました。仕事をやり始めた時、僕を使ってほしいと願っていましたが、いざ仕事が多くなると、体が疲れたり、休みたいという思うようになったんです。それに気づいて驚きました。あれだけ望んでいたことなのに、現実として近づいてきたら不満を言っている気がして、自分の変化した気持ちに驚いたんです。その時からより感謝するようになりました。今日もたくさんの記者さんが時間を作ってくださり、幸せでありがたいです。
―― 周りの人たちが体調をあまりにも心配して、むしろ負担になったこともあったようですね。
キム・ウビン:まずは感謝が先でした。今は幸いなことに、たくさんの場所でご挨拶しましたので、僕が健康になったことを多くの方々が知っています。以前は人に会う度に「体は大丈夫か」と聞いてくださって、そのようなことが負担になったりもしていましたが、今は(健康になったことを)知ってくれているのでありがたいです。今の体の状態をもう一度申し上げますと、病院で前より体がはるかに健康になったと言っていただきました。健康診断ではすべてが正常です。記者さんと僕を含め、この中で僕が一番健康だと思います。体に良くないことはやりません。記者の皆さんもいつも健康に気をつけて、忙しくても1年に1度は必ず健康診断を受けていただきたいです(笑)。
―― 俳優キム・ウビンを超え、人間キム・ウビンを幸せにするものは何ですか?
キム・ウビン:本当にたくさんあります。小さくて、当たり前だと思っていると逃してしまうものを探そうと努力しています。感謝しようとし、そして感謝するから幸せになりますし。今日、3食すべてを食べることができることもありがたいですし、そう考えるから幸せです。今朝起きたら、天気がすごく良かったんです。天気の影響をたくさん受けるタイプなので、日差しが強いとコンディションも良いです。雨が降ったら疲れてしまいます。今日はカーテンを開けた時、幸せでした。
記者 : イ・ミンジ