「百人力執事」Girl's Day ヘリ“20代最後の作品…今後どのように生きればよいか考えるようになった”

OSEN |

Girl's Dayのヘリが「百人力執事 ~願い、かなえます~」でペク・ドンジュそのものを見せ、有終の美を飾った。

MBCドラマ「百人力執事 ~願い、かなえます~」で、手が触れると故人と会話できる能力を持つ葬儀指導者ペク・ドンジュを演じたヘリが、キャラクターとの高いシンクロ率で作品の完成度を高めた。毎回、亡くなった人々の話に深く共感する姿で没入感を与えると共に、ペク・ドンジュの成長を細かく表現した彼女の熱演に好評が続いた。

特に毎回、死者の話を伝える役割を果たした彼女は、彼らと一緒に泣いて怒って笑って感動する幅広い感情を表現し、視聴者から共感を得た。このように「百人力執事」を牽引し、女優としてより一層成熟した姿を見せたヘリが、一問一答でドラマに関する質問に答えた。

―― 「百人力執事 ~願い、かなえます~」放送終了の感想はいかがですか?

ヘリ:私にとってとても意味のある20代の最後の作品が終わりました。多くの方々が「百人力執事」を一緒に見ながら応援し、泣いて笑って下さり、私にとってはとても意味深く、幸せな時間でした。

―― 放送が始まった時、「ヘリさんがこれまで披露したキャラクターとは異なる」という評価が多かったです。ペク・ドンジュ役を演じる時、一番重点を置いた部分は何ですか?

ヘリ:ドンジュが変化する過程をお見せしたいと思いました。最初にドンジュが能力を知った時は避けたい、逃げたいという気持ちが大きくて、亡くなった人たちの願いを聞くことも仕方なくやっている感じでした。でも、亡くなった人たちに会って彼らの事情を聞きながら、自分の能力がその方々に少しですが力を与えることができて、自身の存在が彼らの役に立つことに気づきます。そんなドンジュの変化に説得力を持たせたいと思いました。

―― 劇中、死者の願いを叶える葬儀指導士として故人に会い、様々な話に接しました。一番記憶に残っているエピソードは何ですか?

ヘリ:第4話に登場するソ・ガン(ホン・ナヒョン)の話を挙げたいです。ガンと会う前と後を比べると、ドンジュの亡くなった人々に接する態度が変わっています。ドンジュがガンの話に深く共感したことで、亡くなった人たちに対する態度が変わったのです。ガンの事情に深く共感することで、亡くなった人たちに心から接する葬儀指導士の姿を見せ始めたと思います。

――ドラマの中で一番記憶に残っているシーンや自身が考える名シーンはありますか?

ヘリ:最終回に父と会うシーンが一番記憶に残るシーンではないかと思います。故人たちに会って彼らの話が「私の話になるかもしれない」と思いましたが、それが本当に私の話になった時は、また違う気持ちになりました。ですので台本を初めて見た時から撮影する時までドンジュとしてとても心が痛かったです。ドンジュの能力に心から感謝する瞬間でもありましたし、そのシーンをたくさん思い出します。

―― 今作では特に涙を流すシーンが多かったようです。演技しながら精神的に消耗したと思いますが、いかがでしたか?

へり:そうですね。演技しながらも、私たちのジャンルの特性上、泣くシーンや深い感情を表すシーンが多かったです。私が作品の中でひたすらドンジュになって演技する時は、その話に深く共感していたので感情を表現することはそんなに難しくなかったと思います。むしろ私が台本で見た時よりも、現場でもっと感情がこみ上げてきて、予想できなかった悲しみが押し寄せてくる時の方が大変でした。例えば、第12話のソラ(チュ・イェリム)のエピソードでは、ドンジュがソラにしてあげられなかったことを話し、ジュノ(キム・ハオン)まで思い出しながら「テヒに言ってあげられることがない」と言うシーンがあります。その時、私が考えていたよりも悲しくなって、心の中で「ドンジュがこれだけ大変なんだな」と感じられて胸が痛かったです。また、第13話のソハのエピソードの時は故人ともっと近かったイルソプチーム長(テ・インホ)もいらっしゃるので、現場で「私が泣いたらチーム長がもっと大変になりそうだ」と感じて一生懸命に我慢した記憶があります。

―― ドンジュとテヒのロマンスが特に視聴者から愛されました。相手役のイ・ジュニョン(U-KISSのジュン)さんとの共演はいかがでしたか?

ヘリ:とても良かったです。イ・ジュニョンさんが私より年下なのに、本当に思慮深い人でかなり助けてもらいました。演技していた時の良い記憶がたくさんあります。何より「ジュニョン」と呼ぶ時より「テヒ」と呼んだ時の方がもっと合っている感じがするほど劇中の役そのものの姿で現場に来てくれて、とてもありがたかった記憶があります。最初からジュニョンはテヒだったと思います。

―― イ・ジュニョンさんの他にもイ・ギュハンさん、ソン・ドクホさん、テ・インホさん、オ・デファンさん、パク・スヨンさんまで、多数の先輩俳優とのシーンが多かったですが、現場の雰囲気はいかがでしたか?

ヘリ:現場の雰囲気は本当に良かったです。出演者の中で私が一番若い方でしたが、逆に先輩方が現場の雰囲気を盛り上げる役をしてくれました。以前なら、私が「雰囲気をもっと良くしよう」と思ったはずですが、むしろ先輩たちがもっとムードメーカーの役割をしてくださって、本当に良い雰囲気の中で撮影することができました。特に劇中、父親として出演したパク・スヨン先輩は、私と初めて撮影した日にワインをプレゼントしてくれました。私がドラマの撮影をしながらこのようなプレゼントをもらったのは初めてで、とても嬉しくてありがたかったです。多分ちょうどその時、私が誕生日だったので祝ってくださったのだと思いますが、この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいです。また私はオ・デファン先輩とのシーンが多かったのですが、演技をしながら悩んだことや難しい部分についてたくさん質問したんです。その度に先輩がありがたくもきちんと教えてくださって、すごく力になりました。

―― ドラマの前後で変わった点はありますか?

ヘリ:私の個人的な部分ですが、年齢とも関係があると思います。今は私の20代が終わる時ですので「私がこれからどんな態度で生きなければならないのか」「どんな態度で仕事をしたら、より良い人間になれるのか」という悩みを持っている時期です。私が持っていた曖昧だった基準に確信を持たせるため、色々と考えています。今作が生と死に関するドラマだったので、よりそんなことを考えた気がします。また「ドンジュのような能力を持った人が本当に存在してほしい」という願いも生じました。「どこかにはいるんじゃないかな?」という願いです。

―― ヘリさんにとって「百人力執事 ~願い、かなえます~」はどんな作品として記憶に残ると思いますか?

ヘリ: 私が多くの過程を試みた作品だと思います。このドラマを撮影しながら、他のドラマを撮影した時とは少し違う様々な試みをしてみました。その中で私にとって役立ったことももちろんありましたし、私を苦しめた瞬間もありました。そのような過程を経験しながら様々なことを学ばせてもらった作品ですので、より長く記憶に残ると思います。

―― 最後に視聴者へ一言お願いします。

ヘリ:私は視聴者の方々の反応を熱心に見る方なので、視聴者の方々がどれだけ愛してくださり、どれほど楽しく見てくださったのかよく知っています。ですので本当に感謝していると申し上げたいです。皆ドンジュがこれから幸せになることを祈ってくれているようですが、私も同じです。私たちのドラマをご覧になって共感し、泣いて笑ってくださってありがとうございます。私もドンジュでいた時間は幸せでした。ありがとうございます。3度、ありがとうございます!

記者 : パク・パンソク