キム・サンギョン&イ・ソンビン、映画「空気殺人」実話を描いたストーリーを熱演“使命感を果たしたい”(総合)

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写真=マイデイリー DB
加湿器殺菌剤事件という実話を描いた映画「空気殺人」で、俳優のキム・サンギョン、イ・ソンビンなどが心を込めた熱演を披露する。

8日午後、ソウル龍山(ヨンサン)区CGV龍山アイパークモールで、映画「空気殺人」のマスコミ向け試写会及び記者懇談会が行われた中、演出を務めたチョ・ヨンソン監督とキャストのキム・サンギョン、イ・ソンビン、ユン・ギョンホ、ソ・ヨンヒなどが出席した。

同作は、春になると現れ、夏になると消える死の病気、空気に乗って韓国に死をもたらした殺人武器の実体を暴くための死闘を描く。

映画「ソウォン 願い」「トンネル」などの原作者である作家のソ・ジェウォンの小説「菌」を原作にして制作し、演出を手掛けたチョ・ヨンソン監督が長い間、徹底した資料調査と検収を経てシナリオを完成させた。

作品の背景になった加湿器殺菌剤事件は、肺疾患被害者が約100万人も発生した、生活用品の化学物質の乱用による世界初の環境保健事件として記録された、韓国史上最悪の化学惨事だ。殺菌剤を人が直接吸引するタイプは加湿器殺菌剤が唯一で、このようなタイプの製品が世界初であり、唯一韓国でローンチ・流通され、約1000万個が販売され、家庭の必須品になっただけに、当時衝撃的な事件だった。原因さえ知らなかった被害者が多く登場し、実態が明らかになった中、より衝撃的だった事実は、企業は人が死ぬ可能性があるという事実を知っていながらもこれを黙認し、これを国は許したという事実だ。映画の公開により再び国民的な関心を集めるものと予想される。

この日、チョ・ヨンソン監督は「申し訳ない気持ちもある。私がすべての内容を描くには事件の発生期間がとても長かったため、被害者の方々に迷惑をかけるのではないかと心配になる。多くの方々に関心を持っていただきたい。また、二度とこのような映画が出てはならないと思う」と心境を述べた。

続いて「この映画を完成するまで、6年がかかった。実話を描いた別の作品のように、悲しみを中心に描こうと思ったけれど、調査すればするほど怒りが湧き上がった。必ず制作すべきだと思いながら取り組み、無事に完成した。我々みんなの話だと思っていただきたい。私たちが見守っているというメッセージを伝えたかった」と強調した。

キム・サンギョンは「1級機密」「殺人の追憶」など実話をモチーフにした映画で頭角を現した俳優だ。そんな彼が「空気殺人」で、原因を知らない肺疾患で家族を失い、事件を暴く医師のチョン・テフン役を演じ、再び心を込めた熱演を繰り広げた。

彼は「この映画は意味のある映画だ」と、高い作品性に言及した。続いて「俳優の方々も最善を尽くし、監督にもお疲れ様と伝えたい」と付け加えた。

また、彼は「僕は実話をモチーフに制作された作品に出演する、代表的な俳優になりそうだ。運命だなと思った。年も重ねたので、これが神様が僕に与える役割かもしれないと思った」とし「実際の事件の被害者、被害者の家族の方々が存在するので、その方々の痛みを完全に伝える方法に集中し、事件を暴く部分の客観性に気を配った。ほとんどが被害を与えた人が被害を被った人に、その痛みの大きさについて説明してほしいと言うんじゃないだろうか。政府の方々に関心を持っていただきたいと思う」と述べた。

イ・ソンビンは劇中、姉の死によって検事から弁護士になったハン・ヨンジュ役に扮し、率直で決断力のあるキャラクターを演じた。

彼女は「この作品で先輩たちと共演できるという事実だけでも光栄だと思った」とし「長い時間を経て、いよいよ『空気殺人』が公開される。忘れてはいけない話だ」と語った。

続いて「シナリオを読んだ時、心を泣かせる何かが感じられた。被害者の一人一人の感情と事情、この事件を暴こうとする真の気持ちが、私の心を動かした」とし「意味のある作品で、このような機会は珍しいので、挑戦したかった。監督が私に作品に関する資料をたくさんくれたけれど、それを勉強しながら使命感を抱いた。この作品への出演が、私の人生にとっても大きな財産になると思った」と、映画が持つ意味を強調した。

ユン・ギョンホは、加湿器殺菌剤の製造会社オトゥのソ・ウシク課長役を演じた。彼は「僕たちが頑張って準備した作品が、観客の皆さんに誤解なしに、うまく伝わってほしい」とし「俳優の演技的な欲心は捨てて、作品に迷惑をかけない上で、映画的な面白さも考えながら演じた」と使命感を示した。

ソ・ヨンヒはテフンの妻であり、ヨンジュの姉のハン・ギルジュ役に扮し、リアルな演技で観客たちの共感を引き出す予定だ。

「空気殺人」は、韓国で4月22日に公開される予定だ。

記者 : キム・ナラ、写真 : ハン・ヒョクスン