対面コンサート直前!BTS(防弾少年団)、コロナ禍にも止まらない進化と挑戦…他では見られない魅力に迫る

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写真=BIGHIT MUSIC
BTS(防弾少年団)のコンサートには、他では見られない魅力がある。“挑戦”“新しい試み”、そしてその結果で生まれ変わる“進化”だ。

BTSはデビュー後、毎年コンサートを開催して世界中のファンに会ってきた。2020年に予定されていたワールドツアー「BTS MAP OF THE SOUL TOUR」が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になったが、彼らは不可抗力の状況でも止まらずに、自分たちができることを探して試みた。このような挑戦は、コンサートで最も輝くことになった。

彼らのコンサートは、予想だにしなかった“アンタクト(非対面)時代”の到来にも、継続的に進化し発展し続けた。その始まりは、公式YouTubeチャンネル「BANGTANGTV」を通じて行われたオンラインストリーミングフェス「BTS ONLINE CONCERT WEEKEND(以下、BANG BANG CON)」である。


コロナ禍に誕生した「BANG BANG CON」…ARMY BOMBで世界をひとつに

「BANG BANG CON」は2020年4月18日と19日、それぞれ12時間ずつBTSの過去のコンサート映像を無料で公開する形式で展開された。2日間にわたり計8部で構成され、これまで開かれたさまざまなコンサートやファンミーティングの模様を配信した「BANG BANG CON」は、突然訪れたコロナ禍に、世界中のファンがタイトル通り自分の部屋でBTSの公演を楽しむことができるようにした、画期的なイベントだった。

さらに、ファンにより一層コンサートの臨場感が味わってもらえるように、グローバルファンコミュニティWeverseを通じて、ペンライト“ARMY BOMB”を連動する新しいシステムを提供した。公演を見ながらWeverse内のBluetooth機能と連動させると、ARMY BOMBの色が映像のオーディオ信号によってリアルタイムで変わり、まるで会場でコンサートを楽しんでいるかのような雰囲気を味わえるようにした、ファンのための新しいシステムだった。

当時、米メディアのCNNは「BANG BANG CON」を前に「BTSが無料コンサートシリーズを開催する。ツアーが延期されたものの、彼らは楽しさをプレゼントすることを続ける」と報じ、米ビルボードも「今すぐに私たちの目の前で、魔法のようなライブ公演を開催することはできないが、次善策を見せてくれる予定だ」と伝えた。

「BANG BANG CON」は2日間で再生回数が5,059万回を記録し、最大同時接続者数は224万人を超えた。世界162の国と地域で、約50万個のARMY BOMBが連動され、BTSは“アンタクト時代”に新たな公演文化を生み出したと評価された。


BTSの部屋に招待…6つのマルチビューで誕生した新しいコンサート

「BANG BANG CON」は「BANG BANG CON The Live」に発展した。2020年6月14日、約100分間オンラインで開かれたこの公演は、彼らの初オンラインライブストリーミング公演だった。ここでは“BTSの部屋にファンを招待する”というコンセプトのもと、7人が多彩なステージを移動していくなど、オンラインコンサートに特化した演出で、ファンの目を楽しませた。計5つの部屋と2つのステージに廊下まで配置され、実際の部屋に入っていくような感覚が演出された。

「BANG BANG CON The Live」の核心は“マルチビュー・ストリーミング・システム”だった。これは、決められた1つの画面だけでなく、同時に再生される6つの画面から、見たい画面を選ぶことができる技術で、オンラインコンサートで感じる単調さから抜け出し、ファンの選択肢を広げることで、部屋でも会場の臨場感を味わえるようになった。

この公演でもARMY BOMBの連動技術が採用され、直接会えないファンの残念な気持ちをなだめた。その結果、最大同時接続者数は約756,600人に到達し、BTSはオンライン公演でも新たな可能性を提示したと評価された。また「最も多くの視聴者が見たライブストリーミング音楽コンサート」のギネス世界記録も更新した。


「BTS MAP OF THE SOUL ON:E」は驚きのスケール…BTSと最先端技術の相乗効果

BTSは「BANGBANG CON The Live」の4ヶ月後である2020年10月、「BTS MAP OF THE SOUL ON:E」で戻ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、BTSは再び挑戦に出た。

「たった1つ(ONE)しかないオンラインエディション(ONline Edition)公演」という意味の「BTS MAP OF THE SOUL ON:E」では、BTSだけが見せることができるパフォーマンスを最高のクオリティで披露するため、4つの大型ステージが準備された。「BANGBANG CON The Live」と比べ8倍の製作費が投入され、拡張現実(AR)や強化現実(XR)など、最先端の技術が融合されたこの公演には、オンライン公演が実現できる最もダイナミックな演出が総動員された。

観客は、異なる4つの大型公演会場で繰り広げられている公演を観覧しているような気分を味わうと共に、先端技術が融合したステージを4K/HDの高画質で鑑賞し、実際に会場にいるような感覚で楽しむことができた。「BANGBANG CON The Live」に続いてマルチビューでの配信も行われ、見たい画面を選択して公演を観覧。BTSは華やかで壮大なステージで世界中のファンを一つにした。2日間、191の国と地域で合計99万3,000人が「BTS MAP OF THE SOUL ON:E」を観覧した。

さらに、より多くの観客がパフォーマンスを楽しむためにディレイストリーミング(終了後の再配信)も設け、日本では映画館で公演を楽しむことができるライブビューイングも実施された。


感動の対面コンサート!「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE」シリーズ

BTSは昨年10月、新しいツアーシリーズ「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE」の幕を開けた。スタートはオンラインコンサートだった。「BTS MAP OF THE SOUL ON:E」以降、約1年ぶりに準備したコンサートで、タイトルを「Permission to Dance」に定めただけに“ダンスは心のままに、誰かの許可なしに思いっきり踊ってもよい”という、コンサートの中心となるメッセージを全世界に広めた。

「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE」は昨年11月末~12月上旬、米・ロサンゼルスで開催された「PERMISSION TO DANCE ON STAGE – LA」を経て、今月10日に開催される「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE – SEOUL」につながっている。

「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE」と「PERMISSION TO DANCE ON STAGE – LA」は、オンラインとオフラインそれぞれのメリットを最大化し、物足りなさを最小限にした。

「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE」シリーズでは、大型スタジアムコンサートの壮大な規模と臨場感をそのまま伝えるため、大型LED画面が設置された。対面公演を望んだがコロナ禍でやむを得ずオンラインで行われた「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE」では、スタジアムの巨大なステージセットを画面でも体験できるようにした。

新たに導入された「Visual Effect View(VEV)」サービスは、オンラインで行われた観客の物足りなさを十分に埋めた。VEVは、VJソース、歌詞のグラフィック、中継効果などが組み合わさった画面を通じて、実際の会場でしか見られないLEDの中の効果が、オンラインの画面にもそのまま実装される技術だ。

続いて2年ぶりの対面コンサートだった「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE - LA」で、大型LEDは観客とコミュニケーションをとる公演の醍醐味を生かすのに大きな役割を果たした。BTSとファンのエネルギーが爆発したロサンゼルス公演は、「Permission to Dance」の歌詞が現実になる、夢のような瞬間だった。

BTSは10日と12~13日、ソウル蚕室(チャムシル)総合運動場主競技場で行われる「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE - SEOUL」をもう一つの感動の瞬間にする。2019年10月、「BTS WORLD TOUR LOVE YOURSELF:SPEAK YOURSELF THE FINAL」以降、約2年半ぶりに韓国で行われる対面コンサートであるだけに、ステージ演出と構成は公演を観客に最も効果的に伝えることに焦点を当てた。大型LEDは個性的なデザインで製作され、曲ごとに差別化したシーンを生み出す予定だ。

ソウル公演もこれまでの公演と同様、オンラインをはじめ、様々な形式で楽しめるように準備されている。公演会場を訪れることができない全世界のファンのために、初日(3月10日)と最後の日(3月13日)はWeverseで生配信され、12日の公演はライブビューイングを通じて全世界に生中継される予定だ。また、ファンが公演の思い出を長く記憶できるよう、さまざまな公演グッズも公開された。

BTSは今回のソウル公演を通じて、オン・オフライン同時開催の真髄を見せるため、準備に邁進している。

記者 : ファン・ヘジン