「ヒョンジェは美しい」ソ・ボムジュン、役との共通点語る“ドラマを見ていた家族が勘違いも”【ネタバレあり】

OSEN |

※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=@star1

2021年、JTBC「わかっていても」でドラマデビューを果たした新人俳優ソ・ボムジュン。デビューから約1年でSBS「人気歌謡」のMCに抜擢され、ホットなスターに浮上した彼は、KBS「ヒョンジェは美しい」で世間知らずの末っ子イ・スジェ役に扮し、人気を博した。そんなライジングスターソ・ボムジュンに、今後の抱負を聞いてみた。

――KBS「ヒョンジェは美しい」で末っ子のイ・スジェ役に扮して熱演を披露した感想を教えてください。

ソ・ボムジュン:“熱演”と表現してくださるなんて……とても恥ずかしいのですが、それでも「熱烈に演技した」という意味は合っていると思います。本当に一生懸命に演技しました。寒い冬に初めてスジェに会ったのですが、もう半年が過ぎて夏になりました。スジェと長い間共にしながら、劇中のスジェの行動のせいで視聴者の方に嫌われたりしました。しかし、最近ではスジェのニックネームが「ヒョンジェは美しい」の「クムチョギ(問題児)」になりました。目覚ましい発展ですね。僕もまるでオ・ウニョン先生になったかのような気分で、スジェの心と行動について考えるようになりました。スジェの成長痛を共有しながら、一緒に成長している気分です。

――ドラマの開始当初と今の心構えはずいぶん変わったと思います。

ソ・ボムジュン:そうですね。スジェと一緒に成長しているという言葉がぴったりです。これからはスジェがさらに成熟するんです。スジェの本心を視聴者の皆様にもっとお見せしたいです。おそらくこの部分は俳優のソ・ボムジュンとスジェが一緒に努力しながら解決しなければならない問題だと思います。

――ドラマの中のスジェと現実のソ・ボムジュンさんは似ていますか?

ソ・ボムジュン:スジェは一度決めたらそれを押しつける面があります。僕もスジェのように何かを決めたら最後までやり遂げないと気がすまない部分は似ています。その代わりにスピードがかなり違います。スジェはまず、決定するのも速いし、行動に移すのも速いです。でも、僕は何かを決めたり、実行に移したりする時、沢山悩みます。悩んだ末に下した結論が確固たるものになれば、その時はスジェのように最後まで突き進む性格ですので、他の人には寛大なのに、自分に対してはとても厳しいです。そして一番似ているところは家の中で、親と姉と仲が良いことです。優しいところが似ています。以前、家族が「ヒョンジェは美しい」をつけてそれぞれ仕事をしていたそうです。その時、劇中でスジェが「ただいま。お母さん」と挨拶したら、そのセリフを聞いて家族が皆本当に僕が帰宅したと思って振り返ったそうです。ハハ。その時が僕とスジェの一番似ている瞬間に挙げられます。

――自身が演じるキャラクターですが、絶対に理解できないところはありますか?

ソ・ボムジュン:今はスジェを理解して受け入れていますが、最初は僕としても想像できなかったことがあります。両親をだまして偽の結婚をして、マンションを貰ってジムをつくるという行動は、第3者が見たら理解できない悪い行動じゃないですか。スジェはたくさん反省して成長しなければならない人だと思います。ただ、彼を劇中人物として理解して受け入れるため考えてみると、このことについてスジェが軽く考えたわけではないんです。慎重に考えて、10億ウォン(約1億円)を貰ってジムを開いて親に返すというスジェだけの計画があったのです。騙すことは悪いことですが、それでもやり遂げるという自身への信頼が強かった人で、今その信頼が崩れて、成長痛を経験していると思います。信頼についての罪悪感も大きかったはずです。

――相手役のチェ・イェビンさんとのケミストリー(相手との相性)もよかったです。

ソ・ボムジュン:初めて会った時から(チェ)イェビンとは気が合ったと思います。2人とも情熱を持ってたくさん話をして、一緒に練習もしていつも一緒に悩みました。メイキングをご覧になればお分かりになると思いますが、笑いが絶えませんでした。最近はイェビンと感情が激しくなるシーンが多かったです。会うと泣くシーンが多かったのですが、そのためか、今は現場で会って軽くセリフだけ合わせてみて、撮影に入って目を合わせると、お互いへの信頼が感じられます。今までの感情が積み重なっているのが感じられて、ケミストリーも良くなって、絆も強くなったと思います。何も言わなくても目を見るだけで慰め合える感じがして、更に感情表現ができると思います。

――ドラマだけでなく、SBS「人気歌謡」のMCとしても活躍されていますのでファンも増えたと思います。

ソ・ボムジュン:ファンの皆さんがコメントもたくさん送ってくださっています。以前はどう受け入れるべきか分かりませんでしたが、今は歯茎が見えるほど笑っています。とても感謝していて、幸せです。

――記憶に残っているコメントはありますか?

ソ・ボムジュン: SBSの「なぜオ・スジェなのか」というドラマがあるじゃないですか。あるファンの方が「うちのスジェ、隣のスジェお姉さんに半分だけでも学ぼう。行って学んでこい」というコメントをつけました。「隣のスジェは偉いのに、うちのスジェはどうしたんだ、しっかりしろ」と言ってくださったんです。こういったセンスのあるコメントに毎回驚いています。

――街中を歩いていても、道端でよく気づかれるのではないですか?

ソ・ボムジュン:飲食店に行くと、おばさんたちが詐欺に遭って可哀想だと心配してくださいます。飲み物のサービスもくださいます。僕を本物のスジェだと思うほど、ドラマを楽しくご覧になったからこそ、こうおっしゃってくださるのでしょう。やりがいがあって、ありがたくて、慣れない気分でした。もっと頑張らなきゃという気もするし、ファンの皆さんのコメントや反応を全部見て、もっと良い姿をお見せしなければならないと思います。

――デビューする前、ある番組で尊敬している俳優のユ・ジテさんに会ってその場で演技を披露し、目を輝かせた姿も本当に印象的でした。その時の自分を振り返ってみて、どうですか?

ソ・ボムジュン:昨日より成長した今日を生きるために努力するソ・ボムジュンは、(今も昔も)同じだと思います。絶えず悩んで、努力してきましたので、少しでも成長できたのではないかと思ったりします。あの時、ユ・ジテ先輩が「台詞が言葉になる過程が大変かもしれない」と言ってくださいました。当たり前のことが難しく感じられる時があるということです。先輩の言葉を忘れずに、最近では撮影が始まる前まで、そのキャラクターと状況について絶えず考えます。撮影が始まると、そのような考えはすべて吹き飛ばしてその状況の中で自然に話そうとします。また「どんな道でも近道はない」という話もしてくださいましたが、それだけ一つ一つ頑張っていかなければいけないと思います。最後にユ・ジテ先輩が「俳優はカッコよくならなければならない」というお話もしてくださったんです。今は僕も俳優として少しカッコよく見えるか、お聞きしたいです。

――幼い頃から俳優を目指していたのですか?

ソ・ボムジュン:元々の夢は神父でした。小学校4年生の時から中学3年生までかなり長い間の夢でしたが、その時はただ幼心で壇上にいらっしゃる神父様たちが本当に素敵に見えたようです。そうするうちに、姉の影響で演劇とミュージカルを見始めました。初めて見た時、夢のような世界が広がっていました。背もたれに背中も付けられないくらいすごく没頭して見ました。演技をしている俳優さんたちが一番幸せそうでした。カーテンコールの時の感動が僕にまで伝わってきました。多分、その時から(俳優という夢が)始まったんじゃないかと思います。

――音楽番組のMCとしてダンスも披露しましたが、難しくはなかったですか?

ソ・ボムジュン:音楽番組のMCは本当に別世界でした。初めて衣装を着た時、ダンスを学んだ時、メイクをしてもらった時、毎回驚きました。事前収録の際に、カメラのタリーランプ(撮影中のカメラの赤いランプ)を探して見なければならないという話は聞いたのですが、実際にやってみたら難しかったです。それでも、何度も収録していくうちに慣れました。覚えてはいないのですが、自然にウインクもしていました(笑)。「人気歌謡」のMCをしながら、歌手と俳優は違うようで似ていると感じました。その中で学んだことが本当に多いです。歌手の皆さんを見ながらすごいなと思って尊敬するようになりました。先日、観覧が始まって、僕にもファンに会う機会ができました。大切なファンレターを読んでいると、一生懸命に頑張って、良い姿で恩返ししなければならないと思うようになります。

――スケジュールがない日はどうやって時間を過ごしていますか?

ソ・ボムジュン:休みの日には運動をしたり、病院にも行ったり、台本を見ながら過ごしています。他の作品もたくさん見ます。最近では撮影が多くて見たい作品がたくさん溜まっています。以前はフェンシングと乗馬を習っていましたが、最近は趣味といえるものがありません。ユン・シユン先輩も僕に趣味が何か質問されたので、こう答えたら先輩が昔の自分を見ているようだと言っていました。その後は、休みの日にはボクシングも一緒に行こうと誘ってくれて、登山にも連れて行ってくれました。本当にありがたいですし、楽しかったです。

――デビュー1年が過ぎたばかりの新人俳優として、これからどんな俳優に成長したいですか?

ソ・ボムジュン:作品でも日常生活でも、ずっと思い出して、会いたいと思われる俳優になりたいです。そのためには俳優のソ・ボムジュンも、人間のソ・ボムジュンも全部愛されなければならないと思います。いつも感謝できる人、謙遜して人に良い影響力を与える人になるために努力します。

記者 : パク・スンヒョン