Vol.1 ― 放送終了「君の声が聞こえる」胸をときめかせたマルチジャンル“法廷スリラー&ロマンス&ファンタジー”

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※この記事にはドラマ「君の声が聞こえる」の結末に関する内容が含まれています。
写真=SBS「君の声が聞こえる」スクリーンショット
SBS水木ドラマ「君の声が聞こえる」(脚本:パク・ヘリョン、演出:チョ・スウォン)が韓国で放送を終了した。パク・スハ(イ・ジョンソク)は警察大学に合格し、チャン・ヘソン(イ・ボヨン)と絶対に終らないような愛を見せた。二人の悪縁だったミン・ジュングク(チョン・ウンイン)は自身の罪を反省し、無期懲役刑に処せられた。

法廷スリラーにロマンス、ファンタジーが相まって作られた独特なマルチジャンルは、ドラマに緊張感を作り出す起爆剤として作用した。特にロマンチックになろうとする度に登場するスリラーの重さに、視聴者は最後まで恐怖と緊張感を同時に味わった。


法廷スリラー vs ラブコメディ vs ファンタジー、勝者は?

「君の声が聞こえる」は法廷スリラーとラブコメディ、ファンタジーが複合したドラマだ。独特で新鮮なマルチジャンルを通じてドラマの新しい地平を切り開いたと言っても過言ではない。特にイ・ボヨンとユン・サンヒョン、イ・ジョンソクは「君の声が聞こえる」を通じて様々なジャンルに一度に挑戦し、演技力を認められた。

「君の声が聞こえる」の大きな軸は、他人の心が読める男性パク・スハと11年前の事件で悪縁となってしまったミン・ジュングク、パク・スハ、チャン・ヘソンの物語だ。そして三角関係となったチャン・ヘソン、パク・スハ、チャ・グァンウの物語だ。

「君の声が聞こえる」は1話当たり72分という短い時間の中で3つのジャンルを絶えず行き来しながらドラマを率いてきた。マルチジャンルは特性上、散漫になりがちだが、「君の声が聞こえる」は3つのジャンルを適切に活用し、緊張感を維持してきたと評価されている。

特に女性視聴者の反響を得たラブコメディと溢れる緊張感で男性視聴者の支持を得たスリラーの組み合わせは、“神の一手”と言っても過言ではない。


ファンタジーの限界を乗り越えた「君の声が聞こえる」

「君の声が聞こえる」はファンタジーが取り入れられたドラマの限界を乗り越え、視聴者の好評を得た。これまで韓国ドラマ界においてファンタジーが取り入れられたドラマは多くあったが、蓋然性がないため良い評価が得られなかったのが事実だ。

しかし「君の声が聞こえる」はこのような懸念を払拭させ、ファンタジードラマ成功の歴史を塗り替えた。ファンタジーの登場にもかかわらず、ストーリーに穴が見えなかったためだ。パク・ヘリョン脚本家は「君の声が聞こえる」の企画意図について「他人の心を読む超能力を持つ少年の話を書いてみたかった」と伝え「心を読む能力が最も必要な法廷ドラマを書いてみようと思った」と語った。法廷ドラマとラブコメディという基盤の元で超能力というファンタジーが登場したのではなく、ファンタジーを基盤にして法廷ドラマとラブコメディが加わったので可能だったことだ。

「君の声が聞こえる」は超能力という独特な題材にもかかわらず、視聴者が他人の心を読むパク・スハの超能力を理解できるように誘導し、ドラマの面白みを倍増させ、ヒットすることができた。

最近「君の声が聞こえる」の他にも様々なファンタジードラマが登場し、まざに“ファンタジー全盛時代”が始まった。こんな中、どれほどの作品が“「君の声が聞こえる」ブーム”を乗り越え、ヒットすることができるのか、関心が集まっている。

「君の声が聞こえる」は終わったが、視聴者は未だ「君の声が聞こえる」の余韻に浸っている。警察大学に合格したパク・スハと国選弁護士の仕事を続けているチャン・ヘソンは今後も一緒に暮らし、チャ・グァンウ弁護士も友達として、同僚として隣で二人を見守るだろうというのが視聴者の望みだ。

全18話の短い期間で「君の声が聞こえる」が放送終了となり、視聴者の目は新しい水木ドラマ「主君の太陽」に集まっている。「主君の太陽」はラブコメディとホラーを調和させた“ラブコメホラー”という新しいマルチジャンルの作品だ。韓国で7日午後10時にスタートする。

記者 : ムン・ジヨン