キム・ソンホ&カン・テジュ、映画「貴公子」でスクリーンデビュー“胸がワクワクする”(総合)

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デビュー15年目の俳優キム・ソンホが、最初の映画「貴公子」で今夏、観客に会う。彼は狂気の追撃者に変身して、新しい姿を見せる予定だ。

5月22日、ソウル広津(クァンジン)区ロッテシネマ建大入口(コンデイック)店にて映画「貴公子」の制作報告会が行われ、パク・フンジョン監督と俳優キム・ソンホ、カン・テジュ、キム・ガンウ、Araが出席した。

同作は、フィリピンの不法競技場を転々とするボクシング選手のマルコの前に、正体不明の貴公子をはじめとする、それぞれ異なる目的を持ったミステリアスな者たちが現れて、狂気の追撃を展開する物語を描く。

代表作「新しき世界」をはじめ、映画「THE WITCH/魔女」シリーズ、「楽園の夜」で注目されたパク監督が脚本と演出を手掛けた。パク監督は「撮影中に暗さを減らそうと頑張った。前作よりは疲れないと思う。作品を見て疲れそう、と感じてはいけないから」と同作を紹介した。また「出演陣に便乗する、と考えてもいい」と付け加えた。

これまで演劇とドラマを行き来したキム・ソンホが、マルコの周囲をめちゃくちゃにする追撃者の貴公子役を務め、スクリーンデビューする。無慈悲で余裕溢れる貴公子として、ギャップのある魅力をアピールする予定だ。

新人カン・テジュが1980倍の倍率を勝ち抜いて、マルコ役に抜擢された。マルコは母親の手術費を稼ぐため、フィリピンから韓国へ来たボクシング選手だ。キム・ガンウはマルコをしつこく追う財閥2世の依頼人ハン理事役を務め、マルコとフィリピンの交通事故により縁を結んだ後、韓国で彼と再会することになるユンジュ役はAraが務める。

「挨拶に先駆けて、私の私生活に関する騒動でご心配をおかけして申し訳ない」と口を開いたキム・ソンホは、「このように多くの方々が訪ねてきてくださって感謝している」と挨拶した。

同作を通じて久しぶりに取材陣と対面した彼は、「パク・フンジョン監督、出演陣、制作陣の方々のご尽力で作られた『貴公子』が公開される。みんな頑張ったし、僕もベストを尽くして撮影した。よろしくお願いする」と伝えた。

彼は「服装もヘアスタイルもきれいにしようとした。走ってアクションをする瞬間にも、最後には鏡を見て服装に気を使った。真剣な瞬間にも楽しんで笑う」と、貴公子について紹介した。

また「胸がワクワクして緊張する。パク監督に心より感謝する。作品に参加することができて、ずっと幸せだった」とし、「不安が半分で期待が半分だが、作業中は楽しかった。役者として新しい領域に挑戦して、やり抜いた嬉しさは言葉で表現できない」と語った。

カン・テジュも映画出演は初めてだ。彼は「胸がワクワクして栄光だ。すべてのシーンを念を入れて撮影するため頑張った」とし、「頑張らないと、と思った。一生懸命に撮影したし、いいチャンスをくれてありがたい、と挨拶したい」とパク監督に感謝の言葉を伝えた。

Araは「現場で逆に力を得て、助けてもらった。感情に没頭する姿を見て実際のマルコみたい、と感じた。現場でスリルを感じた。ぜひ劇場で確認していただきたい」とカン・テジュを絶賛した。

またカン・テジュは「ボクシングシーンのため、韓国全国体育大会を準備するボクシング選手たちと一緒にトレーニングした。マルコはすべてのアクションがボクシングがベースだ。うまくなりたくて頑張って準備した。ランニングシーンも基礎体力に気を使ったおかげで、無事に撮影することができた」と、作品のための努力に言及した。

彼は同作への合流が決まった後、「嬉しい気持ちが一番大きかった。その次が不安感と負担感だった」とし、「マルコが凄絶な状況で、切実に生きていく。パク監督が僕の切ない眼差しを見つけて、信じて抜擢してくれたんじゃないかと思ったりする」と謙遜した姿を見せた。

キム・ガンウは「『どんな内容?』と考えた。僕はシンプルな映画が好きだ。同作はシンプルだ。だが、ジャンルを決めるには曖昧だ。単純に利益のため追って追われる」とし、「楽しかった。目的は単純だ。始まりから終わりまで、すべての登場人物が走る」と説明した。

「これまでやった悪役の中で、一番気に入った。ためらいがない」と自信を示した彼は、「ハン理事はよく言えば男らしい男で、悪く言えばサイコだ。迷わなくてよかった」と付け加えた。

Araは「この作品は挑戦だった」とし、「パク監督の作品に参加できてよかった。楽しくて興味津々な撮影現場だった」と満足感を示した。

彼女は「済州(チェジュ)で撮影する時は真冬だったし、タイでは暑い真夏だった。正反対の季節感が、作品でどのように表現されたのか楽しみだ」と伝えた。

同作は、韓国で6月21日に劇場で公開される。

記者 : ヤン・ユジン、写真 : ソン・イルソプ