“ボーイズグループの絶対強者”であるHYBEが、“ガールズグループ名家”というタイトルまで手に入れた。

HYBEはBTS（防弾少年団）とSEVENTEEN、TOMORROW X TOGETHER、ENHYPENなど、K-POPを牽引するボーイズグループを誇っている。ここに昨年迎え入れたfromis_9に続き、今年はLE SSERAFIMとNewJeansを相次いで成功させ、ガールズグループのラインナップまで完璧に固めた。ボーイズグループとガールズグループ両方が活躍し、HYBEはよりバランスの取れた翼を広げることになった。

SOURCE MUSIC所属のLE SSERAFIMは、HYBEで初めてデビューさせるガールズグループとして注目されてきた。SOURCE MUSICは2019年、HYBEの前身であるBig Hitエンターテインメントが買収したことにより一つの家族になった。LE SSERAFIMはGFRIENDで中小エンターテインメント会社の神話を書いたSOURCE MUSICとHYBEが手を取って初めて披露するガールズグループという点で、しっかりとしたコンテンツを期待させた。ここにIZ*ONE出身の宮脇咲良とキム・チェウォンが合流し、デビュー前から全世界のK-POPファンの注目を集めた。

LE SSERAFIMに対する熱い関心はデビューと同時に成績で立証された。LE SSERAFIMのデビューアルバム「FEARLESS」は先行注文数が38万枚、初動売上（発売日基準1週間のアルバム売上）は30万7450枚を記録し、5月9日基準で歴代ガールズグループのデビューアルバムの新記録を作った。当時デビューアルバムで初動30万枚を突破したガールズグループはLE SSERAFIMが史上初めてだった。

同名のタイトル曲は5月3日、Spotifyの「グローバルトップ200」で171位に初チャートインし、歴代ガールズグループのデビュー曲として最短期間のチャートイン記録を作った。また「FEARLESS」のミュージックビデオは今年デビューしたガールズグループの中で最短期間で再生回数1,000万回を突破、最短期間で1億回突破という記録を立てた。

LE SSERAFIMはHYBEの成功方式が最も輝いたチームだ。メンバーたちの考えが込められた音楽とグローバルファンダムプラットフォームを活用したファンとのコミュニケーション、韓国国内外の市場の同時攻略、細かく企画されたコンセプトなど、HYBEが長年積み上げてきたノウハウがこのチームを通じて花咲いた。おかげでHYBEは、LE SSERAFIMのローンチと同時にガールズグループ市場の“新興強者”として位置づけられた。

このような良い雰囲気を受け継ぎ、7月にはHYBE傘下の新レーベルADORに所属したNewJeansが続いて公開された。元SMエンターテインメントの取締役で、ADORの代表になった「ミン・ヒジンのガールズグループ」と呼ばれたNewJeansは、デビュー直前までチーム名はもちろんメンバー数、ビジュアル、コンセプトなど何一つ公開されず、K-POPファンの好奇心を刺激した。そうして先月22日、デビューアルバムの最初のタイトル曲「Attention」のミュージックビデオを電撃公開。NewJeansはジャブを飛ばす前に、ずっしりとしたカウンターパンチで音楽界に新鮮な衝撃を与えた。

デビューしてからまだ一ヶ月も経っていないが、NewJeansが立てた記録はすでに“脱新人級”だ。デビューアルバム「New Jeans」は初動売上31万1,271枚を記録し、LE SSERAFIMの初動新記録を破った。アルバムに収録された4曲ともに韓国国内の音楽配信チャートの最上位圏にランクインし、音源市場も制覇した。

NewJeansは普通、アイドルグループがデビュー曲一つにすべてのプロモーションを集中する中、果敢にトリプルタイトル曲を掲げた。そして彼女たちは成功を収めながら既存のK-POPの公式を揺らがせた。予告映像がない、3つのタイトル曲、8編のミュージックビデオなど、HYBEとADORは自分たちの確立した成功の公式を変奏しながら、もう一つの成功事例を残した。

“ガールズグループ市場の強者”として浮上したLE SSERAFIMとNewJeansは、HYBEレーベルズ所属ということに加えて興味深い点が多い。NewJeansのメンバーたちは、ADOR設立前のSOURCE MUSICの練習生としてキャスティングされ、トレーニングを受けてきたという。1つのレーベルで「姉妹グループ」になる可能性もあった2チームが、それぞれ異なるレーベルで“善意の競争”を繰り広げる関係になったのだ。

HYBEは美しい競争を繰り広げてガールズグループ市場の規模を大きくしている2つのチームで注目を集めている。HYBEの株価はNewJeansのデビューを起点として上昇し、歴代ガールズグループが作った記録を2チームが抜きつ抜かれつの競争により破っている。また同時期に相反した戦略で成功を収め、HYBEはより幅広い必勝戦略を駆使できるようになった。