「どうか僕が死ぬ前に同性結婚を認めて」キムジョ・グァンス監督、裁判後の会見で涙

TVREPORT |

キムジョ・グァンス監督が同性結婚の初裁判を終えた感想を伝え、嗚咽した。

キムジョ・グァンス&キム・スンファン夫婦の同性結婚審問期日である6日の午後、ソウル麻浦(マポ)区ソウル西部地方裁判所で行われた。

この日の訴訟は家族関係登録非訟事件として手続上、非公開で行われた。6月26日、米連邦最高裁判所が同性結婚を許可する歴史的判決を下した中、この日の裁判結果にも熱い関心が集まった。

約2時間30分間の裁判後、TVレポートと会ったキムジョ・グァンス監督とキム・スンファン代表は疲れた顔色をしていた。二人は目頭を熱くしたまま、取材陣の前に登場した。

裁判所の前で行われた記者会見でキムジョ・グァンス監督は「最近、米連邦最高裁判所ですべての州で同性結婚が出来ると歴史的判決をしたにもかかわらず、同性愛、性少数者を差別している状況」とし、「裁判所の賢明な判断を期待している」と伝えた。

続いて「私たちについて様々な疏明を上手く終えた」としながらも現場に集まった同性愛反対デモ参加者に向け「ご覧の通り、本当に混乱している。これが韓国の状況だと考えればいい」と目頭を熱くし、見る人を切なくした。

特に彼は「法廷で泣かないと話したが、結局泣いてしまった。米ドキュメンタリー『リミテッド・パートナーシップ(Limited Partnership)』を見た。法的に夫婦であることを認めてもらうために奮闘する夫婦の物語で、38年間戦ったがその関係が認められず、結局一人は亡くなったそうだ」と嗚咽した。

続いて彼は「その映画を見ながら自分のことを考えた。僕も37年がかかったらどうしようと思った」とし、「法廷で裁判官にどうか僕が死ぬ前に僕たちの関係を認めてくださいとお願いした」と訴えた。

また「僕は自分がとても強いと思ったが、法廷に座っている自分のことを考えると涙が出た。今も涙が出る」と力を入れて話した。

この日の審問期日には約50人の訴訟代理人団のうちチョ・スクヒョン(民主社会のための弁護士の集まり(以下、民弁) 女性人権委員会委員長、法務法人ハンギョル)、チャン・ヨンソク(民弁国際連帯委員会委員長、法務法人ヘマル)、チャン・ソヨン(民弁少数者人権委員会委員長、公益人権法財団共感)、リュ・ミニ(同性婚訴訟主審弁護士、公益人権弁護士会の希望を作る方法)弁護士など約15人の弁護士が大勢法廷に出席し、直接弁論した。

キムジョ・グァンス、キム・スンファン夫婦は2013年9月7日、ソウル清渓川(チョンゲチョン)で両家の家族と2000人の市民が集まった中、大規模な公開結婚式を開いた。二人は同年12月10日、世界人権デーに西大門(ソデムン)区庁に婚姻届を提出した。西大門区庁長は「民法上、当事者間の婚姻の合意がない」という理由で婚姻届を不受理した。

記者 : キム・スジョン、写真 : チョ・ソンジン