“スケジュール40件中止”5月のイベント全滅…人気歌手は数千万円の損害

OSEN |

先月16日に発生した旅客船セウォル号沈没事故の哀悼ムードが続く中、5月に行われる予定だった大学や企業などのイベントが軒並みキャンセルとなり、人気歌手たちは数千万円の損害を被ることになった。

韓国において5月は各地の大学だけでなく企業で行われるイベントが多く、人気歌手たちの収入が一番多い時期だが、今年はセウォル号沈没事故を受け、今月末まで全てのイベントがキャンセルされた。それぞれ損害の規模は異なるが、A級歌手の場合、およそ5千万~1億円の収益が消えることになった。これで音楽界は5月の春の端境期を超えなければならない状況になったわけだが、歌手たちは企画会社を通じて、あるいは本名で義援金を差し出し、セウォル号沈没事故を一緒に悲しんでいる。

イベントへのオファーが多い歌手の場合、5月の1ヶ月間で30件以上のスケジュールをこなす。今年上半期に大ヒットしたグループAは大学と企業を合わせて40余りのスケジュールが予定されていたが、全てキャンセルされた。これにより約6千万~7千万円の収入が全てなくなった。ユニークなコンセプトで人気を集め、5月のイベントで一番沢山のオファーを受けたグループBも30件のスケジュールのうち27件がキャンセルされた。今月末に予定されている残り3つも近いうちキャンセルされるものと見られる。

企画会社の被害総額は合わせると1億円台に至る。イベントに強い歌手たちを多数擁し、それによる収入を予想していたいくつかの企画会社は打撃が大きい。彼らはプロモーションの規模を縮小するなど、戦略の修正に突入した。

ヒップホップも同じだ。各レーベルごとに集中していたスケジュールが全てキャンセルされた。広告や海外からの収益よりもイベントによる収益に大きく依存しているヒップホップレーベルの打撃はさらに大きい。大手企画会社は5千万~1億円の収益を放棄してもそれほどダメージが大きくないものの、小規模の企画会社は2千万~3千万円でも経営が危うくなる。ある音楽関係者は「一部では急にリストラの話も出ている」と話した。

音楽界は、事故による被害者を配慮してイベントが延期されることはとても当たり前なことだが、5月の全イベントがなくなったことには多少当惑している様子だ。ある関係者は「突然訪れた春の端境期に経営が危ぶまれる会社が多数ある。イベントだけに依存する構造から抜け出さなければならないことを改めて実感している」と話した。

記者 : イ・ヘリン