【REPORT】「また、いつか、どこかで」再会を誓ったU-KISSプレミアムライブ…ケビンの卒業式は美しき涙が止まらない

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6人編成でのU-KISSによるラスト・ツアー「U-KISS PREMIUM LIVE -KEVIN'S GRADUATION-」が4月25日、神奈川県民ホールでファイナルを迎えた。全国のKISSme(U-KISSのファン) が3ヶ所8公演でケビンの卒業を見送り、彼の未来に幸あれと祝福した、このツアー。U-KISSのこれまでの軌跡を辿りつつ、3月にリリースしたばかりの『U-KISS solo&unit ALBUM』から新曲をふんだんに盛り込むという超充実した構成により、この日は、ケビン、U-KISS、KISSme、すべての人の記憶に残る素敵な“卒業式”になった。


新曲盛り沢山で、最新の姿をお届け

オープニング映像では、ケビンの周りを白い蝶がひらひらと舞い、蝶もまた彼の旅立ちにエールを送るかのよう。メンバーが一人ずつ紹介されるが、ケビンへの声援が一際大きかった。
幕開けには2011年12月にリリースした日本デビュー曲の「Tick Tack」をチョイスし、まずは原点に立ち返る。腰の怪我で100%のパフォーマンスが出来ないキソプは舞台上手に立ち、残る5人は彼の分まで補うようにいつも以上にキレキレのダンスを演じる。パフォーマンス後、ケビンは「色んな思い出を思い出しました」とコメントし、感慨深げだ。

その後、メンバーは一気に現在形のU-KISSにジャンプ。『U-KISS solo&unit ALBUM』収録の「All of Tonight」をセクシーにパフォーマンスし、さらには、このアルバムから最新のユニット曲を三連発! キソプ&ケビン&ジュンで演じる「Play Back(JUN version)」は3人のクールなマイクリレーに加え、本来であれば3人のダンスパフォーマンスがウリだが、キソプは本領を発揮できず「参加出来なくて残念」と悔しがる。
その後、ジュンだけがステージに残り、ジャケットを脱ぎイナセな着こなしで伊達男ぶりを発揮。そこにイライが合流し、二人がヒップホップマナーで「DAMN!!」をパフォーマンス! 彼らが「Put your hands up」と煽ると、ピンク色のペンライトが縦に揺れる。また、バックにはイライをイメージした熊、ジュンをイメージした狼が大きく映し出され、それらが互いに咆哮を上げ、緊迫感がアップ。歌い終えた二人は拳を合わせたフィストバンプで互いの健闘を讃え合った。
ユニットコーナーのラストはスヒョン&ケビンの「One Call Away」で、イントロが流れるや、客席から「ケビン~」の声援が沸き、ファンも心待ちにしていた様子だ。彼もこれを「大好きな曲。スヒョンさんの声と僕の声がちゃんと聞こえるし、二人のハーモニーが一番いい」とフェイバリットソングにあげ、ステージでは真っ直ぐに前を見て、力強く歌う。ケビンの主旋律にスヒョンがフェイクを重ねるシーンもドラマチックだった。

最新形の姿をお披露目した後は、ケビンのインタビュータイムへ。彼がU-KISSとして過ごした日々を振り返る映像が流れ、ファンの胸を打つ。

「(デビュー前の) 大阪の共同生活が一番印象に残る思い出です。メンバーのことをもっと知ることができましたし、その経験があって、チームワークが良くなったと思います。2012年の初の武道館公演は本当に夢みたい。KISSmeも本当に美しいなと感じています。アルバム『Action』でチャート1位になった時は泣いちゃった~~。KISSmeがびっくりしているのを見て、僕も感動しました。2016年のベストツアーの時は、KISSmeの温かい微笑を見て、たくさんの愛をもらっているんだなぁと思い、感動の涙が出ました。僕が卒業を打ち明けた時は、スヒョンがリーダーとして『ケビンのことを応援しよう。ケビンの分まで頑張ろう』と代表して言ってくれて、グッときました。いつか笑顔でファンの皆さんにU-KISSとしてパフォーマンスしたいです。少し離れていたとしても、心はメンバーと永遠に一緒です」


ケビンが仲間を迎えてコラボリレー

彼が飾ることのない気持ちを語った後は、ケビンとメンバーによるコラボレーション・リレーがスタート。グリーンのレザージャケットにチェンジしたケビンが仲間を次々と迎えてコラボ・メドレーを繰り広げる。

トップバッターはフン。二人は切ないナンバー「Take Me Away」をデュエットし、ケビンはパートナーを「素敵な歌声」と絶賛。その後、イライにバトンタッチし、イライとケビンは「久しぶり」という「Baby, Touch Me」を可愛らしく歌う。しかも、背中合わせで振り返りながらタッチするなど、抜群のタイミングで舞い踊り、ブランクを感じさせないほど、二人の息はぴったり。イライがケビンをバックハグすると場内から黄色い歓声が起きた。
続いたR&Bチューンの「DON'T BREAK US DOWN」ではケビンの歌をジュンがダンスとラップ、そしてコーラスでサポート。ジュンは「今日の(僕の) ダンスは100点」と完璧なダンスでケビンをバックアップした。

そして「Remember」で、再びケビンとスヒョンがデュエット! いや、デュエットというより歌唱力の真向真剣勝負のイメージか。歌い終えた後も、スヒョンが「いい曲ですね」と話すと、ケビンがアカペラでサビを歌い、ファンサービスに努めていた。

その後、キソプとフンが合流し、このコーナーの最後を飾る「Orion」を熱唱。流れ星が流れる夜空のもと、4人はスタイリッシュなR&Bを演じ、終盤では全員が右手人差し指を高く掲げる。この曲は日本盤1stアルバムから。スヒョンは「懐かしい曲で、素敵な思い出を思い出しました」と話したが、もちろんケビンも同じ思い。彼は「メドレーが出来て嬉しい。メンバーに感謝したいです」と語った。

コラボの後は再びムービータイム。ここではケビンの一番の思い出の地、大阪へ向かってメンバー全員で散策。新世界で串カツや特大お好み焼きに美味しそうにパクつき、「大阪の食べ物が日本の食べ物」と満足気の様子だ。その後、通天閣に移動し、デビュー前に願っていたことがすべて叶ったと嬉しそうに振り返る。そして最後はジュンが先輩たちを見習い、ここ大阪で決意表明。「僕たち、U-KISSは永遠に続きます。ケビンさんのことを死ぬまで応援しています」と未来志向のメッセージで締めた。


再会を誓うU-KISSとケビン、そしてKISSme

コラボコーナーを終えたU-KISSは後半、再度、6人組として圧倒的なチームワークを見せていく。スヒョンとケビンが2トップで引っ張り、スピーディーに展開する「Every Day - Japanese ver.-」はケビンがセンターで体をセクシーにウェイブさせるダンスを華麗にキメて見せ場を作り、ジュン加入後、初のシングルとなった「LOVE ON U」ではジュンが「僕が一番格好良かったと思います」と笑い、それを頼もし気に思うフンとハイタッチ。キソプはケビンと肩を組んで固い友情をアピールしていた。

開始からここまで、メンバーはMCほぼなしのノンストップでパフォーマンスしてきた。続いたのはそれぞれの曲を振り返りながら、トークやネタで沸かせるMCタイムだ。
キソプから「All of Tonight」のセクシーダンスをリクエストされたフンはヤバさ炸裂のダンスで客席を赤面させ、チーム加入後、初のシングルを歌ったジュンが「2014年を思い出し、初心に戻りたいと思いました。当時と今の気持ちは同じです」と話せば、キソプは「僕は変わった。KISSmeがもっと好きになった。どうしようかな?」と頭を悩ませ、そんな仕草にフロアからはキュンキュン! 火照る館内に向け、今度はジュンが「フロアは何人? 35億! 嘘~~、3000だよ」とブルゾンちえみのネタで爆笑を誘う。さらに会場はケビンにもこのネタをおねだりし、彼はセクシーダンス・バージョンを披露。あまりにすっとやってくれたので、反応の良さに驚いていると、スヒョンが「楽屋で練習していた」と冗談を言い、客席を笑わせた。

また、この日、キソプはいつものダンスは出来なかったが、パフォーマンス時の存在感はいつも通り。メンバーも「キソプがダンスしなくても、ジェスチャーとかでダンスしている気がする」(ケビン)、「手の動きだけでもダンスしている気がする」(スヒョン) と、彼のステージングを絶賛した。

その後もタイトなダンスチューン「FEEL IT」に続き、緑のカクテル光線が舞う中、「NEVERLAND」を演じ、キソプは自分のマイクをフロアに向けて、客席の歓声をマックスへともっていく。そして彼がMCを担当し、「今の時間が止まってほしい」とコメントしたのは、ずっと6人組として活動したいという思いによるものか。その後、ジュンは「シ~~ッ」と場内を静め、歌に集中するように促す。そうした中、ケビンが「大好きな曲で、歌詞がいい」と話す「SOMEDAY」がスタートし、その後、キソプから始まる「Thousand Miles Away」へ。


メンバーが語る“ケビン卒業”への思い

そして本編終了まであと1曲というところで、メンバーが“ケビン卒業”への思いを述べていった。

ジュン「U-KISSは続きますので、皆さんが隣で、ずっと応援して下さい。ケビンさんのことも応援して下さい。僕も末っ子として全力で精一杯頑張りますので、たくさん応援して下さい」

キソプ「皆さんの気持ちと僕たちメンバーの気持ちも一緒だと思います。ケビンさんはこれからがスタートになりますので、たくさん応援してあげて下さい。そして僕たちもケビンさんの分まで、もっと頑張って、皆さんに認められるように頑張ります。永遠に皆さんと一緒にいたいと思います。僕たちのそばに一緒にいて下さい。心から本当に大好きです」

イライ「これからも、ずっとそばにいて下さい。そして、ケビンさん、Congratulation for Graduation! 一回家族になったら、永遠に家族ですので、忘れないで下さい。僕たちがいますので……(ケビンとがっちりハグ)」

フン「6人としてのステージは今日が最後だとは思いません。ケビンとU-KISSは本当に気持ちの繋がりがあるから、いつでもお互いに連絡がとれて、いつでもKISSmeの皆さんにステージを見せれると思います。皆さんがいるなら、ケビンも絶対U-KISSとしての気持ちを永遠に持っているし、僕らはこの6人で永遠に続けられると思います。ケビンが歩く道、U-KISSが歩く道、その道をお互いに頑張って歩いていくと、最後はKISSmeのいるところだと思います。KISSmeがいつまでもU-KISSとケビンを応援してくれれば、絶対最後は一緒だと思います」

そんなメッセージの後は、歌で想いを伝える番。メンバーはこの日のためにスペシャルソング「Only Ever Yours」を用意した。

「さよならは言わないから、また会える、いつかどこかで……」

「これからは今までより、光射すように、前を向いて……」

この歌はケビンへのエールであると共に、今日、ここに集った人が近い将来の再会を誓うもの。スヒョンを始め、涙で声が詰まるメンバーが多かったが、そこはファンがサポートし、スクリーンに映し出された歌詞を歌いあげていく。U-KISSとKISSmeが一体だからこそ最後まで歌うことができ、まさに両者の信頼の厚さを見る思いがした。

そして歌い終えたメンバーはひとりずつ後ろに下がり、最後はケビンが一礼し、優しい微笑を浮かべて客席を見つめた後に、メンバーのもとへ。全員が舞台裏にフェードアウトし、本編が静かに終了した。


将来のケビンとの共演をスヒョンが約束!

U-KISSコールで迎えたアンコール。スキニーパンツとお揃いのTシャツで登場したメンバーは、“湿っぽい終わり方は似合わない”と言わんばかりに、可愛らしくハッピーに「Action」をパフォーマンス。最後はスヒョンとケビンがピースサインをキメ、和気あいあいムードの中、ケビンがラスト・メッセージを送る。

「メンバーの皆、KISSmeの皆のおかげでここまで来れたと思います。本当にありがとうございました。今までの幸せな思い出は一生忘れません。U-KISSもずっと応援していくし、どこにいても、心は(皆さんの) そばにいるから、皆さんも心配しないで下さいね。本当に最後じゃないから、自分の道を頑張って歩けば、最後はKISSmeがいる場所だから。僕も頑張りますし、(皆さんも) U-KISSの応援もたくさんお願いします。今までもこれからも、KISSmeを愛しています。KISSmeに入って、U-KISSを応援します(笑)」

そんな言葉を受け、スヒョンが「(将来の) ケビンとのステージ、僕が約束します」と男気溢れるメッセージを放つと、ケビンは笑って明るく「はい」と返事。さらにスヒョンの「U-KISSもKISSmeも僕が守るから、U-KISSを信じて、これからもよろしくお願いします」という頼もしい言葉にファンは皆感涙。館内からすすり泣きが聞こえる中、「涙は本当に美しいものだと思います。こんなに愛してくれるから涙が出るし、それくらい皆さん、本気なんです」(ケビン)、「皆さんの笑顔は僕たちが守るから、その笑顔でずっといて下さい」(キソプ) と、泣かせる台詞がファンをまたもウルっとさせ、涙がエンドレスに止まらない。
そして、フンが「皆さん、泣かないでね。盛り上がっていきますか~~」と絶叫して、雰囲気をチェンジ! 「Kiss Me Forever」ではキソプもフル・パフォーマンスで参戦し、ケビンは3階席にまで思いが届くよう、懸命に手を振っていた。

その後、ファン、メンバー、スタッフからのメッセージビデオが上映され、それを受けてケビンが「本当に僕は愛されてるんだなぁとたくさん感じました。でも、僕が足りなくて、それほどの愛を受けるのが心苦しいです」と話すと、会場からは「そんなことないよ~~」「大丈夫~~」との声援が。そしてスヒョンが「ケビンさん、卒業おめでとうございます」と花束を渡し、会場が一つになってケビンに「お疲れ様でした」と大きな声援を送れば、ケビンはファンに改めて感謝。ケビンからは「ありがとう」の言葉が止まらない。

アンコール最後の「Lots of love」をメンバーとファンが一つになって唱和した後、スヒョンは「これからもU-KISSとケビンは、KISSmeの大切な思いを絶対に忘れません。これからも宜しくお願いします!」とメンバーの想いを代表し、彼のリードで全員が手を繋いで三方に向かって礼。ジュンが顔を真っ赤にしていたのも印象的だった。そしてケビンはいつまでも客席に向かって手を振り、ラストは笑顔で「ありがとうございました」と挨拶し、深々と一礼。終演のアナウンスが流れても、U-KISSコールが途切れることはなかった。

館内は終始涙に包まれていたが、決して悲しみの色を帯びることはなかった。それはKISSmeがケビンの旅立ちを祝福し、彼の今後の活躍を期待しているから。そして彼がU-KISSを愛し、いつか、U-KISSの一員として歌ってくれることを確信しているから。さらに、U-KISS、ケビン、KISSmeがまた一つになることを信じているから。そんな愛と希望と信頼に裏打ちされた涙はケビンの言うように美しい。それゆえ、本公演はU-KISS史上、最も美しく感動的なライブの一つになった。

ライター:きむ・たく

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U-KISS PREMIUM LIVE - KEVIN'S GRADUATION -
日時:2017年4月25日(火) 開場 18:00 / 開演 19:00
会場:神奈川県民ホール

【セットリスト】
01. Tick Tack <日本デビュー曲>
02. All of Tonight <solo&unit AL収録曲>
03. Play Back(JUN version)  <solo&unit AL収録曲>
04. DAMN!! <solo&unit AL収録曲>
05. One Call Away <solo&unit AL収録曲>
06. Take me away <ケビンメドレー>with HOON
07. Baby, touch me <ケビンメドレー>with ELI
08. Don't Break Us Down feat.JUN <ケビンメドレー>with JUN
09. Remember <ケビンメドレー>with SOOHYUN
10. Orion <ケビンメドレー>with KISEOP,SOOHYUN, HOON
11. Every Day-Japanese ver.-
12. LOVE ON U
13. FEEL IT
14. Neverland
15. SOMEDAY
16. Thousand Miles Away
17. Only Ever Yours(新曲)
<ENCORE>
18. Action
19. Kiss Me Forever

U-KISSオフィシャルサイト:http://www.u-kiss.jp/

記者 : Kstyle編集部