アーティストちゃんみなが語るK-POPの魅力「ゆくゆくは韓国で活動してみたい」
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10月13日に約2年ぶりとなる3rdアルバム「ハレンチ」をリリースしたちゃんみな。韓国の母と日本の父のもとに生まれ、日本語、韓国語、英語のトリリンガルラッパー&シンガーである彼女は、共感を呼ぶ歌詞で若者から絶大な支持を受け、“Z世代の歌姫”とも呼ばれている。今回は、そんなちゃんみながアーティストを目指すきっかけとなったK-POPについて話を聞いた。
Vol.1 ― 韓国をルーツに持つラッパー/シンガーちゃんみな、ニューアルバム「ハレンチ」ではJ-POPを意識!セルフプロデュースの背景にはG-DRAGONへの憧れも
ちゃんみな:私はK-POPを聴いて育ってきたんですけど、BIGBANGは絶対に外せませんね。G-DRAGONさんは今でも大好きでリスペクトしています。2006年あたりから2012年のK-POPは殆ど大好きで、例えばFTISLANDも大好きだし、Brown Eyed Girlsも大好きで、小学生の時は「Abracadabra」でずっと踊ってました。めっちゃ好きだったのはイ・ヒョリさんで、超世代でした。「Chitty Chitty Bang Bang」なんかもうめちゃくちゃ好きですね。元2NE1のCLさんも大好きで、私は彼女がいたから女性ラッパーってかっこいいんだって思ったんですよね。
――他に音楽的に強い影響を受けたアーティストはいますか?
影響を受けたのはEPIK HIGHのTABLOさん。彼が書く詩は美し過ぎるんですよね。あと、Jay Park(パク・ジェボム)さんもそうですね。彼は昔から曲がおしゃれでかっこよくて、すごく影響を受けています。あとTEDDYさんはめちゃくちゃ尊敬しています。作曲家ですけど、TEDDYさんが書く曲は全部素晴らしいんですよ。すごくオタクっぽいことを言うと、彼の曲は全てが最新なんですよね。おしゃれなものを新しく作り出してるし。絶対に一回は会ってみたい人です。
アーティストから見たK-POPの魅力
――現在、世界中のファンを夢中にさせているK-POPですが、アーティストとして見たK-POPの魅力はどんなところにあると思いますか?ちゃんみな:やっぱり思い切りがいいからじゃないですかね。思い切りがいいし、気持ちいいですよね、見ていて。それに、本人たちの努力が半端じゃないです。あとはやっぱり本人たちに作曲をやらせるところですよね。日本にはあまりないじゃないですか、作詞、作曲を本人たちにやらせるっていうのは。そこがすごく面白いと思います。だってそっちの方が独創的だから、差別化もできるし。本人たちにもすごくいいことだと思うんですよね。もし本人がアイドルをやめたとしても、もしくは周りの大人たちがいなくなっちゃったとしても、本人が曲を書けたら問題ないっていう。曲が書けるって強みじゃないですか。だから作曲ができるし、させるし、するっていうのはすごいことだなと思います。
――最近ではガールクラッシュ(女性が見てもカッコいい女性)な魅力をもつK-POP女性アーティストが多いです。ちゃんみなさんがカッコいいと思うアーティストは?
ちゃんみな:Jessiさんはめちゃくちゃカッコよくて、大好きです。あとはキム・ヒョナさんもガールクラッシュだと思いますね。MAMAMOOも大好きです。この前、フィーチャリングしたジェイミーもそうですし。彼女はすごく知的な方ですね。
――今後、コラボしてみたい韓国アーティストがいれば教えてください。
ちゃんみな:CLさんですね。いつか叶えたいなとは思っています。あ、TEDDYさんも! 彼とは絶対コラボしたいですし、共作してみたいですね。でも(曲を)任せたくもあります。どういうアプローチをしてくるんだろうというのがすごい気になっちゃいますね。実は私、当初は韓国で活動する予定だったんですよ。けど、なんかちょっと違うかもしれないと思って。
――何か理由はあったんですか?
ちゃんみな:なんでかと言うと、その時に韓国で「UNPRETTY RAP STAR」が流行っていて、韓国で女性ラッパーが一気にたくさん出てきたんですよね。その中に私が出ても、今は埋もれちゃう気がすると思ったんですよ。それに私、せっかく日本語もしゃべれるのに日本語ではまだ何もやってないなと思って。それで日本を見てみたら、私の知る限りでは当時女性ラッパーがいなかったんです。その時に、なんでいないんだろう、じゃあ私が一度日本でやってみたいと思ったので、日本で挑戦することにしたんです。
――韓国ではなく、日本で活動することを決めたタイミングだったんですね。
ちゃんみな:でもすごくリアルなことを言うと、日本と韓国だと国民性はだいぶ違いますよね。日本だとラップミュージックって広がりにくい傾向にあるんですよ。最近はそんなことないかもですけど。でも韓国だと、アイドルグループにラッパーがいるくらいラップがポップミュージックになってるから、けっこう受け入れられやすいんです。日本だとまだちょっと受け入れられないことが多いんじゃないかなと思いますね。
――「日本語はラップに乗りにくい」というのは昔から言われていますが、日本語も英語も韓国語もできるちゃんみなさんはどう感じますか?
ちゃんみな:(日本語が)乗らないと思ってるだけだと思いますよ。たしかに日本語ってラップで考えると乗りにくいし、崩しにくい。だけど、日本語特有のフローができるから、実はすごく便利だし、すごくかっこいい言語だと思うんですよ。そういう意味では、めちゃくちゃ乗ると思います。変に英語のラップとか韓国語のラップとかを真似て、それっぽく言おうとするからそう感じるだけで。
日本人が日本の表現を日本語でするって思いながら書くと、全然ナチュラルだし、変にはならないと思います。実際にかっこいい人が日本にも沢山いらっしゃいますし。ただ、海外みたいにラップをしなきゃいけないんだとしたら、たしかに大変かもしれないです。それ以外にもたくさん表現の仕方はあるので、はまりのいい言葉を見つけるだけじゃないかなと思いますね。
注目の韓国アーティストはIU「みんなに寄り添ってる」
――今注目している韓国アーティストを教えてください。ちゃんみな:私は今、改めてIUさんに注目しています。なんかまた面白いことをしそうな感じがすごくするんです。もともとIUさんは大好きなんですけど、彼女ってすごいんですよ、本物のディーバだと思います。本当に素晴らしい。すごく強いと思うんですよね、IUさんって。なぜかと言うと、キャリアが長いじゃないですか。15歳ぐらいでデビューして、“国民の妹”って言われていたのに、25歳の時はG-DRAGONさんとのフィーチャリングで「ホットピンクより紫が好き」って歌っていて。そういう、みんなと一緒に年を取っていく感じがいいですよね。それでいて、今もみんなが見守ってる感じもあるし。大体そういう子って、昔いたよねってなりがちじゃないですか。でも彼女はそうじゃなくて、ずっとみんなと一緒に寄り添ってる感じがして、私はIUさんのそこが素晴らしいと思いますね。ちょっと毒を吐くところも、そうだよねって共感できるし。どんどん奥深い女性になっていくのを見ていて、私のほうが年下ですけど、すごく好きだし素敵だなと思います。作品にそのまま自分の等身大を映し出すっていう部分はすごく私と似てるとも思いますね。
――IUさんは歌手でもあり、女優としてもたくさんの作品に出演しています。ちゃんみなさんは女優をやってみたいと思ったことは? MVを見ていると向いてらっしゃると思うのですが……。
ちゃんみな:ありがたいことに、そう言ってくださる人が多いんですけど、セリフをしゃべると笑っちゃうんですよね(苦笑)。セリフを渡されちゃうと、ちょっとしゃべれるか不安だなあって思います。
――今後、韓国で音楽活動をするとしたら、どんなことをやってみたいですか?
ちゃんみな:たぶん今と変わらないと思いますよ。今やっていることを韓国語でやるっていうだけだと思います。もちろん韓国で活動するなら韓国語でやりますし、曲も韓国オリジナルの曲を作りたいです。ゆくゆくは韓国で活動してみたいですね。
取材:尹秀姫 / 撮影:朝岡英輔
■リリース情報
3rdフルアルバム「ハレンチ」
好評発売中
・〔初回限定盤〕(CD+DVD) WPZL-31896/7 定価:4,620円(税込)
・〔通常盤〕(CD) WPCL-13326 定価:3,300円(税込)
アルバム購入リンク:https://chanmina.lnk.to/harenchi
<収録内容>
【通常盤・初回限定盤共通CD】
01.太陽
02.Angel
03.君からの贈り物
04.ハレンチ
05.ボイスメモ No. 5
06.ホワイトキック
07.ピリオド
08.Picky
09.想像力
10.東京女子
11.ディスタンス
12.Morning mood
13.^_^
14.美人
15.花火
16.Never Grow Up(Acoustic Version)
【初回限定盤付属DVD】
「THE PRINCESS PROJECT 5 @ Nakano Sunplaza Hall 2021.05.25」
-Day-
01. Angel
02. LIGHT IT UP
03.Very Nice To Meet You
04.Needy
05.美人
06.ダリア
-Night-
07.Rainy Friday
08.Princess
09.Never Grow Up
10.ダリア
■関連サイト
ちゃんみなオフィシャルサイト:https://chanmina.com/
記者 : Kstyle編集部