ぺ・ヌリ「私の目にはあばたもえくぼ」でデビュー後初の主演に“親孝行ができたと思う”

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写真=ECHO GLOBAL GROUP
KBS 1TVの毎日ドラマ(月曜日から金曜日に放送されるドラマ)「私の目にはあばたもえくぼ」でシングルマザーのイ・ヨンイを演じたぺ・ヌリ。明るくてしっかりとしているところがヨンイにそっくりだった。ソウル江南(カンナム)区のTVレポート社屋で会ったぺ・ヌリは、「なかなか(作品から)出られません」と笑って見せた。

「私の目にはあばたもえくぼ」は、ぺ・ヌリがデビュー後初めて主演を務めた作品だ。それもなんと8ヶ月間撮影が行われる123部作、毎日ドラマの主演だ。ぺ・ヌリは「主人公は荷が重いんだ、責任も大きいんだと感じました」と話した。

そして「でもその分いいこともたくさんあります。視聴者が私の顔を覚えてくれました。放送が終わった今もそうですし、撮影の真っ最中だった時もそうでした。年配の方だけでなく、若い方も私に気づいて、『母を笑わせてくれてありがとうございました』と言われました」と明かした。

「私の目にはあばたもえくぼ」の視聴率は残念ながら視聴率20%を達成することはできなかったものの、地上波ドラマの視聴率ランキングで1位を達成した。ぺ・ヌリの家族たちの反応も熱かったという。

彼女は「母と父、姉はドラマにハマって、いつも討論していました。『ミリネ(ユン・チェナ)に提供したのはチャン・ギョンジュン(ペク・ソンヒョン)だと思う』『いや、チャ・ユニ(キョンスク)だろう』なんて(笑)。最初は家で家族に台本の練習を頼んだりしましたが、後半になると家で練習もできませんでした。セリフを聞いた姉に『あ、ネタバレされた』と言われたり(笑)。叔母や祖父、祖母も喜んでいました。サインも頼まれましたし。おかげさまで親孝行ができたような気持ちです」と喜んだ。

「私の目にはあばたもえくぼ」は、30年の伝統を持つコムタンスープ屋に登場した不良な嫁、何があっても言いたいことは言うシングルマザーのヨンイの2度目の恋、そして一時も穏やかな時はない訳あり家族のストーリーだ。

劇中イ・ヨンイは姑のオ・ウンスク(パク・スンチョン)とずっと喧嘩した。お互いを恨み、怒り、たくさん泣いた。感情的な消耗も多い撮影は簡単ではなかったはずだ。ぺ・ヌリは「体力的にすごく大変でした」と頷き、チョコレートやグミ、エナジーバーがこんなに役立ってくれたことは初めてでした。普段は好きでも罪悪感を感じながら食べましたが、今回の撮影では生きるためにいっぱい食べました(笑)」と明かした。

特に同じ控室を使った「私の目にはあなたもえくぼ」の俳優たちには実際の家族さながらの絆があった。ぺ・ヌリは「撮影現場が本当によかったです」と繰り返し話した。

当時について、「チーム別に同じ控室を使いましたが、チョン・ヘソン先輩が毎回食べ物を持ってきてくださいました。ほぼビュッフェのような感じでした。メイクをしていたりすると、先輩たちに紙コップを渡されて『これは早く食べなさい』と言われたりしました。私は『ありがとうございます。いただきます』と食べて(笑)。私は人に恵まれているなと思います」と振り返った。

さらに「ミリネがとてもかわいかったです。友達みたいな気もしましたし。最初からミリネが心を開いてくれて感謝していました。親しくなると、撮影ももっと楽しくなりました。ある時は、彼女のような娘がほしいとも思いました」と話した。

強そうでしっかりしているけれど、内面は弱いシングルマザーでコムタンスープ屋の嫁イ・ヨンイ。ぺ・ヌリが見つめるイ・ヨンイはどんな存在だったのだろうか。

彼女は「イ・ヨンイは劇中の年齢は私より若いけれど、人生の先輩です。家族中では間違ったこともいっぱいして、足りない部分もあるけれど、気後れしそうな場面でも堂々と自分の意見を話し、道理に外れたことには黙っていられません。それを見てこれが『母のパワー』なのではないかと思いました。こんな環境でも明るいところを見て本当にすごいと思いました」と話した。

結婚に対してはどんな風に思っているのだろうか。彼女は「現場で先輩たちが結婚をたくさんすすめてくれました。『結婚したらいいよ。安定感もあって、余裕もある』と。また『ヨンイみたいに行動したら夫の家族にたくさん褒められるでしょう』とも言われました(笑)。私も結婚を好意的には考えています。でも今回の作品をやってみたら、もう少しフィルモグラフィを積んでからしたいと思うようになりました」と率直に明かした。

ペ・ヌリのフィルモグラフィは毎年しっかりと満たされている。一番記憶に残っているキャラクターは何か聞いた。

彼女は「『太陽を抱く月』のチャンシルのことをよく言われますが、当時は本当に何も知らないまま演技をしたと思います。でも何も知らなかったからこそ、もっと新鮮で面白く見えたかもしれません。短いけれど記憶に残っている役は『親愛なる判事様』のミンジョンです。ソシオパスの演技をしましたが、記憶にたくさん残っています」と答えた。

「演技変身に対する渇望があるようだ」と聞くと、ぺ・ヌリは頷いた。彼女は「どうもある役割を演じていると、違う感じの役もやってみたくなるんです。今はヨンイとして長く生きてきたから『ザ・グローリー』の悪役みたいな演技もやってみたいと思っています。穏やかな癒し系のドラマで名言をたくさん残す役もして見たいですし」と希望を語った。

最後に彼女は「女優としてはヨンイのようにどんな状況がやって来ても賢く対処し、中身がしっかりとした女優になりたいです。ロールモデルはナタリー・ポートマンやマーゴー・ロビー、韓国の女優としてはソン・イェジン、コン・ヒョジン先輩です。様々なイメージが見せられる女優になりたいです」と目標を明かした。

記者 : ソン・ミンジュ