「彼女はキレイだった」パク・ソジュン“人気だからと浮かれません”

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「もしチ・ソンジュンの感情線が不親切だと思われたのなら、僕が上手く表現できなかったということだし、反省しなければいけません」

俳優パク・ソジュンはとても真っ直ぐだ。

実は、パク・ソジュンには“引いた”ことがある。2013年、MBCドラマ「金よ出てこい☆コンコン」に出演した時だった。劇中、分別のない、遊び好きな不良な御曹司役を務めたが、実際にも反抗的で軽率な面があるだろうと思ったが、いざ会ってみたら外れだった。

とても真っ直ぐで、あまりにも誠実な青年だった。その時、彼は「浮気者ではないですか?」という質問に「僕は一度に二つのことはできません」と無邪気に笑っていた。

MBCドラマ「彼女はキレイだった」を終えたパク・ソジュンに会った。前髪を下ろして眉を少し隠した顔は、ハードなスケジュールのため、少しは痩せたようだったが「体重はそのまま」と、また笑う。まるで童話の中から飛び出てきたばかりの王子様のような顔。2年前、分別のない御曹司を熱演したあの俳優だ。


「ソンジュンの毒舌、少し不自然に見せたかった」

「彼女はキレイだった」のチ・ソンジュンは、初恋相手には純愛を見せたが、職場では刺々しい副編集長だった。人を無視する言葉もためらわず放つ悪い上司。初めてやってみる演技だったが、彼なりに準備を徹底した。

「『ソンジュンがなぜこんなことを話すのだろう』と思ったんです。本来、悪役ではないですから。初恋相手に接するのをみると、『悪い人ではないんだ』と思えたし、毒舌をせざるを得なかった理由を考えてみたんです。それで、ある部分では毒舌をする姿を不自然にみせようしました。ソンジュンが多重人格ではないはずですから。やたらに大声をあげながらも一人で震えているような感じを生かしたかったです。序盤に、書き込みの中に『パク・ソジュンが不自然だ』というコメントがあったんですが、僕が見せたかった部分でした。でも、上手く表現できたかはわかりません(笑)」

職場と初恋の前で、極端な姿を行き来したため、「二重人格のように見えるのではないかと心配したのは事実」と話した。俳優すら先のストーリーが分からないドラマ制作環境の大変さも訴えた。それでも「先に行けば行くほど、よく表れるだろうと思った。信頼を持っていた」とパク・ソジュンは語った。


「ファン・ジョンウムさん、暫くは会えないでしょうね」

相手役のファン・ジョンウムとは「キルミー・ヒールミー」以降、6ヶ月ぶりに再会した。ファン・ジョンウムは、パク・ソジュンのことを「言葉にしなくてもすぐに分かる」と話した。パク・ソジュンも「演技のスタイルが似ていて楽です。『どうする?』とまず聞いて、合わせていく時もあったんです。あまり合わない相手だと、不便だし、顔色をうかがうようになるけれど、とても楽だったんです。たくさん頼っていました」と語った。

劇中、キスシーンも多かった。激しいキスシーンには視聴者も驚いた。ファン・ジョンウムは、ヒロインのヘジンが純粋なキャラクターであるため、「私は何もしないから」と宣言した後、キスシーンを撮影したが、パク・ソジュンから「壁とやっているのかと思った」と叱られたとし、「あのキスシーンが一番記憶に残る」と語っていた。

「その時、ジョンウムさんが寝不足で正気ではなかったときに撮ったけれど、僕がジョンウムさんの眠りを覚ましたんです(笑)」

「キルミー・ヒールミー」では兄と妹、「彼女はキレイだった」では恋人同士として息を合わせたため、二人が共演できる役柄は殆どしてみたわけだ。それでもやはりファン・ジョンウムとの再会を望む気色だ。

「今度は僕が息子になりたいです。未来に生きていた、タイムスリップして昔の母に会いに来た息子。実は、ジョンウムさんとそんな話はしたんです。『もう暫くは会えないだろう』と。でも競争作では会わないようにしようとしました」


「初恋は中学生の時…表現すらできなかった」

「ソンジュンを見て、たくさんのことを学んだ」という彼は「鯛焼きのイベントは、僕も思いつかなかった」と笑った。台本を読んで「ああ、こうすれば彼女が喜ぶんだ」と分かった。そしてソンジュンを見て「僕の初恋はどうだったんだろう」と振り返ったという。

「一人だけを長い間見守っていたようです。表現は上手くできなかったです。中学生のときに、男女共学だったんですよ。ただ表現もできなくて、見守ったりしましたね」


「人気だからと浮かれません」

野球の生中継によって放送休止になったとき、視聴者掲示板に殺到する不満の声を見て「これほど人気だったとは」と熱い人気を実感したというパク・ソジュン。彼は「彼女はキレイだった」を通じて役者としての地位を一段と高めたようだった。人々はパク・ソジュンを有力な次世代韓流スターだと予想している。ファンミーティングのチケットはアイドルグループのようにあっという間に完売した。

「以前より多くの人がパク・ソジュンだと分かってくれますよね?」と聞くと、「元々気楽に出かけたりするけれど、実際の僕を見て『がっかりだよ』と言われそうだ」と言いながらまた笑ってしまったパク・ソジュン。彼はMBCドラマ「金よ出てこい☆コンコン」で顔を知らしめたときも、この世の注目を浴びている今も「中心を崩すのは嫌だ」と言う。

「初めてこの仕事を始めたときから、人気やお金にこだわりたくなかったんです。中心を崩すのが嫌でした。デビュー4年目ですが、以前は『作品に出演できることだけでも幸せだろうな』と思いました。それは今でも変わりはないです。以前よりより多くのシーンを演じ、より多くのシチュエーションで深い感情を演じられる状況になっただけだと思います。仕事を始めた頃の気持ちはこれからも変わらないと思います。だから人気が落ちることを恐れないつもりです。その瞬間、僕の中心は崩れますから。“チ副編集長アリ”(夢中になること)とも言ってくださるんですが、実は本当にプレッシャーなんです。僕は人気者ではなかったですから。ぎこちないんです(笑) 人気だからと浮かれません。本業に忠実にしながら、良い役、良い演技で僕を応援してくださる方々にお応えします」

記者 : イ・スンロク