「ゴールデンクロス」反撃の鍵はオム・ギジュンが握っている
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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
ドラマ「ゴールデンクロス」が2話に渡って描いたのは、他でもなく絶対権力の正体と規模であった。シンミョン共和国。真っ直ぐな人格を持つ国会議員ギョンジェ(パク・ウォンサン)はヒソ(キム・ギュチョル)が率いるシンミョンをこのように表現した。ヒソのシンミョンは正義であり、政府の上に立つ負け知らずの集団であった。ドユン(キム・ガンウ)の相手はゴリアテであった。
韓国で1日に放送された第6話で「ゴールデンクロス」が顕にしたのは緻密さを超える狡猾さであった。刑事も看守も罪人もジュワン(イ・デヨン)の周りの人々はすでに買収された後だった。ドユンはイレ(イ・シヨン)の助けでジュワンと二人きりで話す機会を掴んだが、それを放っておくヒソではなかった。ヒソはジュワンの服毒自殺を装い、ドユンと会うこと自体を防いだ。
しかし、これはドユンに刑務所内の「ゴールデンクロス」の人物を把握させるきっかけにもなった。さらにドユンはスポンサーと会った当日のハユンの写真を入手し、ドンハ(チョン・ボソク)が真犯人であるという証拠も確保した。これについてイレは客観的な証拠にはなれないと一蹴したが、心に残る疑問まで消すことはできなかった。マイケル(オム・ギジュン)の工作まで加わると、イレは結局ドンハの前に問題の写真を取り出した。緊張したイレの姿が第6話のエンディングであった。
結局この日、「ゴールデンクロス」が描いたのは復讐の前奏曲と「ゴールデンクロス」内の権力関係であった。彼らの関係は確かに絡み合っていた。まずヒソとドンハの関係では確かにドンハが優位に立っていた。これまでヒソはドンハの収拾係であった。人の前では君子のように振る舞うドンハもヒソの前ではその本性を表した。しかし、走るドンハの上には飛ぶジェガプ(イ・ホジェ)がいた。元最高裁判所裁判官、元首相で現在はシンミョンの顧問を担当する彼の影響力は言葉通り絶大的なものだった。
その中には確かに対立もあった。ジェガプほどドンハの遥か上を飛んでいるのがマイケルだ。皮肉なことに、彼らの関係は師弟関係にある。溢れる緊張感の中で保たれていた彼らの関係はマイケルがハユン(ソ・ミンジ)殺人事件の真犯人がドンハであるという証拠を掴んで形勢が逆転した。マイケルが完全な優位に立つようになったのだ。
緻密な構成の展開が続いているが、「ゴールデンクロス」の視聴率は未だ一桁にとどまっている。物語は見えず、尊属殺人の衝撃だけが残った第1話の歯痒さや大衆的とは言えない題材などその理由はいくつもある。残りあと10話、序盤が過ぎたばかりの「ゴールデンクロス」に残されている課題とも言える。
もちろん、一方では好材料も複数ある。その中の一つはキム・ガンウの前作「ザ・スリングショット~男の物語~」で見つけることができる。故パク・ヨンハ主演の同作品は餃子騒動を取り上げ、巨大権力との全面戦を描いた。ヒットにはつながらなかったが、作品性を認められ反響を得た。
同作品が低い視聴率にもかかわらず未だに取り上げられる理由は、パク・ヨンハの演技力ほど悪役キム・ガンウのカリスマ性が働いたためだ。ソシオパスという言葉そのものに聞き慣れていなかった当時、キム・ガンウはこれまでになかった新しいタイプの悪役を演じ、強烈な存在感を放った。妹役のアン・ミナとは“チェ兄妹”と呼ばれるほど抜群の相性も誇った。
「ゴールデンクロス」で「ザ・スリングショット~男の物語~」のキム・ガンウの役目を果たすべきなのがオム・ギジュンだ。今回の作品で彼の役目は非常に大事なものだ。また、他の配役とも差別化されている。“悪人全盛時代”の中でもマイケルは一味違う色を放っている。設計者としての冷静さや、悪人の一面を見せるも時には子供のような姿を見せるなど多彩な魅力を披露している。これらがヒットの鍵となれるのか、結局「ゴールデンクロス」の成功はオム・ギジュンにかかっている。
写真=KBS 2TV「ゴールデンクロス」スクリーンショット
キム・ガンウが相手にする敵は、政府よりも上に立つ絶対権力であった。ドラマ「ゴールデンクロス」が2話に渡って描いたのは、他でもなく絶対権力の正体と規模であった。シンミョン共和国。真っ直ぐな人格を持つ国会議員ギョンジェ(パク・ウォンサン)はヒソ(キム・ギュチョル)が率いるシンミョンをこのように表現した。ヒソのシンミョンは正義であり、政府の上に立つ負け知らずの集団であった。ドユン(キム・ガンウ)の相手はゴリアテであった。
韓国で1日に放送された第6話で「ゴールデンクロス」が顕にしたのは緻密さを超える狡猾さであった。刑事も看守も罪人もジュワン(イ・デヨン)の周りの人々はすでに買収された後だった。ドユンはイレ(イ・シヨン)の助けでジュワンと二人きりで話す機会を掴んだが、それを放っておくヒソではなかった。ヒソはジュワンの服毒自殺を装い、ドユンと会うこと自体を防いだ。
しかし、これはドユンに刑務所内の「ゴールデンクロス」の人物を把握させるきっかけにもなった。さらにドユンはスポンサーと会った当日のハユンの写真を入手し、ドンハ(チョン・ボソク)が真犯人であるという証拠も確保した。これについてイレは客観的な証拠にはなれないと一蹴したが、心に残る疑問まで消すことはできなかった。マイケル(オム・ギジュン)の工作まで加わると、イレは結局ドンハの前に問題の写真を取り出した。緊張したイレの姿が第6話のエンディングであった。
結局この日、「ゴールデンクロス」が描いたのは復讐の前奏曲と「ゴールデンクロス」内の権力関係であった。彼らの関係は確かに絡み合っていた。まずヒソとドンハの関係では確かにドンハが優位に立っていた。これまでヒソはドンハの収拾係であった。人の前では君子のように振る舞うドンハもヒソの前ではその本性を表した。しかし、走るドンハの上には飛ぶジェガプ(イ・ホジェ)がいた。元最高裁判所裁判官、元首相で現在はシンミョンの顧問を担当する彼の影響力は言葉通り絶大的なものだった。
その中には確かに対立もあった。ジェガプほどドンハの遥か上を飛んでいるのがマイケルだ。皮肉なことに、彼らの関係は師弟関係にある。溢れる緊張感の中で保たれていた彼らの関係はマイケルがハユン(ソ・ミンジ)殺人事件の真犯人がドンハであるという証拠を掴んで形勢が逆転した。マイケルが完全な優位に立つようになったのだ。
緻密な構成の展開が続いているが、「ゴールデンクロス」の視聴率は未だ一桁にとどまっている。物語は見えず、尊属殺人の衝撃だけが残った第1話の歯痒さや大衆的とは言えない題材などその理由はいくつもある。残りあと10話、序盤が過ぎたばかりの「ゴールデンクロス」に残されている課題とも言える。
もちろん、一方では好材料も複数ある。その中の一つはキム・ガンウの前作「ザ・スリングショット~男の物語~」で見つけることができる。故パク・ヨンハ主演の同作品は餃子騒動を取り上げ、巨大権力との全面戦を描いた。ヒットにはつながらなかったが、作品性を認められ反響を得た。
同作品が低い視聴率にもかかわらず未だに取り上げられる理由は、パク・ヨンハの演技力ほど悪役キム・ガンウのカリスマ性が働いたためだ。ソシオパスという言葉そのものに聞き慣れていなかった当時、キム・ガンウはこれまでになかった新しいタイプの悪役を演じ、強烈な存在感を放った。妹役のアン・ミナとは“チェ兄妹”と呼ばれるほど抜群の相性も誇った。
「ゴールデンクロス」で「ザ・スリングショット~男の物語~」のキム・ガンウの役目を果たすべきなのがオム・ギジュンだ。今回の作品で彼の役目は非常に大事なものだ。また、他の配役とも差別化されている。“悪人全盛時代”の中でもマイケルは一味違う色を放っている。設計者としての冷静さや、悪人の一面を見せるも時には子供のような姿を見せるなど多彩な魅力を披露している。これらがヒットの鍵となれるのか、結局「ゴールデンクロス」の成功はオム・ギジュンにかかっている。
記者 : イ・ヘミ