単なる捜査ドラマではない?…「カプトンイ」が試みる差別化は通じるだろうか(総合)

TVREPORT |

「神様がくれた14日間」「スリーデイズ~愛と正義~」「幽霊を見る刑事チョヨン」など、ドラマ界に立て続けに登場する捜査ドラマや追跡劇。「カプトンイ」はそこにヒューマンストーリーを加えた。“単なる犯人探しとは違う”と強調する「カプトンイ」。果たして「カプトンイ」が掲げる差別化は視聴者の反響を得ることができるのだろうか。

8日午後、ソウル龍山(ヨンサン)区漢江路(ハンガンロ)CGV龍山店ではtvN新金土ドラマ「カプトンイ」の制作発表会が開かれた。「カプトンイ」はユン・サンヒョン、キム・ミンジョン、ソン・ドンイル、MBLAQ イ・ジュン、キム・ジウォンなど魅力的な俳優たちのキャスティングと、SBSドラマ「君の声が聞こえる」のチョ・スウォン監督、MBC「ロイヤルファミリー」のクォン・ウンミ脚本家がタッグを組んだことで期待を集めている。

「カプトンイ」は仮想の都市イルタンで発生した連続殺人事件をめぐって繰り広げられる感性ミステリー追跡ドラマだ。公訴時効が過ぎ、未解決事件となった華城(ファソン)連続殺人事件をモチーフに企画されたドラマで、事件当時、容疑者を指す言葉であった“カプトンイ”に焦点を当てている。

ここに、ドラマをリードする5人の主要人物たちの物語や、それぞれ異なる事情で“カプトンイ”を捕まえるという目標を掲げたストーリーが加わった。主人公たちは誤解や対立、協力、犠牲関係を経てドラマにヒューマンストーリーの要素を加える。

17年前、連続殺人事件の容疑者“カプトンイ”だと濡れ衣を着せられた父親のために刑事になったハ・ムヨム(ユン・サンヒョン)と、連続殺人事件の容疑者“カプトンイ”を捕まえるためにすべてを投げ出し、容疑者の息子であるハ・ムヨムを獣を見るような目で見下すヤン・チョルゴン(ソン・ドンイル)の緊張感溢れる対立は、ドラマの完成度を高める予定だ。

また、二人とは対照的な姿で生きている秘密めいた精神科医オ・マリア(キム・ミンジョン)、一見平凡なバリスタだが実はサイコパスの気質を隠して生きている危険な人物リュ・テオ(イ・ジュン)、“マチルダ”というペンネームのウェブ漫画家で、ハ・ムヨムに片思いをしているマ・ジウル(キム・ジウォン)は、それぞれ“カプトンイ”と関わりのある、又は悪縁のある登場人物たちだ。

ソン・ドンイルは「犯人を捕まえるストーリーというよりは、その事情を通して関連人物たちがいかに大きな傷を負っていて、何故その事件をめぐって対立し合うのかを描いている。捜査ドラマというジャンルそのものが緊張感を与える部分があり、1話を見逃すと次回の放送分が理解できなくなる。北朝鮮でも人気が出ると思う」と語った。

「カプトンイ」を通じて初めて刑事役を演じるユン・サンヒョンは、「コミカルな演技はたくさんしてきたが、今回刑事を演じることになってプレッシャーを感じた。けれども一生懸命に演じている。普段から映画『殺人の追憶』をよく見ていた。ドラマならではのものをたくさん表現するために悩みながら取り組んでいる」と伝えた。

続いてソン・ドンイルは「殺人の追憶」について言及し、「連続殺人事件というモチーフだけを持ってきている。捜査方法や内容の柱となっているのは『殺人の追憶』とは違う。その傷を負う者たちが何故犯人を捕まえなければならないのかという理由が明らかになってくる。登場人物たちは“カプトンイ”を捕まえなければならない理由をそれぞれ持っている。その傷に触れながら、この社会や公訴時効について描く」と話し、「殺人の追憶」とは異なることを強調した。

クォン・ウンミ脚本家も「『殺人の追憶』は非常に素晴らしい作品なので比較する対象ではないと思う」と話を始めた。また、「この作品を通じて伝えたいことは、公訴時効に関することや、カプトンイを逮捕することによって事件が解決されることだ。『殺人の追憶』の結末とは異なってくるだろう」と伝えた。

「カプドン」(演出:チョ・スウォン、脚本:クォン・ウンミ、制作:PANエンターテインメント)は仮想の都市であるイルタンで起きた連続殺人事件を扱った全20話のミステリー追跡ドラマだ。約20年前に発生した連続殺人事件の有力容疑者を指す“カプトンイ”を追跡する刑事ハ・ムヨムを中心に、“カプドン”に関するストーリーをそれぞれ持っている人物たちの関係と緊張感溢れるストーリーを描く予定だ。4月11日午後8時40分に韓国で第1話が放送される。

記者 : キム・ガヨン、写真 : イ・ソンファ